この前、実家に帰ったときのことです。 たとえば、テレビのリモコンを握っていて、 母以外に苦言を呈する人がいなくなって (相談者:悩める長女) |
お風呂でトイレかぁ‥‥、 お風呂とトイレが離れてるんでしょうかねぇ? |
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そういうことではなく、 これは性格の問題でしょう。 |
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母以外に苦言を呈する人はいない、 そして、弟の嫁に逃げられないか心配、と、 こういうご相談ですね。 |
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お風呂というものは通常、誰も覗かないから 「お風呂の洗い場で 用を足したりもしているそうです」 ということは、 お父さんは自分で「したったぞ」と 自己申告してるんでしょうか。 |
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そんなん、自分で言いますかね? |
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形跡が残ってるのかなぁ。 |
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‥‥ツーンという匂いが。 |
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えぇー! 嫌。とても嫌。 |
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そりゃ、嫁さん、嫌やわ。 ‥‥家族と暮らすって、大変ですね。 |
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そうなんですよ。 |
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誰かがたいがい イライラすることやりますから、 乗り越えていかなあかん。 |
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一日中同じ空間にいると、 かかわる機会、はらたつ出来事が いっぱい出てきます。 なにしろ家族とはいえ 個々でルールがまったく違いますから。 |
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そうそう。 |
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実をいうと、私も ひとり暮らしが楽で楽で、 やめられません。 |
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わかります。 |
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かといって世の中全員に 「ひとり暮らしせぇ」と言うわけにもいきません。 |
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家族と住むからには、 やりたい放題はだめでしょう。 まず、チャンネル。 お父さんという人種は これをわりとやる人が多い感じがしますね。 番組の途中でかえられるとイライラします。 |
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癖みたいに、ずっと変えてる人がいますね。 こういう人とは一緒に テレビを見なければいいと思います。 でも、この相談者の方は テレビが見たいんじゃなくて、 こういうことをする、その行為が嫌なんですよね。 |
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せっかくみんなで見てるのに、 パッとかえる。しらけるがな。 |
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うーん‥‥なんなんやろ、こういう人たちって。 |
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かおり姉さん、立ちどまらないでください。 |
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このコーナーのおたよりを拝読して 思うんですけれどもね、 こういう人、多すぎ。 なんなん? この人ら! なんでこんなにみんなに迷惑をかけてくるの? |
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まぁまぁ、落ち着いて、深呼吸してください。 この横暴さはどこから来るのか、 まずそこを解明していきましょう。 年を取ると、年齢的に偉くなるから そうなっていくんでしょうか。 |
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妊婦さんに席をかわってあげるのも、 若者が多いというもんね。 |
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私が松葉杖で通勤していたときも、 女性や若い男性はよくしてくれたのに、 おじさんたちは めったに席をかわってくれませんでした。 照れてるのかな? |
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いい人ぶるのが嫌なのかな。 |
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注目をあびるのが嫌なのかもしれませんね。 |
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まぁ、やかんで水飲んでる人ですから。 |
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ラグビー部出身とかかもしれません。 しかし、お嫁さんが来たら、逆に、 気を遣うかもしれませんよ。 |
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そうですね、意外に優しそう。 |
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「ええカッコ」なさるんじゃないでしょうか。 |
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しそう(笑)。 弟の彼女には よく言って聞かせておいたほうがいいですね。 |
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軽い結婚詐欺になる可能性があります。 |
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ひどめに言って、ちょうどいい。 |
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で、彼女が、 「そんなことないやん」と思えばいいことであって。 |
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私の妹が、その方式で成功しました。 常日頃、私が妹を 「メッチャブスで、メッチャブスで」と 言っていますので、 人が実際に会ったときは 「え、けっこうかわいいやん」 という話になります。 妹はそれがうれしいらしく、 「姉ちゃん、もっとまわりの人にブスを強調して」 と言ってくるようになりました(笑)。 |
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ハードル下げるのって、 大事なことだと思いますよ。 |
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本を人に紹介するときも 「メッチャおもしろいねん。読んで」 と言い過ぎたら、おもしろくないですもんね。 |
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「大丈夫かよ?」と思わせるくらいでちょうどですね。 この連載も、もう「明るい」とか、取りましょう。 |
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そうそうそう。 ただの「家族相談室」。いいかもね。 |
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だから、この弟夫婦は 毎朝起きたら、 「お父さんは、とんでもないやつや」 と唱えたらいいんじゃないでしょうか。 |
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それは、お母さんや長女もやるべきです。 毎朝、自分たちのハードルを下げてみましょう。 |
