♪ホンワカパッパ〜、ホンワカパッパ〜、
やまぐーちーこうむてーん〜〜〜。
あー、今日で今年もおわりやなー。
なんや、今年もばたばたしてるうちに
大晦日になってしもたわ。
さぁ、年末の挨拶回りも、ここで最後や。
例年どおり、「山口工務店」さんにご挨拶して
仕事納めといきまひょか。
ピンポーン! ピンポーン!
こんにちはー! 永田ですぅ!
年末のご挨拶にあがりましたよって!
ピンポーン! ピンポーン!
もう、だから、
ピンポン、ピンポン、口で言わないでくださいよ。
ピンポーン!
うるさいですって。
卓球!
やかましい!
思えば2012年、ロンドンオリンピックにおいて
日本卓球界ははじめてのメダルを獲得しました。
そんな話をわざわざしに来たんですか。
なにしに来たんやったかな?
年末のご挨拶にきたんでしょ!
正解! ピンポーン!
う・る・さ・い・で・す!
いや、どうも、どうも、
本年も、山口工務店さんには、
たいへんお世話になりました。
いえいえ、こちらこそ、お世話になりました。
これ、つまらないものですが、てぬぐいです。
ああ、いつもありがとうございます。ぽいっ。
あ、例年どおり捨てよった。
さっ。
お、拾いよった。
ゴシゴシゴシ。ぽいっ。
靴をふいたあと、やっぱり捨てよった!
じゃ、いつもどおり、
これもお渡ししておきますね。
ああ、来年の年賀状やな。
はい、さっきできあがったばかりです。
いつも手渡しですいません。
いやいや、これを見るのが楽しみで。
おお、いつもどおり、
2012年につくったものがずらりと並んでますなー。
おかげさまで。
また、たくさんつくらはりましたなー。
じゃあ、例年どおり、
ひとつひとつ振り返って‥‥。
いや、今年は、やめときまっさ!
えええええええ、なんで!!
いや、なんでって、大晦日やし、
はよ帰って家の掃除手伝わな、
おかあちゃんにどやされるよって‥‥。
振り返ろうよ! 振り返ってよ!
振り返るべきでしょ! 振り返れよ!
痛い痛い痛い痛い、やめてやめて、
瞬時にコブラツイストをかけるのはやめて!
振り返るでしょ!
この日のために写真も撮っといたんだから!
痛い痛い痛い痛い、オクトパスホールド!
振りかえーーーろうーーーよーーー!
わかった、わかった、振り返る、振り返る、
一個、一個、振り返る! ギブギブギブ!
ウィーーー!! ユーー!!
はぁ、はぁ、はぁ‥‥。
ほな、このへんから行きましょか。
あ、これは、歴代のハラマキを
いっぺんにディスプレイすることができる、
「ハラマキタワー」です。
銀座三越に「ハラマキショップ」を
出店した際につかわれました。
たしか、これ、去年も。
そう、開発したのは去年ですが、
今年のバージョンはより洗練されました。
開催場所が銀座三越ということもあって、
ルックス的にかわいく、
それでいて立て付けはしっかりと。
ほうほうほう。
ポイントはベースとなる底板です。
まずは、あえてフリーにカットして
曲線のおもしろさを演出。
そこにしっかりとタワーを固定し、
それぞれのタワーに高低差をつけて、
遠くから見たときに目をひくようにしました。
いや、さすが大工さんやな。
本職の人は違うわー。
本職はデザイナーなんですってば。
ちなみにこの「ハラマキショップ」のとき、
銀座三越ではもうひとつ、
「ほぼ日」のイベントが開催されてました。
「タカモリ・トモコ全集 銀座三越会場」
です。
ああ、タカモリ先生の
新作あみぐるみの展示販売会だ。
ほな、このときは、ぐっさん、
同時にふたつの会場の内装を手がけてたの?
