「立場」と「ゆだん」(4月20日)

・思えば、自衛隊の存在について、
 賛成反対、いろんな立場があったと思うんです。
 でも、その立場を超えて、
 被災地で懸命に働いている自衛隊の方々に、
 感謝し応援している人がほとんどでしょう。
  
 立場って、おかしなものだなぁ。
 目の前で助けてくれている人が、ありがたいわけで、
 いくら思想信条がいっしょだからって、
 なにかの現場で対立してしまったら、
 もう味方でも仲間でもないということになっちゃう。
 3月10日まで、自衛隊に対して
 よからぬ印象を持っていた人が、
 あの日から、「ありがとう」と言う人になる。
 
 戦争の映画などで、敵に助けられる兵士が出てきたり、
 敵国の人に親切にされるストーリーもあります。
 ぼくは『大地の子』というドラマが大好きなんですが、
 これも、立場を超えた物語です。
 立場って、ほんとに、なんなんでしょうねぇ。
 
・自衛隊の人たちも、避難している人たちも、 
 原発での作業をしている人たちも、
 「入浴」できないでいるらしいです。
 これは、大きな問題なのだと専門家も言います。
 ぼくも、素人ながら、そう思います。
 
 お風呂に入るというのは、
 徹底的に「ゆだん」できている状態です。
 これ以上ないくらい無防備なのが睡眠と入浴です。
 この「ゆだん」を、生きることのコストとして、
 たっぷりとっているのが、
 ふだんの、なんでもない人間の暮らしなんですよね。
 入浴ができてない、睡眠が足りてない場所が、
 日本からなくなるのは、いつごろになるのかなぁ。
 お風呂、入れるといいですね。
 みんながあったまって「ゆだん」できますように。

 「なんでもない日」って、いつも言ってたけれど、
 ほんとうに宝物のように思えています。 

今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。
春に春の花が咲くように、お楽しみもあちこちに咲きます。

「今日のダーリン」より