高校時代、インド・ネパールへ一人旅して以降、
世界各地を冒険し、ついには
七大陸の最高峰登頂を世界最年少で達成した
写真家の石川直樹さん。
書籍『はたらきたい。』では、
カバーをはじめ、本のところどころに
石川さんの写真を使わせていただきました。
世界各地の「秘境」ともいえる場所へ
みずからの足でたどり着き、フィルムに収めてきた
石川さんの写真には、
自然のきびしさや過酷さとおなじくらい、
人の希望や豊かさが写っているように感じます。
まさに『はたらきたい。』という本にピッタリだと思い、
お願いしたところ、快諾をいただいたのです。
まず、本の顔となる「カバー」には
カナダのクイーン・シャーロット島の森に
長く生き続けている「巨木」の写真です。
カナダのクイーン・シャーロット島の森に
長く生き続けている「巨木」。
旧版と同じく、石川直樹さん撮影による写真です。
太い幹、大地にどっしりと張った根。みずみずしい生命力。
スパッと説明できるような理由はないのですが、
この名もなき巨木の写真は、
新しい『はたらきたい。』のイメージに、
ともかくピッタリだと思って、お願いしました。
なお、旧版の『はたらきたい。』のカバー写真は
2006年、南米・パタゴニアの洞窟で撮影された
「ネガティブハンド」という壁画でした。
新装版にともない、
カナダの巨木の写真に、イメージを一新しました。
また、この本のなかには、次の3枚の写真を
レイアウトしています。
実際のページでは、それぞれの写真に合うような
だれかの「128のことば」が、添えられています。
2006年、北極圏、ノルウェーの海。
フィヨルドの海岸線に残されている壁画を求め、
カヤックを漕いでいるときに撮影。
写真集『NEW DIMENSION』(赤々舍刊)より
2006年、ハワイ島の星空。
「赤道儀」と呼ばれる特殊な機械を用い、
星の動きに合わせて、
少しずつカメラも動かしながら撮影した。
写真集『NEW DIMENSION』(赤々舍刊)より
カバーの巨木と同じ
カナダのクイーン・シャーロット島に住む
ハイダ族の「トーテムポール」。
それも、朽ち果て、どこからか飛んできた種子が花を咲かせ
いまにも森へ還ろうとしている、とても印象的な姿です。
彼らハイダ族は、
トーテムポールを「大切なもの」として考えていますが、
無理に「保存」しようとはせず、
あくまで「自然のサイクルの一部」としてとらえました。
そのため、長期間、風雨にさらされたトーテムポールは、
このような姿となり、森へと還ってゆくのだそうです。
そして、これらのトーテムポールは、
カバーの「森の巨木」から、つくられたということです。
番号のふられなかった129個目のことばとともに、
新装版にともない、追加されました。
最後に、ひみつ、というわけでもないのですが‥‥。
この本のどこかに、次の写真が隠されています。
「ほぼ日」のなかにもアーカイブの存在しない
「130個めのことば」とともに。
2006年、グリーンランドのイルリサットという町を
飛行機のなかから撮影したもの。
北極圏に位置するため、
冬にはほとんど昼がやってこない「極夜」の町。
一日に2〜3時間しか顔を出さない太陽が沈んでいく、
そのわずかな時間を撮影した一枚です。
写真集『POLAR』(リトルモア刊)より
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お申し込みの前に
ご確認いただきたいこと
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定価:1300円+税
(配送手数料別)
仕様:ソフトカバー 320ページ
ISBN:978-4-902516-32-6
判型:四六版(127×188mm)
重量:418g |
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