そういうことになりますね。
ただし、ふたつの会場で傾向はぜんぜん違います。
こちらのあみぐるみの会場は
すごく広いスペースをつかったので、
立体物ではなく、大きなポスターを
有効につかって飾り付けました。
あと、タカモリ先生の手元の動画を撮影し、
それを、プロジェクター2台をつかった
2画面スクリーンに投影しました。
ぐっさんの本職は動画編集ですからね。
本職はデザイナーです。おもにウェブ系です。
でも、このタカモリ先生の動画は
演出としてすごく効果的だったと思います。
お客さんも足をとめて観てくださってました。
うん、あれは雰囲気あったわー。
つぎはこのへん行ってみよか。
これは最近つくったものですね。
ポーター賞の授賞式で、
来場者のみなさまに
「ほぼ日とはこういうものですよ」と
アピールするような展示を
つくらなくてはいけなかったのですが、
ほぼ日刊イトイ新聞のウェブページを
立体物としてリアルに表現することにしました。
すごいわーーー、これ。
「ほぼ日のページを立体でつくろう」って、
言うだけなら簡単やけど、
実際につくるとなるとえらいことやで。
はい。この展示は、大きくいうと、
「ほぼ日」のデータや特徴を文字や画像で
表示して見せる上半分の「スクリーン部分」と、
さまざまなグッズやコンテンツを
実際に置いて見せる、
下半分の「ひな壇部分」に分かれています。
工作的には、ひな壇づくりに苦労しました。
この、段々のところやね。
はい。ひな壇を木で組むこと自体は、
そんなにたいへんなことじゃないんですけど、
そこに紙を貼っていくのが、
思ったよりもたいへんで。
あのね、永田さん、もしも今後、
ひな壇に紙を貼らなきゃいけなくなったとしたら、
先に紙にノリを塗って、紙を延ばしてから
貼ったほうがいいですよ。
大丈夫、そんな状況、まずないから。
こちらは渋谷のヒカリエに
「ほぼ日手帳WEB SHOP」
の出張所を
出したときのものです。
店内の装飾関係を担当したのですが、
ものづくりユニットのsunuiさんと
久々にコラボレーションしました。
sunuiさんというのは
ぐっさんがしばしばジェラスを燃やす、
素敵センスな女性4人組ユニットのことやね。
そーーなんです。いいんですよ。悔しんですよ。
素敵なんですよ。腹立たしいんですよ。
うらやましいんですよ。
木の台や枠組みをぐっさんがつくって、
そこにsunuiさんが飾り付けていく感じ?
そうですね。
お店のシンボルのように飾ってくれた「旗」や
マスキングテープをつかっての装飾が
ほんとうにすばらしいです。
あ、ちなみに、このときに見たマステづかいを
さっそくハラマキタワーの台座に活かしてます。
おお、迅速な吸収や。
いいですね、その表現。
うん。ひとのいいところを見て、
さっそく自分の表現に活かす。
それは「迅速な吸収」や!
「てらいなき向上心」や!
「パクリ」や!
最後のがダメです、最後のが。
‥‥ん? これは?
ええと、どこが、制作したもの?
そうなんです。ちょっとこれは反省物件。
気仙沼でやった矢野顕子さんのワークショップ、
「矢野顕子の音楽の稽古場」
だよね。
はい。ステージまわりの装飾や照明を
手がけたんですが、じつは、このステージの背景、
会社でプリントアウトした紙を貼りつけているんです。
が! 意外なほど舞台に馴染んで、
あたかも元からそうだったかのように‥‥。
見える、見える。
ちゃんとつくったんですよー。
「ほぼ日」のページのデザインと
同じ模様で統一したんです。
しかし‥‥馴染みすぎた。
がははははは。
ま、しかし、とらえ方によっては、
たいへん優秀だったっちゅうことや。
ちなみに、会場には
きちんとした照明設備がなかったので、
会社のLEDライトをそのまま流用できる
照明タワーを木でつくりました。
これは、設営場所が気仙沼とあって、
西田くんもじゅんぺいも総動員で
がんばってたなー。
いや、今年はあのふたりに、
ものすごく助けられましたよ。
ぼくは大きな指示を出して、
実作業は、ほぼふたりまかせ
ということもありました。
うんうん、そんな感じのときもあった。
なかでもとりわけ感慨深いのは、
西田くん単独での飾り付けがあったことです。
この、クリスマスのときの
「Wii Uを真ん中に置いて、
クリスマスパーティー!」
は、
ぼくはまったくタッチしてないんですよー。
へーーー。なかなかのもんやな!
