『ほぼ日刊イトイ新聞の謎。』について詳しくはこちら。


第1回 ほぼ日手帳編 その1
ほぼにちわ、「ほぼ日」のコウノです。
毎日書店さん、印刷会社、佐川急便さん、
そして本やウエブをつくる乗組員といっしょに、
わいわい仕事をしている、
出版担当であるこのわたし、
これからこのページを
(いろいろ勉強がてら)
担当させていただくことになりました!
どうぞよろしくおねがいします。
新人なのをいいことに、
『ほぼ日刊イトイ新聞の謎。』をもとにして、
「ほぼ日」の歴史を知るかたがたに、
いろんなお話を聞いてこようと思ってます。

さて、わたしの担当する第一回は、
SPRING版も発売されたばかりの
「ほぼ日手帳」について、です。
「謎本」によると、
現在も手帳担当の「松本あやや」は、
なんと当時大学卒業したばかりの
新卒社員だったというじゃないですか!
ほ、ほんとうですかあやや先輩?!
「ほぼ日手帳」の担当になった理由・・
いちばん「暇だった」から??
ある日突然、糸井さんが
新入社員のあやさんに
「手帳やってみない?」と
言ったってほんとですか?
そうなんですよー。
あやさんはそれまで
どんな仕事を‥‥
大学4年のときにアルバイトに来て、
そのままいついちゃったんですけど、
お茶を出したり‥‥
お茶。
トイレをきれいにしたり‥‥
お掃除。
「お昼、なににしましょう〜」とか。
ランチのオーダー‥‥
もちろんそれも大事な仕事ですけど、
‥‥あのう、当時のほぼ日刊イトイ新聞って、
ヒマ、だったんですか。
ある意味、いまよりも、
ずっと、のんびりしてましたねー。
それからあんまりルールらしいルールや
仕事の流れみたいなものがなくって、
「自由にやってていいよ」
ということだったんですけど
新卒の新人ですから、
なにをしていいかもわからなくって。
そんななか、
じぶんたちがほしいもの、ということで、
「生徒手帳をつくろう」
ってことになったんです。
生徒手帳!
あ、その会議の模様は、
じつは、「謎本」の201ページに
掲載されてますね〜。
それで「よし、ほんとうにつくろう!」
となったときに、
私が担当に任命されたんです。
一番ヒマそうにみえたのかも。
いえ、きっと、糸井さんが、
あやさんに会社での居場所を
作ろうとしてくださったんですよ!
いま思うと、しみじみそう思いますね。
でもその当時はありがたいと
思う気持ちと同じくらい、
「なにをすればいいんだっ!」って
もう、なんにもわからないわけですから。
だから、「とにかくやってみよう」と!
知らないことは
ヒトに聞けばいいんです。
担当になったものの、
手帳の作り方は知らなかったと‥‥
そうなんです。
入稿って何?
デザインってどういうこと?
アッキィさんに頼めっていうけど
どうやってお願いすればいいの?
という状態で。
中身をどうすればいいかも
さっぱりわからないわけですよ。
大学生の頃は手帳なんて使ったこと
ありませんでしたしね。
でも、ひとりじゃなかったんです。
当時の乗組員のみんなで、
一緒に手帳のことを考えたんです。
わたしは、そのまとめ役っていうか。
もうとにかく毎日毎日、
もちろん糸井さんもいっしょになって
いっぱい話し合って、
1日1ページにしよう、だとか、
判型は文庫本サイズにしようとか、
笑っちゃうようなページもつくろうとか、
カバーはたるませよう、だとか、
そういうことを決めていったんです。
「謎本」の225ページに
初代手帳が載ってますねー。
これが、そうやってつくられた
手帳なんですよね。
 
そうそう、初代の手帳は紺一色で、
今とは中身も外身もだいぶ違うんですよ。
これ、いま社内にサンプルが
1冊しかないっていう
超・貴重本になっちゃいました。
いまとくらべて、
ビックリするくらい違いますね。

ナイロンカバーっていうとこは
今と一緒なんですけど、
ペン差しが「バタフライストッパー」型でなく、
おさるのタブがひとつですし。



初回の手帳は
「1月カレンダー」→「1日1ページ」
→「2月カレンダー」→「1日1ページ」、
というページの順番だったので
「余る白紙のページ」がたくさんできて、
そこをたのしくつくるのに苦労しましたね。
今では考えられないですけど、
「だるまの絵」や



「矢沢永吉さんのサイン」や


「トレーニングジムの広告」なんかを
入れたんですよ。

でもこういうことも、
夜中に思いついて、
あしたデザインしないと間に合わない!
みたいななかでやっていたので、
矢沢さんの事務所やジムにも
一日で掲載許可とったりして、
いろいろご迷惑をかけました‥‥

矢沢さんに一日で許可とるなんて・・・
信じられません。
ほかにも
「ありゃ〜!」ってことは
ありましたか。
ありましたよ〜!
たとえば・・・
この縦にひかれた時間軸。

今の手帳の時間軸のマス目って
一時間につきひとつのマス目なんですけど、
このときは、もっとおおらかな
時間軸がひかれていましたね〜
本当だ!
日中の予定が大きく書けるように
なっていますけど、
今の手帳に慣れていると
すこし違和感があります。

初回手帳は、「一日一言」も、
ない日があったんですね。
当時は365日分の言葉が
選べるほど、コンテンツの数も多く
なかったからなんですけれど‥‥
「私の誕生日に
 何の言葉も書いていなくて寂しい」
というメールをいただいたりもして。
それはそうですよね!
そういうことにも、
「つくっていくこと」で
気づいていくんです。
わたしも自分の誕生日の「ひとこと」は
とりわけ、しみじみ読んでしまいます。
1年目から2年目、3年目、と
手帳を出していくにあたり、
進化のきっかけになったのは、
やはり読者のみなさんからのメールですか?
そうです!
初代手帳は、ほとんどわたしたちだけで
つくったわけなんですけれど、
もちろんわたしたちも、
そして買ってくださった読者のみなさんも、
使っていく中で、わかること、が、
ほんとうにいっぱいあったんです。
何も知らなかったからこそ、
沢山のかたに「聞かせて」もらいました。
とりわけ、アンケートから
知ったことは多かったですね〜。
歴代の手帳の写真も「謎本」に
全部掲載されてますよ!

ということで、次回はたくさんもらった
ユーザーアンケートから
「おしえてもらったこと」をたっぷり聞きます!

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2007-02-01-THU

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