武田観柳斎の小さな野心。
〜八嶋智人さんに、あれこれ訊く〜
第4回 観柳斎、河合を触る。


糸井 八嶋さんは、演じるにあたって、
武田観柳斎について
調べたりするタイプなんですか?
八嶋 うーん、役づくりにあたって、
調べたことをもとに
どうこうすることはあんまりしないですね。
ただ、今回の『新選組!』については、
みんながいろんなことを
どんどん言ってくださるんですよ。
糸井 ああ、調べるまえに、勝手に周囲が。
八嶋 そうです。
「観柳斎っていうのはどうでこうで」とか、
「これ読んでみなよ」とか。
糸井 歴史ファンは熱心だからね。
新選組はまた格別に。
八嶋 いちばん最初は、それこそ、
まだ大河をやるかどうか決まってないころに、
三谷(幸喜)さんから
『新選組血風録』を渡されたんですよ。
「これ、読んどいて」って。
あと、黒鉄ヒロシさんの漫画の
『新選組』も読んだなあ。
糸井 黒鉄さんのは、独特ですよね。
八嶋 観柳斎、ものすごい悪いやつですからね。
イェーって言って、バサッと斬られるみたいな。
糸井 うん(笑)。
八嶋 まあ、でも、いろんな人が
いろんなことを言うけど、
三谷さんが書いてるホン(脚本)があるから、
これでいいじゃないかっていう気持ちが
根底にはあるんですけどね。
だから、基本的には、自然にやりましたよ。
糸井 観柳斎って、男色家だったていう
説がありますよね。
八嶋 ええ。
糸井 まあ、具体的に、そういうシーンは
もちろんなかったんですけど、
そのへんは、自分のなかで
演技にちょっと加えたりしたっていう
ことはないんですか。
八嶋 あ、ないことはないですね。
あの、大倉(大倉孝二:河合耆三郎役)が
どこかで聞いてきた話で、
どうやら観柳斎は河合にも手を出してたらしい、
というエピソードがあって。
糸井 河合に?
八嶋 ええ。で、「ある隊士の切腹」っていう
回があったじゃないですか。
あれって、観柳斎と河合のふたりがからむ話で、
まんざらありえなくもない展開なんですよ。
糸井 ああ、はいはい。
あの回はふたりのドラマでしたもんね。
八嶋 ええ。だからまあ、ちょっとだけ、
大倉にベタベタしてみたりとか(笑)。
一同 (笑)
糸井 触ったんですか(笑)。
八嶋 してるんですよ。
「ちょっと触れとくか」みたいな。
いままではまったくそういうことを
してないんですけど、
こう、膝にちょっと手を置いてみたり。
糸井 それは、DVDを観かえすときに、
最高のポイントだね(笑)。
「ほら、いま触った」とか。
八嶋 ほんとにありますよ。あの回は随所に。

(まだまだ続きます!)

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2005-04-29-FRI

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