分別の果て


ゴミはやがて、分別されて分別されて、

分別されて分別されて、分別をさらにされて、

水素や酸素や窒素やヘリウムやマグネシウムやカルシウムや

炭素やアルミニウムや金や銀やチタンやなんかに、

分けられていってしまうのではないでしょうか。

それだけ分別されても、まだゴミとしか名付けようのない。

そういうものを、ぼくはわりと好きかもしれません。

こころも、やがて分別されて分別されて、

悲しみやよろこびや嫉妬やすけべやケチやしみじみや、

なんかとにかくいろんなものに分別されて、

ゴミのようなものを残すのでしょう。

そのゴミを、ぼくは食べられるような気がしています。

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