シェアウエア作家に聞いてみよう
-ドメスティック編 五十嵐 治(SUM)さん
さて、シェアウエア的大海原では、
なにやら、すごいこともおこっているらしいので、
じゃんじゃんいきましょう。
その先をあせって見る前に、着実に一歩を進めていくです。
シェアウェア作家の方々へのインタビューは
今日をふくめてあと3回続きます。
まいど、「んが〜。そうなのか〜〜」と
感心することしきりのインタビューですが、
今回は、五十嵐 治(SUM)さんの回答を御紹介。
五十嵐さんの作っているソフトウエアは、
『プロ野球データ解析』なるソフトで、
プロ野球の試合結果を入力して、集計、解析し、それを
グラフ化して表示してくれるソフトウエアです。
(セ・リーグ、パ・リーグともに可能です。)
去年の結果を解析しつつ、今年のプロ野球を
予想してみるのも、ナイスかも知れません。
データは、1996年、1997年、
1998年、そして、今年4月第3週目までのデータが
すでに用意されているのです。
ステキ!っと思った方は、是非、
五十嵐さんのホームページ、
http://member.nifty.ne.jp/sumhouse/
までいって、ダウンロードしてお試しあれ。
対応OSは、Windows95/98です。
では、五十嵐さんとともにいってみましょう。
(1)いつ頃からプログラムを書いているのですか?
きっかけなど交えてお教えねがえませんでしょうか?
遊びと、能力開発を兼ねて、15年くらい前から
BASIC、Cなどで
暇を見つけては、簡単なゲームなどを作っていた。
(2) あなたのシェアウエア作品は
いつ頃製作されたものなのでしょうか?
1995年始めから開発を開始し、
現在もバージョンアップを継続中。
(3)製作にはどの程度の時間が
かかるものなのでしょうか?
一概には言えないと思います。
短期間で仕上げる必要がある場合は、
夜も寝ないでなんて言うことにも成りますから。
私の場合は、基本部分を完成させ、
逐次ユーザーの要望や、
バグフィクス時などに機能の拡張を進めています。
(4)ふだん、シェアウエア関係の作業に
どのくらいの時間をかけるのでしょうか?
そのなかでも時間がかかるものっていうのは
どんな作業ですか?
「ふだん」と言うことになると、
毎日の登録ユーザー有無チェックでしょうか。
時間が掛かる物は、特にありませんが、
お礼メールの発送でしょうか。
それ以外には、バージョンアップの
通知メールの送付かな?
(5)製作したソフトをシェアウエアに
しようと思ったのはなぜでしょうか?
フリーウエアではなくて、
シェアウエアにしたのは何故なのかという点について
も教えていただけますか?
私のソフトの場合、最新データを供給しています。
その手間賃と思っています。
もちろん、ユーザー自身が入力して
データを作成することが出来ます。(登録者のみ)
(6)シェアウエア代金はいくらですか。
1000円(税別)です。
(7) 本当はズバリいくらくらいの
利益があがっているのか
教えていただきたいのですが、ムリなときは、
比喩的な表現で構いませんので、
このシェアウエアをつくって、
あなたのフトコロに入ってきた
金銭的なことをおしえていただけませんでしょうか?
利益なんてとんでも無い、
費用対効果を考えたら・・・・・・。
(8)ベクターのシェアレジなど、
インターネットでの送金が可能になりましたが、
あなたのソフトもインターネットからの
送金が可能ですか?
可能なら、インターネットでの支払いが
可能になってから、全体の送金に関しては
増加しているのでしょうか?
ベクターからは可能です。気持ち程度ですが。
(9)ユーザーからのメールは
結構頻繁にくるものなのですか?
その主な内容はどんなものなのでしょうか?
登録、未登録に関わらず来ます。
バグ情報とか、機能追加要望とかです。
(10)シェアウエアにお金を払わずに
使いつづける人が中にはいると思います。
「ソフトに仕掛けをしてあるから、
はらわないのだったら使えなくなっちゃうから」
という観点からではなくて、一般的に、
そういう「悪いひと」について
シェアウエア作者としては
どんな感想をお持ちですか?
是非、正規ユーザーとして
登録していただきたいと思います。
特別な、仕掛けをしなくても
登録していただければベストなんですが。
(11)市販ソフトに対して、
シェアウエアが勝っているなと思う点はどんなと
ころがありますか?
・問題発生時の対応の早さ
・バージョンアップが無料(一部例外あり)
・作者と直接話が出きる
(12) シェアウエアを作っている時に
ウレシイことって何ですか?
逆にツラい事ってどんなことですか?
・思っていた機能が実現できたとき
・「どつぼ」に填ったとき
(13)シェアウェアについてなにか在りましたら御自由に
お書きください。
先日、ちょっと良い話がありました。
昨年の10月頃、ある方よりメールを頂きました。
その内容は、わたくしの拙作「プロ野球データ解析」
のデータを卒業論文に使用したい。
また、レジストしたいが、NIFTYにも加入
していないし、クレジットカードも持たない故、
別の送金方法を教えて欲しい。とのメールを頂きました。
さんざん迷ったあげく、
「学生さんからお金をもらうわけには行かない、出世払」
と言うことで、パスワードをプレゼントしました。
その後、この件すっかり忘れていたんですが、
3月末にこの方より無事卒業でき就職も決まったとの
メールを頂きました。
勿論お礼の言葉と、卒業論文のテーマでも
ある順位予想までして頂きました。
私の趣味から始まった事が、少しでも役に立てたかな、
そしてあの時プレゼントしておいて良かったと・・・・。
その日は、何となく一足早い春が来たような
爽やかな気持ちに成りました。 |
以上が、五十嵐さんから頂いた回答でした。
ええはなしやないの〜〜。
五十嵐さんは、趣味がこうじてソフト
をつくってしまったわけですね。
世の中には、スケジュール、表計算、などなど、
仕事を便利にしてくれるソフトもあるけど、
五十嵐さんの、コンピュータとは離れた
趣味というか、あそびを便利にしてくれる
ソフトというのは、スガスガしいじゃぁありませんか。
ああ、こういう、仕事でもなくゲームでもなく、
でも、いかしたソフトが見つかるのも
シェアウェアの海原ならではなのかもしれない。
そして、
コンピュータってそんな風にも使えるんだっけな、
って思うのは、バリバリに文系な私にとっちゃ、
結構むつかしいことなんだけど、
こんなソフトをみると、素直にそう思う。
と、
次回もシェアウェア作家の
方々を御紹介していきましょう。
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