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ほぼ日手帳

糸井重里

・いつごろからかチャーハンに興味がでてきて、
 あちこちでよく食べるようになった。
 昔は、中華料理のシメで食べるものだと思っていたのだが、
 このごろは町中華の「単体」で食べている。
 チャーハンと、小さなスープ、あと漬物かな、
 それだけでややさみしい気もしていたが、そうでもない。
 チャーハンにはあんまりハズレがないような気もする。
 そして、チャーハンを好きになると、
 それを手際よくつくる料理人さんにも好感を持つ。
 あの有名な「鍋ふり」と、鍋の下の激しいまでのガスの炎、
 あらかじめ準備してある溶き卵、肉、ネギなど具材の数々、
 鉄のおたまと中華鍋のぶつかり合うカッツンカッツンの音、
 仕上げのまんじゅう型の盛り付け、
 そして運び手に告げる仕上げの大声「チャーハン!」。
 憧れざるを得ないではないか。

 (中略)キッチン用品が無駄に増えるのを怖れる
 家庭内上司の目を盗んで、ぼくは通販で中華鍋を買った。
 憧れの鉄製でなくチタン製、おたまも竹べらを選択した。
 そして大ボトルのこめ油、すべてプロのとはちがっている。
 実は、ここらへんAIと綿密に相談した結果なのである。
 ごはんもあえて冷ごはんにするのではなく、
 ある程度温かいもので行くし、鍋ふりもがまんする。
 シロウトのままで、実直においしいチャーハンをつくる。
 こういうときのぼくは、生真面目なのである。
 台所主任の上司がいない午後、「いまだ」とぼくは動いた。
 あ、材料はあるのか‥‥ネギ、豚肉もあるがベーコンにする、
 卵はある、ごはんもおいしいのが冷凍してある。
 コショー、塩、小松こんぶ、これでいけると確信した。
 ぼくにはもうコンセプトが理解できていた。
 「チャーハンとは卵かけごはん」の炒めたものなのだ。
 それに薬味や具材が入っている、まずくなりようがない! 
 チタンの鍋も、温かめのごはんも、竹べらも、よかった。
 次回は「焼豚、メンマ、ネギ」のラーメンチャーハンだ。
 シルバーウィーク、なかなかたのしいぞ。

◆今日の質問048「つくってみたい料理は?」です。
 考えてみて、よかったらメールでも 送ってくださいね。

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
スタイルより実質を選ぶときは、ぼくの本気が出てるとき。

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