![第33回 「め」に送られた読み札たち 第33回 「め」に送られた読み札たち](images/vol33.gif)
![めざましは 時計からケータイへ めざましは 時計からケータイへ](images/vol33_card01.jpg)
めざまし時計のかわりに携帯電話をつかうひと、
かくじつに増えていますよね。
音量もメロディも自由に選べるし、
スヌーズ機能までついてるし、
ほんとに便利になりました。
とはいうもののやっぱり、
ケータイのほかにも「保険」として
めざまし時計を複数台セットしているのは
われわれ「ほぼ日本カルタ委員会(仮)」のメンバーだけ?
みなさんはいかがでしょう。
現代の朝をあらわす読み札を紹介しつつ
はじまっております「カルタ・ド・ニッポン」。
年末年始にあらためて再募集した
「ぬ」「ね」「む」「め」「よ」「ろ」から、
今回は「め」の読み札をご紹介いたしましょう。
「め」の投稿でいちばん多かったのは、
「目」という字でくくられる読み札でした。
・目は一重 そこに ブルーのコンタクト
・目立たないように だけどほめられたい
・目立たぬように 手を挙げる
・めぢからを 鍛える女子
どれも、ふしぎと愛おしいニッポンの「目」。
最後の「めぢからを鍛える女子」は
なるほど今っぽい読み札と思ったのですが、
「めぢから」の札では、こんなにすごいのもありました。
![目力の強い 赤ちゃん 目力の強い 赤ちゃん](images/vol33_card02.jpg)
言われてみれば最近のニッポン、
目力の強い赤ちゃんが多いような‥‥。
そんな気がしてくる、不思議と印象深い作品でした。
![目隠しが ちょっとずれてる スイカ割り 目隠しが ちょっとずれてる スイカ割り](images/vol33_card03.jpg)
これはかわいい夏の読み札。
ちょっと、ね、ズルをしちゃうんですよね。
![目が覚めたら終点 目が覚めたら終点](images/vol33_card04.jpg)
多くの都会人が経験していることかと。
さらにさみしいケースとしては、
終点でも目が覚めず
折り返して乗車した駅に戻る
というパターンもあります。
と、ここで、
序盤からとうとつですが、
さらりと「おかぶり札」の発表を。
・目玉焼き しょう油派? ソース派?
こちらと同じ内容の読み札は、
以前の連載時にもたくさん届きました。
この問題についてはみなさん、
ひとこと言っておきたいのでしょう。
たしかにいろんな場所で語られている問題です。
![めざし 七輪 目に涙 めざし 七輪 目に涙](images/vol33_card05.jpg)
「めざし」の作品も、なかなか多数。
漢字で「目刺し」ですので、
この位置に掲載してみました。
・めざしは ちっちゃなこいのぼり
というファンタジックな表現もたのしいですが、
![めざしって!! めざしって!!](images/vol33_card06.jpg)
このシンプルな迫力はどうでしょう。
「めざしって、すばらしい!」
なのか、
「めざしだけって!!」
と少ないおかずにつっこんでいるのか、
「考えてみればすごい状態!!」
とあらためて「目刺」な様子に驚いているのか‥‥。
考える余白があるのも、おもしろいと思いました。
![めざしが好きなのと あの子は言った めざしが好きなのと あの子は言った](images/vol33_card07.jpg)
「めざし」と「あの子」の
組み合わせがすてきです。
「あの子」って、どんな子なのでしょうね?
「目」でくくられる読み札はこんなところで。
![めがね、めがね、 どこ置いた? めがね、めがね、 どこ置いた?](images/vol33_card08.jpg)
この状態を表現する読み札もたくさんありました。
・めがねかけ めがね探す
・めがねめがね 探す時のおまじない
もしもこれで「カルタ取り」をしたら‥‥。
「めがねめがね‥‥」と言いながら、
「めがねめがね」の絵札を探すわけですよね。
その光景、ちょっとおもしろいと思います。
![めがね君 脇で解説たのみます めがね君 脇で解説たのみます](images/vol33_card09.jpg)
![眼鏡の下は きっと美少女 眼鏡の下は きっと美少女](images/vol33_card10.jpg)
![メガネ真っ白 熱々ラーメン メガネ真っ白 熱々ラーメン](images/vol33_card11.jpg)
「めがね」の読み札を並べてみましたが‥‥。
なぜでしょう?
めがねに関することとなると、
どうも「古典的なネタ」が多くなるようです。
古典的といえば、
![メロンはとくべつ メロンはとくべつ](images/vol33_card12.jpg)
という作品が届きましたが、
これは今でもそうなのでしょうか?
ちなみに「メロン」の読み札には、
こんな正反対の意味が書かれた2作品が。
・メロンとハムは 別に食べたい
・メロンと生ハム 意外とハマる
さきほどの「目玉焼きには醤油かソースか」のように、
ひとつの「問題」として
意見がわかれたりするところをみると、
今もいくらかは「とくべつ」なのかもしれませんね、
メロン。
目玉焼き、めざし、メロンときて、
続きますのは、この作品です。
![めしを食う ご飯をいただく めしを食う ご飯をいただく](images/vol33_card13.jpg)
なるほど、つかいわけます、この2種類。
それにしても「カルタ・ド・ニッポン」には、
「食べ物」の読み札が
以前からほんとに多く寄せられています。
![めん! 麺! メーン! めん! 麺! メーン!](images/vol33_card14.jpg)
ラーメンが好きである、と。
ただそれだけを叫ぶ読み札、きもちが伝わってきます。
・麺が好き? ごはんも好きよ 日本人
・めんつゆで たいがいいける
麺類もご飯もほんとにおいしいし、
めんつゆはいろんな料理につかえるし‥‥。
豊かですよねえ、ニッポンの「食」。
![名物に 旨いものあり 名物に 旨いものあり](images/vol33_card15.jpg)
そうです、あるんです、各地にたくさん。
「ない」と言ってしまうのが一般的なところを
肯定的に表現していて、
そこがナイスな読み札でした。
「め」の読み札の最後に、5作品を続けてどうぞ。
![綿棒を 使っているときの顔 綿棒を 使っているときの顔](images/vol33_card16.jpg)
その顔が目に浮かびます。
![面倒くさい 父のギャグ 面倒くさい 父のギャグ](images/vol33_card17.jpg)
「め」にも「お父さん」の読み札が。
ここでもせつない扱いですが‥‥。
![名案なければ あみだくじ 名案なければ あみだくじ](images/vol33_card18.jpg)
「ぜひPTA役員に立候補を」
「‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥では、あみだくじで」
なるほど!
これはふしぎで愛おしいニッポンの風習。
ちょっと調べてみたところ、
室町時代から行われていたようですが、
今でもふつうにつかわれていますよね。
![メンズ レディース ニューハーフ みんなちがって みんないい メンズ レディース ニューハーフ みんなちがって みんないい](images/vol33_card19.jpg)
コメントのむつかしい読み札ですが、
最後に「いい」としてあるのが、いいと思いました。
なんら異存はございません。
![「めっきり」は 四季を連れてくる 「めっきり」は 四季を連れてくる](images/vol33_card20.jpg)
ラストにきれいな1枚で、バランスを保ちましょう。
というわけで、
「め」の読み札はこんなところで。
こうして選んでおりますのは、
一次予選のようなものとお考えください。
残りの「よ」「ろ」まで
この一次予選を行いましたら、
そこであらためて
委員長・糸井重里による最終選考会を行います。
あと2種類で、読み札がそろいそうですよ?!
次回、
「よ」の読み札たちの発表をおたのしみに!