2004年からこわごわ続く
ほぼ日刊イトイ新聞の人気連載が、本になりました。
読者から募集した14年間分の怪談のから、
よりすぐりって、たっぷり120編収録。
すべて、「実際に体験した」、ほんとうの話ばかりです。
さらに、「怪談」の現場で
当事者に取材した記事「トントンさん」も載っています。
装画と挿し絵をヒグチユウコさん、
あとがきの読みものを石黒亜矢子さんという、
怪談好きなおふたりにお願いしました。
暑い日はもちろん、
目に見える世界以外のものを感じたいときに、おすすめです。
こ・ん・ば・ん・は。
「ほぼ日の怪談。」をずっと担当している、斉藤りかと申します。
この「ほぼ日の怪談。」は、毎年夏が近づくと
(はっき言うと、7月に入るやいなや)、
読者のみなさまより
「怪談、まだですか?」と問い合わせを何件もいただく、
人気のある、夏期限定コンテンツです。
しかしその一方で、「夏は怪談をやっているから、
間違えて読んでしまわないかと緊張します」と
言われることもよくある、
「ほぼ日」では珍しい、好き嫌いの分かれるコンテンツです。
わかります。
だってわたしも、怪談は怖い!!
しかも「ほぼ日の怪談。」は、
「あなたが実際に体験した怪談」もしくは、
「体験した人から直接聞いた怪談」のみを募集しています。
つまりは、100%ガチな怪談だけなんです!
‥‥「ほぼ日」のメールボックスの
「ほぼ日の怪談。」フォルダに、
ぽー‥‥んと、メールが届いて。
それを、開くときの、こわさ。
まだだれも読んでいない怪談と向き合う、おそろしさ‥‥。
ほんっっとうに、毎夏、涙目なんです。
しかしそんな怖がりな自分が、
なぜこのコンテンツを続けているかと言うと、
やはり、怪談好きな方たちが、とても喜んでくれるから。
さらに、長くやっているうちに、
「なんだかわからないけど、こういうことはあるらしい。
もっといえば、むしろあったほうがいいんじゃないか」
とすこしずつ思えてきたからです。
しかもそれは意外にも、わたしをほっとさせたのです。
(このあたり気持ちは、まだ名前をつけずに、
ふわふわと転がしています。)
そしてだんだん、
「ほぼ日」を読んでいない方にも怖いもの好きはいるだろうし、
この「なんだかわからない」話は、
どこかでだれかをほっとさせるかもしれない。
そう思えてきたので、一冊の紙の本にまとめることにしました。
と、いろいろ書きましたが、
何よりもこれはひとつの「怪談集」です。
実際の体験とはこういうものか、と思うくらい、
オチがなく、因果関係の不明な
怖い話、不思議な話を
14年間に500以上掲載した中から、120編、収めています。
そして特別編として2013年の夏に掲載した、
「トントンさん」という取材記を収録しています。
怪現象を経験した方にインタビューした、
たいへん、反響の大きかった記事です。
怪談好きな方は持ち運べる読みものとして、
また怪談好きな方へのプレゼントとして、
書籍版『ほぼ日の怪談。』をお手元にどうぞ。
『ほぼ日の怪談。』のカバー装画と本文の挿し絵は、
画家のヒグチユウコさんにお願いしました。
さらに、雰囲気を盛り上げる本文中の挿絵も、
書いていただきました。
怪談ですから、基本的に怖い話ばかりですが、
こうして実体験だけを集めてみると、
身近な人との別れの切なさや、
なにかの報われない思いの残りを感じさせる話が
いくつもありました。
怖いけれど、ここには、
たましいのようなものが
たくさん詰まっています‥‥たぶん。
そのためこの本を、
「持っていることが嫌ではないものにしたい」、
という担当の思いがあり、
その絵の世界が人々を惹きつけてやまない
ヒグチユウコさんに、描いていただきました。
ブックデザインを手がけてくださった
プリグラフィックスの清水肇さんも
たいへん力を入れてくださり、
怖い絵の表紙のなのに手に取りたくなる、
一冊になりました。
本書のあとがき的な文章を、
魅力的な妖怪たちの絵と絵本で人気の
石黒亜矢子さんにお願いしました。
やはり怪談がお好きとのことで、
ありがたいことに
ますます「ほぼ日の怪談。」が読みたくなるような、
締めの文章をいただけました。
しかも。
執筆の依頼の際、たしかに、
「もしご自身の怪談的エピソードがあったら、
それを書いていただくのもいいですね。」
と、石黒さんにお伝えしていました。
それが‥‥あんなに‥‥
す、す、すてきな実体験をいただけるとは‥‥!!
