第4回 ずっとカバンに入れてた

ほぼ日 実際に、この本を手に取られてから
どんな感じで読んでらっしゃいました?
有野 ずっとカバンに入れてたかな。
空き時間にずっとちょこちょこ読んで。
ほぼ日 ああ、うれしいです。
ありがとうございます。
有野 あとは、装丁とかを眺めて、
「シャレたカバーやな‥‥」と。
ほぼ日 「シャレたカバー」(笑)。
いいほめことばをいただきました。
有野 「なんで、こう透けてんねやろう?」とか
「どういう意味があるんやろうなあ」って
思うてました。
ああ、あと、112ページの
「スゴイ人よ‥‥」も、ええ話ですね。
ほぼ日 『スゴイ人よ、スゴクナイ人よ』

スゴイ人よ。
つまりは、あなたよ。

スゴイ人は、
やがてスゴクナイ人が、
すぐうしろにいることを知る。

スゴイ人は、
つまり、あなたは、

やがてスゴクナイ人が
すぐ、あなたを抜きさることを知る。

永遠に、
ありえないと思っていたことが、
ある。
それを、知ることになる。
その日は、いつでも、すぐにくる。

スゴクナイ人よ。
つまりは、あなたよ。

スゴイ人は、
あなたのずっと前にいる。
スゴクナイ人、つまりあなたの目は、
その背中を見ている。

やがてスゴクナイ人は、
スゴイ人を抜いてしまったことを知る。
スゴイ人は、たぶんあなたの背中を見る。

スゴクナイ人は、
つまり、あなたは、
スゴイ人になってはならない。
スゴクナイ人のままで、行くがいい。

ほんとうにスゴイ人は、
たいていは、あなたのように、
スゴクナイ人でいられる人だ。


あ、ありがとうございます。
このことばは、以前、
矢野顕子さんがほめてくださって。
この言葉を歌詞にして
曲を作りたいなって言ってくださったんですよ。
有野 へぇーーー、そうなんですか。
ぼく、曲とか作れないですよ。
すいません。
ほぼ日 いえいえいえ(笑)。
つぎの本ももうすぐ出るので
ぜひ、読んでくださいね。
今日はどうもありがとうございました。
有野 ありがとうございましたー。
  (おしまい)

2008-03-24-MON






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