先週に引き続き、今週のほぼ日書店では
9月13日に行われた
「智慧の実を食べよう。 300歳で300分」の
イベントにご登場いただいた長老の方々の本を
ご紹介させていただきます。

イベントの会場もしくはネット中継で
長老たちの生の声を聞いて、
あらためて彼らの著書に興味を持っていただいた方、
まだ、長老の言葉に触れたことがない方、
ぜひ手に取ってみることをおすすめします。
雑誌ダ・ヴィンチでとりあげられた
長老たちの本の中にも
たくさんの「智慧」がつまっていますよ。

先週は詫摩武俊氏、吉本隆明氏、藤田元司氏でした
今週は小野田寛郎氏、谷川俊太郎氏です。


講演中、背筋をのばして立つ姿は
非常に印象深いものでした。
29年の戦い、そして帰国してからの29年のことを
「そこで生きる力」として語ってくださった
小野田寛郎さんの本を
まずご紹介させていただきます。


【本】 2003/09/24

たった一人の30年戦争

著者 小野田寛郎
定価 1,602円
ページ数 238ページ
出版社 東京新聞出版局
ISBN 4-8083-0535-6
●関連するほぼ日のコンテンツ
【密林からブラジルへ。
 「らしく生きる」人・小野田寛郎さん】

【これでも教育の話?
 どんな子供に育ってほしいかを、
 ざっくばらんに。】

(小野田さんのコンテンツはページ下部のリンクから
 お進みください。)

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なぜ小野田さんは29年も
ルバング島のジャングルにいたのか。
隠れて逃げ回っていたわけではない。
ジャングルから観察し、考え、そして行動していた。
上官からの命令を待ち続けていた。
この本では、小野田さんがジャングルのなかで
どのように生活し、どのように「発見」され、
日本に帰還したのかが事細かに書かれている。
皮肉なことに、小野田さんを「発見」した鈴木青年は、
ヒマラヤ山中で命を落としてしまう。悲しみは深い。
(協力:ダ・ヴィンチ編集部/永江朗)


【本】 2003/09/24
私は戦友になれたかしら---
 小野田寛郎とブラジルに命をかけた30年

著者 小野田 町枝
定価 1,600円
ページ数 245ページ
出版社 清流出版
ISBN 4-86029013-5
●関連するほぼ日のコンテンツ

【智慧の実を食べよう。300歳で300分。
 密林からブラジルへ。
 「らしく生きる」人・小野田寛郎さん】

【これでも教育の話?
 どんな子供に育ってほしいかを、ざっくばらんに。】
 
(小野田さんのコンテンツはページ下部のリンクから
 お進みください。)
【担当編集者は知っている。】
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寛郎さんから「戦友を得た」と表された町枝さん。
「戦友」とは、人間的な結びつきも半端ではない。
希有なケースではなかろうか。
今でも毎朝、お互いほっぺにチューをし、
お風呂も一緒に入るというご夫妻。
そんな牧場開拓物語に映画化の話もきているというが、
確かに映画になりそうなドラマチックな物語である。
(担当編集者/清流出版 臼井雅観)

小野田さんは日本に帰還後、
あまり間をおくことなくブラジルに渡った。
牧場を始めたのだ。
といっても資金がほとんどないところでの開拓民である。
そんな無謀な企てに加わったのが町枝さんだ。
彼女は小野田さんの帰還に感動した一人だったが、
偶然、小野田さんと出会い、
ブラジルまでの押しかけ女房となる。
だがそれからの人生は、
ルバング島のジャングルとはまた違った闘いであり、
厳しさがあった。
(協力:ダ・ヴィンチ編集部/永江朗)


そして、講演の最後に登場していただき、
会場にいた1500人の肩の力を抜くとともに
笑いをもたらせてくださった谷川俊太郎氏の
たくさんの著書の中から2冊、
ご紹介させていただきます。


【本】 2003/09/24

ひとり暮らし

著者 谷川俊太郎
定価 1,400円
ページ数 181ページ
出版社 草思社
ISBN 4-7942-1115-5
●関連するほぼ日のコンテンツ
【ずっと現代の詩人 谷川俊太郎さん】

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新聞や雑誌に発表した比較的短い文章を集めた本。
80年代のなかばから最近まで、
そう谷川さんが「長老」になる過程で書かれた文章だ。
詩人というと静かにすわって言葉が浮かんでくるのを
待っているようなイメージがあるが、
谷川さんは行動派だ。
どこへでも気軽に出かけていくし
(ほんとうは気軽ではないのかもしれないけど)、
ときにはクルマを駆って中央高速をロングドライブ。
しかも、以外と新しいもの好きだったりする。
(協力:ダ・ヴィンチ編集部/永江朗)


【本】 2003/09/24
祝魂歌

著者 谷川俊太郎
定価 2,700円
ページ数 93ページ
出版社 ミッドナイトプレス
ISBN 4-4340-3298-4
●関連するほぼ日のコンテンツ
【ずっと現代の詩人 谷川俊太郎さん】

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魂を祝福する歌。
つまりは死についての言葉。
古今東西、さまざまな詩を谷川俊太郎さんが集めた。
プエブロ族の古老の
「今日は死ぬのにもってこいの日だ」に始まり、
チョンタル族の古謡
「死者の唄 葬式の時うたう唄」に終わる。
中原中也も三好達治も入沢康夫もある。
もちろん谷川俊太郎さん自身の詩も。
全体から浮かび上がるのは、
死についてのイメージの多様さだ。
死は終わりや敗北ではなく、
それもまた生のひとつだとわかる。
(協力:ダ・ヴィンチ編集部/永江朗)


2週にわたって、「ほぼ日」の中では
ご紹介をしていなかった本もふくめ
長老の方々の本をとりあげてみました。

来週はどのようなものが登場するでしょうか。
最新のものかもしれませんし、
ずいぶん前に「ほぼ日」に登場したものかもしれません。
どうぞお楽しみに!

2003-09-24