ありがとうございます‥‥。(震)
しかもしかも。
石黒亜矢子さんの人気作品のひとつ
「てんまると家族絵日記」風の
ミニマンガも、描いてくださいました。
とてもぜいたくな「あとがき」です。
『ほぼ日の怪談。』書籍版は、
「ほぼ日文庫」の9冊目の本となりました。
文庫本にしようと思ったのは、
持ち歩いて、友だちと怪談を読んで盛りあがったり、
怪談好きな人へ気楽なプレゼントにしてもらえたら
いいなあ、ということと
小さな本に、
怖い話がぎゅっ‥‥‥‥‥と詰まっている
って、なんだかいいな、と思ったからでした。
そして、予告2のところでも
書きましたとおり、
怖いんだけど手元においておきたくなるような
本にもしたいと思い、ヒグチユウコさんに
絵をお願いしました。
そうして具体的に、どんな本にしようかと
話が進むにつれ、
「怪談本制作チーム」は
暴走というか‥‥、
アイデアをどんどん、詰め込みはじめました。
冷やりとした雰囲気のために、本文用紙を、
いつもの文庫の紙(すこし黄色い)ではなく
白っぽい紙にしよう。
さらに、グレーの色を敷こう。
本のスピン(背についているしおりの紐)は、
たらりと流れる血のような赤にしよう‥‥
などなど、などなどなど。
この本のデザインと印刷に関わったのは
プリグラフィックス・清水肇さん、
凸版印刷の藤井さんと石津さんという、
アイデアとそれを実現する力にあふれ、
しかも怪談好きばかりという、
もってこいのチームでした。
「だって、怪談本ですから!」と言い合いながら、
装幀に「怪談ぽさ」を
たくさん詰め込んだ本になったのですが、
その最高峰が、
「隠し絵」
です。
これも、ヒグチユウコさんに
描いていただきました。
どこに「隠し絵」が入っているのか?
どうぞ、お楽しみに。
(他の方のお楽しみのために、見つけた方も、
ヒミツにしておいてくださいね。)
『ほぼ日の怪談。』の発売日は、8月7日(火)。
ほぼ日ストア、HOBONICHIのTOBICHIのほか、
Amazonなどネット書店や
全国の書店、一部ロフトなどで販売されます。
それに先駆け、
8月3日(金)より、
TOBICHI京都で『ほぼ日の怪談。』にて
先行販売が始まっています。
今回、「ほぼ日ストア」と
「HOBONICHIのTOBICHI(東京・京都)」での
購入特典として、「しおり」を作りました。
ただし、このしおり、
ちょっと特別で、画像を公開していません。
といいますのも、
昨日の予告でもお知らせしましたとおり、
書籍『ほぼ日の怪談。』には、
「隠し絵」
があります。
これもヒグチユウコさんに描き下ろしていただいた
とてもすばらしい絵です。
そしてこの特製の「しおり」は、
その絵が、モチーフとなっています。
つまり、もし「隠し絵」を
“うまく見ることができなくても”、
しおりに“正解”がある、というわけです。
そういうわけで、販売からしばらくは
この本にある「隠し絵」と
特典の「しおりの絵」を、
非公開としています。
どうぞ、ご協力くださいね。
ちょっとした遊びですが、
楽しんでいただければ幸いです。
書籍『ほぼ日の怪談。』の出版を記念して、
京都の「TOBICHI京都」と
東京の「TOBICHI1 すてきな四畳間」で
記念イベントを行います。
(京都は現在、開催中です。
【京都】
・TOBICHI京都
https://www.1101.com/tobichi_kyoto/event.html?id=344680
会期:8月3日(金)〜12日(日)。
時間:12時〜19時
【東京】
・TOBICHI1 すてきな四畳間
https://www.1101.com/tobichi/tokyo/exhibition/detail/?p=2458
会期:8月17日(金)〜19日(日)。
時間:17日、18日 12時〜19時 20時〜22時(夜の部)
19日 12時〜19時
ヒグチユウコさんが本書のために
描き下ろしてくださった絵の
原画の展示をメインに、
書籍の特典付き販売を行います。
ムードたっ‥‥ぷりな中で、
絵を見たり本をめくってみたり。
お楽しみくださいね。
ご来場いただいた方には、
お土産として、
「ろうそくシール」と
「ミニ塩」をお配りします。
この「ろうそくシール」も、
絵はやはり、ヒグチユウコさん。
本書では、「こわさ度」を表すものとして、
使われているんですよ。
ちなもにこのこわさ度、
「ろうそく3つ」が「とてもこわい。」
「ろうそく2つ」が「ややこわい。」
「ろうそく1つ」が「すこしこわい。」
となっています。(‥‥‥‥微妙!)
入手された方は、お好きにお使いくださいね。
そして「ミニ塩」は、
まあそうですね、
暑い日が続いておりますので、
熱中症対策に塩分を。
お弁当の添え物にも、便利ですし。
外でゆで卵を食べようとしたのに
あら、お塩を忘れちゃったわ、
とお困りのマドモアゼルに
さっと差し出すのも、かっこいい。
あ、そうそう、もちろん、
厄除けに持ち歩くのも、
いいんじゃないかなと思います。
そして、東京では、
まさかの「夜の部」があります。
19時にいったん会場を閉めて、
20時再オープン。
ますますムードがたかまりそう?
ぜひ、お越しくださいね。
販売時期 / 2018年8月7日(火)11:00〜
出荷時期 / 1〜3営業日以内(販売開始時。在庫の状況によって変わります。)
「ほぼ日の怪談。」は、全国のロフトおよび
一部の書店(ほぼ日ブックス取扱店)でもお買い求めいただけます。
取り扱い書店に関しては、こちらのページでご確認ください。
また、書店での在庫については事前に店舗へご確認ください。
※ほぼ日ストア以外の販売店でご購入いただいた場合、
ほぼ日ストア購入特典はつきません。