「ほぼ日手帳」の担当になった理由・・
いちばん「暇だった」から?? |
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ある日突然、糸井さんが
新入社員のあやさんに
「手帳やってみない?」と
言ったってほんとですか? |
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そうなんですよー。 |
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あやさんはそれまで
どんな仕事を‥‥ |
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大学4年のときにアルバイトに来て、
そのままいついちゃったんですけど、
お茶を出したり‥‥ |
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お茶。 |
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トイレをきれいにしたり‥‥ |
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お掃除。 |
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「お昼、なににしましょう~」とか。 |
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ランチのオーダー‥‥
もちろんそれも大事な仕事ですけど、
‥‥あのう、当時のほぼ日刊イトイ新聞って、
ヒマ、だったんですか。 |
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ある意味、いまよりも、
ずっと、のんびりしてましたねー。
それからあんまりルールらしいルールや
仕事の流れみたいなものがなくって、
「自由にやってていいよ」
ということだったんですけど
新卒の新人ですから、
なにをしていいかもわからなくって。
そんななか、
じぶんたちがほしいもの、ということで、
「生徒手帳をつくろう」
ってことになったんです。
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生徒手帳! |
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あ、その会議の模様は、
じつは、「謎本」の201ページに
掲載されてますね~。
それで「よし、ほんとうにつくろう!」
となったときに、
私が担当に任命されたんです。
一番ヒマそうにみえたのかも。
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いえ、きっと、糸井さんが、
あやさんに会社での居場所を
作ろうとしてくださったんですよ! |
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いま思うと、しみじみそう思いますね。
でもその当時はありがたいと
思う気持ちと同じくらい、
「なにをすればいいんだっ!」って
もう、なんにもわからないわけですから。
だから、「とにかくやってみよう」と! |
知らないことは
ヒトに聞けばいいんです。 |
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担当になったものの、
手帳の作り方は知らなかったと‥‥ |
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そうなんです。
入稿って何?
デザインってどういうこと?
アッキィさんに頼めっていうけど
どうやってお願いすればいいの?
という状態で。
中身をどうすればいいかも
さっぱりわからないわけですよ。
大学生の頃は手帳なんて使ったこと
ありませんでしたしね。
でも、ひとりじゃなかったんです。
当時の乗組員のみんなで、
一緒に手帳のことを考えたんです。
わたしは、そのまとめ役っていうか。
もうとにかく毎日毎日、
もちろん糸井さんもいっしょになって
いっぱい話し合って、
1日1ページにしよう、だとか、
判型は文庫本サイズにしようとか、
笑っちゃうようなページもつくろうとか、
カバーはたるませよう、だとか、
そういうことを決めていったんです。 |
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「謎本」の225ページに
初代手帳が載ってますねー。
これが、そうやってつくられた
手帳なんですよね。 |
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そうそう、初代の手帳は紺一色で、
今とは中身も外身もだいぶ違うんですよ。
これ、いま社内にサンプルが
1冊しかないっていう
超・貴重本になっちゃいました。 |
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いまとくらべて、
ビックリするくらい違いますね。 |
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ナイロンカバーっていうとこは
今と一緒なんですけど、
ペン差しが「バタフライストッパー」型でなく、
おさるのタブがひとつですし。

初回の手帳は
「1月カレンダー」→「1日1ページ」
→「2月カレンダー」→「1日1ページ」、
というページの順番だったので
「余る白紙のページ」がたくさんできて、
そこをたのしくつくるのに苦労しましたね。
今では考えられないですけど、
「だるまの絵」や

「矢沢永吉さんのサイン」や

「トレーニングジムの広告」なんかを
入れたんですよ。
でもこういうことも、
夜中に思いついて、
あしたデザインしないと間に合わない!
みたいななかでやっていたので、
矢沢さんの事務所やジムにも
一日で掲載許可とったりして、
いろいろご迷惑をかけました‥‥ |
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矢沢さんに一日で許可とるなんて・・・
信じられません。
ほかにも
「ありゃ~!」ってことは
ありましたか。 |
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ありましたよ~!
たとえば・・・
この縦にひかれた時間軸。

今の手帳の時間軸のマス目って
一時間につきひとつのマス目なんですけど、
このときは、もっとおおらかな
時間軸がひかれていましたね~
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本当だ!
日中の予定が大きく書けるように
なっていますけど、
今の手帳に慣れていると
すこし違和感があります。

初回手帳は、「一日一言」も、
ない日があったんですね。 |
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当時は365日分の言葉が
選べるほど、コンテンツの数も多く
なかったからなんですけれど‥‥
「私の誕生日に
何の言葉も書いていなくて寂しい」
というメールをいただいたりもして。
それはそうですよね!
そういうことにも、
「つくっていくこと」で
気づいていくんです。 |
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わたしも自分の誕生日の「ひとこと」は
とりわけ、しみじみ読んでしまいます。
1年目から2年目、3年目、と
手帳を出していくにあたり、
進化のきっかけになったのは、
やはり読者のみなさんからのメールですか? |
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そうです!
初代手帳は、ほとんどわたしたちだけで
つくったわけなんですけれど、
もちろんわたしたちも、
そして買ってくださった読者のみなさんも、
使っていく中で、わかること、が、
ほんとうにいっぱいあったんです。
何も知らなかったからこそ、
沢山のかたに「聞かせて」もらいました。
とりわけ、アンケートから
知ったことは多かったですね~。 |