糸井 |
ああ、そういう動機があるんだー。 |
幸喜 |
そうですね。 |
八谷 |
幸喜くんは義理堅いひとで。 |
真鍋 |
ほんとうに仁義で、幸喜さんは。 |
幸喜 |
けっこうおもしろいと思っていたんですけど。
例えばぼくのうちで打ちあわせとかあって、
時間、間にあわなかったりするじゃないですか。
そうするとあいつが来た形跡があって、ドアに
「殺す!」
とか張り紙があったりとか。
何か、そういうのを覚えてるもんだから、
これ仕事になったら
ほんとに殺されるって思いつつ。 |
糸井 |
バンドのパートは? |
幸喜 |
ぼくはシンセと打ち込み、ギターをやったりとか。
浅野は、歌うたってた。 |
糸井 |
何か、わかるね。力関係が。 |
八谷 |
「ゼネスト」っていうバンドだったんですよ。 |
幸喜 |
イカ天にも出ました。
ぼくは出ませんでしたけどね。
そのときも、
「イカ天に出ようかと思うんだけど」
という話で。
ぼくらはまあ、けっこう
テクノとかオルタナティブ系のひとなんですよ。
そんなの迎合するのはよくないよ、とか言って
ぼくら出ないっていって、ぼくは出なかった。
まあ、でもやっぱ出るひともいたんです。
彼は出たんですけど。
それで、ポストペットはじまったときには
インターネットがこれからはじめるというときで
TCP/IPがどうとか、インターネットのジャンルの
プログラミングのネタは全然知らなかったんですよ。
知らないけど、何か、ペットが自分のところから
サーバを経由してどこかに行くとかっていうのは、
もう絶対できるだろうというのが
何となく見えてたから。 |
八谷 |
それから一生懸命勉強して。 |
幸喜 |
実際始動する前の半年とかは、勉強だった。 |
糸井 |
へえー。 |
幸喜 |
たまたまタイミング的に
ほかにネットワーク系の仕事とか入っていたので、
そのなかで覚えてやりました。 |
八谷 |
へえー。 |
糸井 |
八谷さんも知らなかったんだ。 |
八谷 |
何か半年要るんだなあとは
言われてたんですけど。
だからまずは商標登録に行ったりして。 |
糸井 |
半年あるってどう言われてたの? |
八谷 |
スタートが、
幸喜くんが会社を移った
直後ぐらいだったんですよ。
だから、ポストペットに
かかりっきりになれるのに
半年くらい要る、と。 |
幸喜 |
他のプロジェクトとかに。
それがたまたまネットワーク系だったから。 |
糸井 |
ちょうどよかったのね。 |
幸喜 |
やった、一緒に覚えたらいいなと。
それ終わったころにちょうど。
最初は、5月くらいかなあと思ってたら、
だんだんうしろにどんどんずれていって、
8月スタートになっちゃって、
でもその年の11月にプレスリリースして、
翌年の1月にベータ版を出したんですけど。 |
糸井 |
すごい速度だね!それ
(つづく) |