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関根 |
僕ぁ、地球というものをね、
誰も泣いてないような星にしたいんですよ。 |
ほぼ日 |
誰も、泣いてない‥‥? |
関根 |
まあね、魔法っていうんだったら、
きっと簡単で、すぐできちゃうでしょう。
でもね、すぐできちゃうことって
きっと、すぐ戻るんです。
だからこそ、一度の魔法で
そこにいる人をどうにかするのではなく、
魔法を使って宇宙人にお願いするんです。
たとえば、アフリカだと
人間が善意でもって
野生の動物たちを保護してますよね? |
ほぼ日 |
はい。 |
関根 |
そういうように、
ある高等な宇宙の生命に
地球に来てもらって、保護してもらうんです。 |
ほぼ日 |
それは、地球上の我々では
どうにもできないものでしょうか。 |
関根 |
それが、残念なことに、
人間が人間を支配しようとすると、
どうしても、もめるんですよ。
結局、ずーっと、紀元前から
何千年も、世界中で
もめっぱなしですよね?
そこに、宇宙人が降りて来るわけですよ。
宇宙人は、どうするかというと、
マンツーマン作戦を
取るわけです。 |
ほぼ日 |
え? |
関根 |
どういう作戦かといいますとね、
地球人ひとりに対して
宇宙人がひとり、
ぴったりくっつくんです。 |
ほぼ日 |
で、どうするんですか? |
関根 |
それぞれの人間の行動を見て
チェックして、
知らないうちにあやつるんです。
そうすると、
オレオレ詐欺、
結婚詐欺、痴漢、
ぜんぶなくなります。 |
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ほぼ日 |
あやつるから。 |
関根 |
それは、ほんとうに
人間がやっちゃだめなんです。
宇宙人でないとできないんですよ。
人道的に、いろいろと問題があるでしょ? |
ほぼ日 |
宇宙人だと「人道的どうこう」を
気にしないから。 |
関根 |
こっちはもう、
征服されちゃってる
わけだから
文句が言えないわけですよ。 |
ほぼ日 |
しかも、知らない間に
征服されているわけですよね。 |
関根 |
そうそうそう(笑)。 |
ほぼ日 |
関根さんが魔法を使って宇宙人にお願いした、
といういきさつ以外に
宇宙人は、どうしてそこまで
地球に干渉する動機があるんでしょうか? |
関根 |
僕の妄想によると、
地球がこのままだと滅んでしまうのが
宇宙人にはわかるからです。
地球が滅ぶと微妙なバランスが崩れて、
その宇宙人が所属しているところにも、
影響があるからです。 |
ほぼ日 |
宇宙人には宇宙人の思いがあって、
地球が滅びないように、やってくるんですね。 |
関根 |
銃社会もなくなるわけですよ。
もちろん戦車も戦闘機も、 |
ほぼ日 |
消える。 |
関根 |
宇宙人に支配されてますから。
国同士で争う必要ないんですよ、もう。
あやつられて、いい社会になってるから、
各家には鍵もないですよ。
だって、泥棒、いないから。
窓もバーンと、開けっ放し。 |
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ほぼ日 |
はははは。
なんだか、たのしそうな
いい社会な気がしてきました。
宇宙人は、何百年に1回、
などの割合で、
地球にやって来るんですか? |
関根 |
そうじゃなくて、
人間はずーっと管理されるんです。
だけど、人間は
自分たちで生きてると思ってる。
そういう構造ですね。 |
ほぼ日 |
でも、魔法を使った関根さんだけは
そのことがわかってるんですね。 |
関根 |
そう、どうしてこんな世の中に
なったかのかということを僕だけが知ってる。
あのね、自動車なんかないですよ、
飛行機もないですよ。 |
ほぼ日 |
では、海外旅行とか、貿易とかは? |
関根 |
海外なんか、行く必要ないじゃないですか。
経済だって、その国で
がんばればいいじゃない、ねぇ?
自給自足ができるように
全部宇宙人がやってくれますから。
だって、よその国のことを知らなくったって、
生きて行ける時代があったでしょ。 |
ほぼ日 |
そうか‥‥。
なんだかんだ、人間は
ロマンなどといって探求しちゃいますからね。 |
関根 |
それはどうなんでしょうねえ。
それはやっぱり、前頭葉が
いけないんじゃないですか。 |
ほぼ日 |
ああ、なるほど。
人間、複雑ですね。 |
関根 |
ですから、もう征服されるしかないんですよ。
とほほ‥‥ま、
そういう宇宙人との交信や交渉が
できる魔法がほしいです。 |
ほぼ日 |
なるほど、なるほど。 |
関根 |
楽でいいですよ。
宇宙人まかせだと。 |
ほぼ日 |
交渉する関根さんは
大変だと思いますけども‥‥
大事なポイントは
「知らないうちにマンツーマンで」
というところですね。 |
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関根さんの妄想力は
あっちをつついてもこっちをつついても
すべてがやわらかく、しかし緻密に
できあがっていました。
ふだんの暮らしの中で「もしも」と考えて、
いったん妄想しつくしておくことは
とてもたのしいですよと
関根さんはおっしゃっていました。
そういえば、友だちと
徹夜しておしゃべりするときって、
たいてい最後はこんな話になっていたりします。
妄想スペシャリストの関根さんの言葉を
ときどきおさらいしながら、
「もしも」の遊びを、また思い出して
やっていきたいと思います。
今回で、関根勤さんの「もしもの世界」は
おしまいです。
ご愛読ありがとうございました!
ここで、プレゼントのお知らせです!
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この連載をお読みいただきましたみなさまに
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厳選なる抽選のうえ、当選された方には
メールでお知らせをいたします。
(応募のメールには、住所やお名前などを
ご記入いただく必要はありません)
コンテンツへの感想や、
関根さんへのメッセージを
お書きいただけますとうれしいです。
お待ちしています。 |
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2008-09-12-FRI |