いやいや、ぜんぜん、
ぼくなんか、まだまだですよ。
おお、西田くん。
見よう見まねでやってみましたが、
やはりどうもピリッとしません。
ぐっさんのつくるものとはレベルが違います。
いやいや、なにを言うんだい。
山口工務店の実作業は、
いまや西田くんを抜きにしては
考えられないんだぞ。
せやせや、技術的には申し分なく思えるけどな。
いや、技術とか、そういう話じゃないんです。
ひとりでつくってると、
「なにもそんなにがんばらなくても」
って、なっちゃうんですよ。
「なんでこんなことしてるんだろう?」みたいな。
ガーーーーン!
その点、ぐっさんはまったく迷いがない!
「こうしてこれをこうするぞー!」って
目がランランと輝いている。
どうしてそんな風に思えるのか?
だってぼくら、ただの会社員ですよ?
なんで、木と木をぴったり継がなければならないのか?
どうして紙をしわにならないように
貼らなければならない?
裏側にLEDを這わせてフルカラーの
グラデーションを見せることを誰が要求した?
あかん、西田くん、
そのへん追求したら、おしまいや。
なになに? どゆこと?
ぜんぜんわかんないんだけど?
いえ、気にしないでください。
永田さんも、今年はお世話になりました。
ああ、いえいえ、
こちらこそお世話になりました、西田社長。
ああ、もうその「西田社長」はやめてください。
ぼくはもう、ただの平社員です。
‥‥ああ、そうでしたな。
「どうしてこんなことまで?」って
思うような人は、山口工務店の社長失格です。
去年のぐっさん同様、現場でイチから出直しです。
ところで、新しい社長は、どなたに‥‥。
西田くーん、西田くん、いるー?
コケー! コケー!
あっ、はいっ、ここに!
なんでございましょうか、社長!
ええええっ、そやったんか!
ええ、うちの新社長、キノシタです。
あ〜ら、誰かと思えば、永田さん。
‥‥いらっしゃい。
キ、キノピー!
おまえ、とうとう、のぼりつめよったな!
つぎからつぎに、利用する人を替えて。
いったい、どんな手をつかって‥‥。
まぁ、人聞きの悪いことを言わないでください。
わたしはわたしの実力で
この座についたんですから。
ネ、西田くん!
(パチーン☆)
はぅわ!
(ポワワワワ〜〜ン)
またこのパターンか!
目を覚ませ、西田くん、カパーーン!
ハッ。なんだか後頭部に
スリッパで殴られたような感触が‥‥。
永田さん、どうぞ来年もヨ・ロ・シ・ク!
(パチーン☆)
あかん、目をみたら、やられてしまう。
西田くん、ふせろ!
わかりました!
チィィィィィ!
(パチーン☆)(パチーン☆)
永田さん、あぶなーい!
(ゴロゴロ‥‥)
また来たぞ?!
(ゴロゴロ‥‥)
あのー、お取り込み中すいません、
今年の制作物の紹介、続けますね。
2012年の山口工務店の大きな特徴は、
ユーストリームで中継された
アーティストのみなさんのステージや照明の
お仕事が多かったということでした。
いくつかまとめてお伝えしましょうかね。
「野宮真貴さんのライブ中継」
坂本美雨さんとサカモト教授のユニット
「サカモト兄妹のライブ中継」
、
そして先月行われたヒャダインさんの
「MOTHER2ライブ」
です。
きゃーーー、素敵!
照明もキラキラじゃないですか!
そうなんです!
このライブ中継に関しては
ぼくの興味はセットよりも照明にあります!
野宮真貴さんのライブのときは、
あこがれのムービングライトを
ぐるぐる回しました!
ちなみに、4つのムービングライトを
コンピュータ制御してつかいましたが、
そのうち1つは私物です。
私物?! ムービングライトを?!
