さくら |
そうなんですよね。でもさ‥‥
インドは‥‥ |
糸井 |
変わんないんですよね。
なんなんだろうね? |
さくら |
うん。変えられない部分はありますよね、
インドを。 |
糸井 |
あれをさ、統治してこようと思った
イギリス人ってさ、なに考えてたんだろう?
だって、相いれないじゃないですか。
で、一方では、
アメリカなんかに留学してる
インド人のコンピュータ技師とか、
もんのすごい優秀なんでしょう? |
さくら |
ものすごい優秀なんですよね。
インド人は頭がいいんですよ。
インド人はやっぱり
「0」を発見してるし。 |
糸井 |
頭がいいっていうのと、
なんかわけわからないっていうのと、
二重なんだよね。
わっからないよねぇー。 |
さくら |
ね? 哲学とかもさ、
考えたりしてて。
タージマハール造るのだって、
たぶんすごい計算いったと思うんですよね。
そういうの思うと、
偉いよなーって思うんだけど。 |
糸井 |
その偉さと具体的な景色が、
どーしても結びつかないんですよね。
困っちゃうんですよね。 |
さくら |
困っちゃう(笑)。ところがね、
インド人の多くが
英語できたりするんですよ。
私、英語できないんで。
なのにインド人は日本語までちょっと
しゃべったりしてるのを聞くと、
頭いいんだなと思ったりして。 |
糸井 |
頭の使い方が、独自なんですかね?
だってさ、百円ライターを作ってる工場が、
インドの中にないって聞いたよ。 |
さくら |
えっ! ほんとに? そうなんだ。 |
糸井 |
つまり、それはたいへんな
貴重なものだっていうんですよ。
一方ではコンピュータ技師がどんどん育ってる。
‥‥独自だろう? |
さくら |
独自ですよ(笑)。
普通の風邪薬とかがないのに、
バイアグラとかそういうのを、
インド、ものすごい作ってるんですよ(笑)。
発達してるの(笑)。 |
糸井 |
作るなよ!
萎えたら萎えたままで生きろよ! |
さくら |
ほんとね(笑)。 |
糸井 |
もっとな、火のつきやすいマッチとか、
バンドエイド的なものとか。 |
さくら |
ほんと、ほんと。ねぇ、なんかね(笑)。 |
糸井 |
そのインドに、やっぱりね、
ちょっとね、コクがあってね。 |
さくら |
とんでもないもの見たっていうことを、
すんごい時間がたつと、
もう1回ぐらい見てもいいかな? って、
ちょっと思うんですよね。 |
糸井 |
ももちゃんもそう思う? |
さくら |
すごい時間がたてばですけどね。
2、3日で帰ってこれるんだったらね、
ちょっといいかなと。
でも、2、3日で帰ってこれないですよね、
インド。 |
糸井 |
そういう場所ですよね。 |
さくら |
うん。 |
糸井 |
あの、アマンリゾートの、
インドっていうのがあるんですよ。
それを知っちゃうと、
アリかな? って(笑)。 |
さくら |
ほんと? いつできたんですか? |
ほぼ日 |
去年ですね。
ラジャスタンに。 |
さくら |
ラジャスタン。あー。 |
糸井 |
そこを本拠地にして、
ササササササッて見て、
ササササササッと帰って。
っていうのはあると思うんです。
だって、アマンはブータンにまで
作ったそうですから。 |
さくら |
ほんと!? いいですね。 |
糸井 |
ようするにさ、
矛盾を狙ってってるわけですよ、
ぜんぶ。 |
さくら |
そうですよ。スリランカにも
作るっていう話なんですよね。 |
糸井 |
インドはテントらしいよ。 |
さくら |
テント!
私たちが泊まったインドのホテルは、
考えられないくらい広いところで。
1軒1軒、家になってて。
あと、もう1コはまたね、
土塀で囲ってあって、
テントが張ってあるの。
インドでテントですって
言われたときには、
もうボロいテント想像してたんだけど、
もう立派なテントで! |
糸井 |
いいじゃん! |
さくら |
ちょっとしたサーカスだったら
できるくらいの雰囲気の大きさで。
庭が塀で囲まれてるから、いいんですよ。
アマンもきっと
そういう感じかもしれない。 |
糸井 |
この敷地の中は
パラダイスですよっていうのを作るのは、
アマンが上手いよね。
ああいうのを見ちゃうと、
競馬馬買うとか、
ロールスロイス一応持ってるんだとか、
羨ましくないんですよ。
三宅一生さんかなんか、
マハラジャがスポンサードして
小っちゃいジェット機で往復しただとか
そんなふうな話がちょっと
聞こえてきたりしてね。
で、さぞかしすごかろうと思うんだけど、
でも、でもなんかね、
聞いててもあんまり羨ましくなかったんだ。 |
さくら |
そうねぇ。 |
糸井 |
あのあたりにさ、なんかこうね、
自分のやりたいことっていうのが、
大金持ちになることじゃないな、
ってわかるんですよね。
豪華客船っていうのも、
ちょっとマハラジャなものかもね。
昔の価値観での、すごいいい食器
使ってたりするのかもしれないけど、
今日は6時からダンスの夕べです、
チャッチャカチャッチャチャーみたいな。
古いドレスを出してきて、
みたいなおばあさんがいて。
それはそれでいいけどさ、
自分は参加する気ないですよね。 |
さくら |
それだったらアマンですよね(笑)。 |
糸井 |
そうだね。(笑)。
つまり、何日間かご機嫌であったら、
いいんですよね。
だから、住ませてくれっていうような
いいものって、ないね。 |
さくら |
うん、ないですね。
住ませてくれっていうものはないんで、
しょうがないから自分ちを
便利にするっていう方向になりますよね。 |
糸井 |
ま、穏やかな家とか。 |
さくら |
そうそうそうそうそうそう。
いい感じのね。
|
ほっ‥‥話が穏やかなほうへ。