「高橋さんのコップは、いい」
ガラス作家・高橋禎彦さんがつくるコップを、
実際にふれてみたひと、使ってみたひとは、
だれもがそう言います。
空中で竿を回しながら、溶けたガラスに息を吹き込み、
遠心力を使って成形していく、
「宙吹き」という技法でつくられる高橋さんのコップは、
あたたかみのある、たおやかなフォルムが特長。
繊細だけれど、同時に力強くて、
飲みものを入れると、ふしぎなくらい、おいしく感じます。
ひとつひとつに、手づくりならではの個性があって、
使っているうちに自然に愛着がわいてくるのも、うれしい。
みんなが惹かれるのも、よくわかります。
そんな高橋禎彦さんが、もし、
「BEGINNING」のコップをつくってくれたら?
「BEGINNING」プロジェクトでやってみたいことを、
わいわい話し合っている場で、
ふと、こんなアイデアがわきました。
いつも気がるに手にできる、使いやすいコップがいいね。
うん、毎朝の「はじまり」に、これで水をのむ。
あ、つまり、「BEGINING」をごくごくのむっていう感じ?
そうそう、言ってみれば、「はじまりのコップ」。
わあ、そりゃあもう、いいに決まってる!
高橋さんに、おそるおそる相談してみたところ、
「ぜひ、やらせてください」と、快諾のお返事。
やったぁ! とばかり、いさんで、まずは、
相模湖にある高橋さんのアトリエにおじゃましてきました。
「宙吹きガラス」の技法を体験する糸井重里
具体的なすすめかたを、高橋さんといろいろお話したあと、
帰りの車のなかで、糸井重里が言いました。
「ぼくらにとっての、
『高橋さんのコップのはじまり』だね」
この「はじまり」の、その後は、
これからだんだんとお伝えしていきます。