7月になり本格的な稽古がはじまりました。
稽古のはじめに、
「マームとジプシー」主宰の藤田さんが
役者さんにインタビューしていました。
オーディションの1次審査とおなじような感じ。
「高校時代に同性を好きになったことはあるか?」
という問いに対して、
みなそれぞれに思い出があって面白かったです。
私は、好きというよりは、
男の子みたいなかっこいい女子に
ひそかにドキドキしてたなあ。
大人になって再会したとき、
もう彼女(というか彼)が
「誰かのお嫁さんでお母さん」という
逃げられない事実にショックを受けました。



『cocoon』のなかの主人公サンと親友のマユは、
仲がいい以上の不思議な絆で結ばれています。
それが恋なのか、単に固い友情なのか、
わからないまま戦場に放り出されてしまう。
ときめきと戦争が
同じ重さになればいいなと思って描きました。

マームとジプシーの舞台の特徴は
シーンを何度も何度も繰り返す
「リフレイン」という表現方法。
観ているととても複雑で、
いったいどこから作っているのか
不思議で仕方ありませんでした。
稽古では、AのシーンとBのシーンにつなげて、
というように、
小さい単位でシーンをつなげていきます。
4人でおしゃべりしているところ(A)に、
右からクラスメイトがくる(B)、
そのあとに後輩がきて(C)‥‥
というようにつくっていきます。
こんどは今(ABC)の流れを
180度回転させた立ち位置で繰り返し、
隣のクラスメイトのおしゃべり(D)をつなげる。
次は(ABCD)を別の立ち位置で‥‥
というように繰り返していきます。



断片的なシーンでも、
リフレインするうちに、
どんなクラスなのか、
誰がどのキャラクターなのかわかってきます。
この作業はマンガのネーム制作の前の、
ノートにシーンの順番を書き出して考えるのと似ています。

衣装の担当は「suzuki takayuki」の高橋愛さん。
セールに誘ってもらったので、
役者さんたちと一緒にいってきました。
稽古中はまじめなみんなの目の色が変わって
面白かったです。
原作ではもんぺ姿の『cocoon』ですが、
どんな衣装になるか楽しみ!





2013-07-12-FRI




マームとジプシーによる
舞台『cocoon』の稽古は
6月の後半からはじまり、
7月に入ってからは
ほぼ毎日行われているそうです。

稽古が本格化する少し前、
6月の終わりに数日間行われた
稽古にお邪魔させていただき、
マームとジプシー主宰で
劇作家の藤田貴大さんにお会いしました。

つい3日くらい前に、
6月23日の沖縄慰霊の日に合わせて
今日さんや制作スタッフ、
20人ほどの役者さんたちと一緒に
1泊2日で沖縄に行ってきました。
本格的に稽古がはじまる直前に、
沖縄に行っておきたいと思っていたんです。

やっぱり、
行ってみないとわからないことは多くて。
「あ、戦争の時代に生きて
 亡くなっていったのは
 ふつうの女の子たちだったんだ」
ということを、
ひとりひとりがちゃんと理解できただけでも、
足を運んだ意味があったと思います。
実際、稽古をはじめてみて、
役者さんの芝居が変わった気がする。

なので、東京に戻ってきた今、
自分たちが見てきた沖縄のムードを保ちつつ
みんなで芝居をつくりあげていけているな、
という感覚が、すごく、あります。
とてもいい感じで進んでいますね。

マンガにはない
舞台版オリジナルのキャラクターを出す予定ですが、
今日さんの原作をまるっと変えるつもりはありません。
そこはもう、原作に頼ってやっていこうと。
やることはもう決まっているので、
それにみんなで向かっている感じです。
2011年に今日さんにお会いしてから
2年間、ずっと準備してきたことですが、
気負わずにやっていけたらなと思っています。

『cocoon』の稽古、
よいスタートをきれたようです。
稽古も拝見させていただきましたが、
もしかしたら役者さんの目には
直前に行ってきた沖縄の風景が
見えていたのかもしれません。

藤田さんのお話の冒頭にある
稽古がはじまる直前に沖縄に行ったことについては、
今日さんのレポート、
第5回 役者さんたちと沖縄へ」にて
そのときのことが詳しく記されていますので、
ぜひ、ご覧ください。

『cocoon』のチケットは
先月の20日の一般発売開始から
数日で完売したのですが、
このたび、増席&追加公演が
決定したそうです!
増席&追加公演分のチケットの発売は
7月16日(火)の午前10時から。
詳しくは、
マームとジプシーの公式サイト
ご確認くださいね。

(おおたか)