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でも、結婚前に弟嫁に逃げられたらどうしよう。 |
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それはしょうがないです。 あとで、ややこしいことになるよりはいい。 その程度のことでビビりあがってるようじゃ、 結婚できません。 父の矯正は、もう無理でしょうから。 |
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無理ですか? |
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無理とちゃうかなぁ。 あとは、カッコつけさすしかないですね。 |
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お嫁さんが、メッチャかわいいとか。 |
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それや。 |
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かわいい女のお孫さんが生まれて 「じいちゃん一緒にお風呂入ろう」 とか言ってもらったら おしっこもしなくなります。 |
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「もともと亭主関白で、殿様のような父」 とありますから、男っぽい人なんでしょう。 カッコつけるタイミングをもっと演出すれば いいかもしれませんね。 近所のきれいなおばさんを呼ぶとか。 |
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いいですね。 亭主関白のお父さんを支えたお母さんは 優しい人だったんでしょうね。 |
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そうだと思う。 いつも「はいはい」言う人だった。 だから、お母さんは苦言は呈するけれども いまも納得してると思いますよ。 ときどき、ねぎらう意味で、 お母さんを旅行などに 連れて行ってあげたらいいんじゃないでしょうか。 |
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お母さんを旅行に連れて行くと、 そのあいだ、お父さんはひとりになりますね。 |
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好きなだけザッピングできます。 |
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わがまま言う相手も、旅行に出て いないですし。 |
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頻繁に旅行に連れて行くのは無理だから、 社交ダンスとか、習ったらいいかもしれませんよ。 |
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かっこいいコーチと踊ってる写真を引き伸ばして お父さんがザッピングしているお部屋に 飾ったらいいですね。 |
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時計とかにしてもいいでしょう。 |
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テニスでもいいでしょうし、 先生がハンサムなパン教室などに 通ったりして‥‥夢がひろがります。 |
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でも、外の世界が楽しくなりすぎて、 「なんでこんな家で耐えなあかんの」 という気持になってしまったら、かわいそうです。 |
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なるかもしれない。 |
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逆に言えば、そのくらい お父さんを揺さぶらないと お父さんを変えることはできないのかもしれません。 しかし、そうなってからお父さんが変わっても、 残念ながら遅いですね。 |
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ああ、遅いか。 |
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パンやテニスで出会う男性に比べたら、 完全に不利です。 嫌われる要素が多すぎます。 おしっこしてるシーンなどをスローモーションで 思い浮かべてしまうと思います。 |
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たしかに、風呂場でおしっこに比べたら、 なんでもよく見えると思います。 |
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頭に出てくるシーンが、最悪のものばかりです。 |
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恋のはじまりは、猫をかぶりますから、 コーチのほうはさわやかにしてきます。 ああ、比べたらあかんわ。 |
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でも、比べてしまうと思う。 |
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お母さんが習い事に行かなかったとしても 油断は禁物ですね。 ゲートボールのサークルにも出会いがあります。 |
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そうそう、 あの、ゲートボールのスティックを入れる袋を 手づくりするのが うまい人はモテるらしいですよ。 |
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そうなんですか。 |
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「◯◯さんに私の袋を使ってもらおう」とかね。 それから、両思いの人たちは 日除けの帽子をおそろいにするとか、聞きます。 |
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いやぁ、そんな。 ときめくなぁ。ときめく、ときめく。 |
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ねぇ。楽しい場所はいっぱいあるよね。 |
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お父さん、油断してちゃダメだ。 |
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自分のやりたい放題が、スローモーションで 再生されないうちに、なんとかしましょう。 |
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やりたい放題してても、 自分ひとりだけになってしまったら、 「やってるだけ」になりますからね。 |
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それでは、今日のまとめに。 | |
その前にちょっとお知らせが。 |
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そうだった、そうだった。 |
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この「明るい家族相談室」、 不定期連載とはいえ いつはじまっていつ終わるかわからないほど 忘れたころにやってくるコンテンツですので、 今日でいったん中締めです、ということを 毎回言わせていただくことにしようと思います。 |
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それはいいですね。 |
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で、今回がその「中締め」です。 |
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また、忘れたころに、帰ってきますよ。 |
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それまで、みなさんもかおりさんもお元気で。 それでは、今日のまとめに。 |
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はい、では。 |
2013-12-08-SUN