さすがに1つしか持ってないんですよねー。
あー、でも、4つ欲しいなー。
家でぐるぐる回したりしたいなー。
ほらね? ぼくには、
とても無理な領域なんですよ。
せやなぁ‥‥。自分の家で、
ムービングライトをぐるぐる回す意味が
よくわからないもんなぁ‥‥。
さて、何度かあったライブ中継のなかでも
とりわけ力が入ったのが、
大島保克さんのライブ中継
「島唄ナイト」
です。
ああ、これはよかったなぁ。
「沖縄で聴く島唄」というコンセプトの
イベントだったので、
後ろに海があるような感じでつくりました。
まず、ステージの平台には
すだれを敷いて涼しげな浜辺をイメージ。
背景には農業用ネットを張って、
そこにLEDをつけて星空に。
うーーん、お見事。
あとは、沖縄の夜といえばやっぱりお酒。
ちょっと離れたところに屋台をつくって
ほんとにほろ酔いで
盛り上がれる場所をつくりました。
そうそうそう、
こんときのお酒のおいしかったもんねー。
もー、たんしかったー。
福岡出身のキノピーはお酒が大好きで
酔えば酔うほど地元のことばになるのだ。
あと、声も若干大きくなりますね。
いや、もう、私はよかです、
飲みきらんですち言うたばってんくさ、
そがん言わんと飲まんねって
どんどんどんどんつがるっけんくさ
飲まんとしかたのなかろーもん。
コケー! コケー!
なにがなんだか、もう。
さぁ、そして、2012年の目玉工作はこちら!
夏に制作しました、
「オリンピック鑑賞用の小屋」
です!
ぱちぱちぱちぱちぱち!
ああ、これは、たいへんよく覚えてますよ。
そりゃそうでしょう。
2年に1度、会社に泊まり込んで
オリンピックを開会式から閉会式まで観賞し
「観たぞ」シリーズのコンテンツをつくっている
オリンピック好きの誰かさんのために、
会社の会議室のなかに、期間中、
ずっと過ごせる特別な部屋をつくりました!
すいません、その「誰かさん」です。
いや、これはしかし、大がかりでしたなー。
だって、まぁ、ちょこちょこ帰るにせよ、
約3週間、ほとんどの時間を
会社で過ごすことになるんですから、
ある程度の個室感があったほうがいいなと。
だったらもう、部屋をつくっちゃおうと。
ちなみに「施主」にあたるぼくは、
どういう部屋になるのかもしらず、
なんだなんだと見守っているうちに、
この部屋ができてしまいました。
つかい心地はいかがでしたか?
最初はちょっと照れくさかったんですが、
慣れてからはたいへん快適でした。
テレビ2台とパソコン2台を駆使し、
ときに仮眠しながら、ときに思索にふけりながら
夏の約3週間をここで過ごしました。
ちなみにこの「オリンピック小屋」を
建てる様子は三脚に固定したカメラで
一定時間ごとの写真を撮ってありますので
ぱらぱらマンガ風にご覧いただけます。
ははーー、なるほど。
こんなふうにしてつくってますー。
板をはめこむところから、
急にできあがった感がありますね。
んーー? でもさー、
いま、ぐっさん、いた?
ドキッ!
え? いたんじゃない?
もう1回観てみましょう。
(ぱらぱらぱら‥‥)
あ。いた‥‥いたけれども。
ほとんど出てきてない‥‥。
そういえばこのときは、ぐっさんは
すごく漠然とした図面を起こしただけで、
あとはほとんど、ぼくとじゅんぺいで
つくってたような‥‥。
と、いうわけで!
2012年に山口工務店がつくったものの一部を
駆け足でご紹介いたしました!
うやむやにする気やな。
こすかー。
今年はたいへんお世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいます!
よいお年をー。
よいお年をー!
(パッチーン☆)
♪ホンワカパッパ〜、ホンワカパッパ〜、
やまぐーちーこうむてーん〜〜〜、
まった、らいね〜〜ん〜〜。
(おしまい)
2012-12-31-MON
最新の「山口工務店へ」
(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN