ジーンズにタックインして着られるような
アランのセーター「Jackie(ジャッキー)」、
スパンコールがついた70年代のダンス衣装を
ニットに昇華した「butterfly(バタフライ)」、
着る人の女性らしさをひきたてる、
白いカシミヤのセーター「Marilyn(マリリン)」、
ネックレスをモチーフにデザインした、
チェーン柄のマフラー「kusari(鎖)」などなど、
名前も形もユニークな、三國さんならではの作品が
全16点、収録されています。
ひとつひとつの作品名も、
すべて三國さんがつけました。
写真は長野陽一さん。
アートディレクションは有山達也さん。
このコンビでの写真ページは
雑誌『ku:nel』の
のびのびと美しい誌面で
覚えていらっしゃる方も
多いのではないでしょうか。
三國さんの本では『編みもの修学旅行』以来
2回目のタッグ。
静かで上品、かつ、作品の持つ生命感を
ページにふわりと閉じ込める
繊細な力技を、この本でも遺憾なく
発揮していただいています。
編みもの本ではまず
作品がしっかりと見えることが大切、
という三國さんの希望から、
かつてないくらい
「編み地が見える」作品集になっています。
モデル着用の写真で
着たときのイメージをつかんでいただくのはもちろん、
ニットだけのシンプルな写真を大きく載せているので
作品の形も編み目もよく見え、
編むときの参考にしていただきやすくなっています。
また今回、スタイリングは
著者である三國さん自らが担当しています。
モデルさん着用の洋服や小物類も
ほぼ三國さんの私物を使って行われました。
『I PLAY KNIT.』には、
ぜんぶで16点の作品が
「編み図」つきで収録されています。
ページのところどころには
「まりこ人形」と「ハリネズミ夫人」という、
三國さんのおうちに住む、あみぐるみたちが登場。
ふたりで、編み方のポイントを教えてくれたり
ちょっと励ましたりもしてくれます。
また、掲載されている編み図の製作は、
前作『うれしいセーター』でもお世話になった
プロフェッショナルな方々、
小林奈緒子さん(編み図製作)と、
向井雅子さん(編み図校閲)にお願いしました。
おふたりのちからがなければ、
この本は実現しませんでした。
棒針編みに必要な
「作り目」「表目」「裏目」といった
初心者向けの編み方を図解しています。
また今回は「かぎ針」の作品も掲載しているため、
かぎ針編みの基礎も掲載しました。
作品のなかで、特に難しい編み方の所は、
編み方のテクニックを解説した
おまけ動画をQRコードでつけました。
この書籍には、
「この本で使用している毛糸について」という
項目で、必要な指定糸を表記しています。
その指定糸と編み針をほぼ日ストアで販売します。
MiknitsアランやMiknitsカシミヤなど、
三國さんプロデュースのオリジナル毛糸が
手に入るのはほぼ日ストアだけ。
また、ジェイミソンズの毛糸のように、
日本国内ではなかなか手に入らない毛糸も
編むのに必要な量を
きっちりセットにして販売しています。
今回の作品のひとつに、
「obake(オバケ)」というゴシックなテクスチャーの
カーディガンがあります。
「ドクロケーブル」という
新しい編み方が考案されていて、
一見普通の丸いケーブル模様なのに、
よくみるとドクロが積みあがってるような柄で、
かっこいいんです。
書籍ではカーディガンの内側に、
ヴィンテージのドクロ柄の織テープを使っています。
そして今回、この本のために
ドクロ柄のチロリアンテープ「ドクロテープ」を作りました。
デザインは、Miknits2019でも
ワッペンと缶バッジや
ステッカーのデザインをしてくださった
グラフィックデザイナーの鈴木哲生さんです。
バッグやベルトに縫い付けたり、
ジーンズの脇に、ライン状に付けたり、
あるいはヘアアクセサリーにしたりと、
作品以外に使っても素敵です。
「ドクロテープ」の色は、
グレー、グリーン、ブラックの3色です。
特典は、「まりこ人形」と
「ハリネズミ夫人」の特製シールです。
書籍に貼ってインデックスシールのように使える
「いまここ編んでますシール」と、
ステッカーのように使える
「おおきめシール」もあります。
いろんなポーズがあるので、
どーんと使ってくださいね。
ニットデザイナー。
1971年、新潟生まれ。
3歳の時、祖母から教わったのが編みものとの出会い。
早稲田大学第一文学部仏文専修に通う頃には、
洋書を紐解き、ニットに関する技術と
デザインの研究を深め、創作に没頭。
大学卒業後、いくつかの職業を経た後に、
ニットデザイナーを本職とする。
2009年、『編みものこもの』(文化出版局)を出版。
以降、書籍や雑誌等で作品発表を続ける。
2011年のコンテンツ
「三國万里子の編みものの世界」でほぼ日に初登場。
以来、編みものキットやプロダクトのデザインを手がけ、
活動の幅をさらに広げる。
2012年より「気仙沼ニッティング」のデザイナーを務める。
『編みものこもの』(2009年)
『編みものワードローブ』(2010年)
『きょうの編みもの』(2011年)
『冬の日の編みもの』(2012年)
『編みものともだち』(2013年)
『アラン、ロンドン、フェアアイル 編みもの修学旅行』(2014年)
(以上すべて文化出版局)
『うれしいセーター』(2016年)
『スール』(2017年)
(以上すべてほぼ日)
『三國万里子の編みものの世界。』(2011年)
『三國さんがミトンを編む一日。』(2011年)
『目薬ポーチで編みもの入門。』(2012年)
『いいものを編む会社 ─気仙沼ニッティング物語』(2012年)
『三國万里子さんのお店「Miknits」』(2013年~)
『気仙沼ニッティング』(2012年~)
『うれしいセーター』(2016年)
三國万里子さんがロンドンとエジンバラでみつけたもの。(2017年)