このままじゃだめになる。2日目のこと。
これはマームとジプシー版の「cocoon」です。
原作とはもちろん違う表現やテーマになっていいのですが、
最も私が避けようとしていたことが起こっていると思いました。
それは、「かわいそうな戦争作品」として
受け取られてしまうことです。
わたしたちは、戦争ものを見聞きするたび、
「戦争で死んでしまった悲劇の少女達、かわいそう」
と自動的に涙を流してしまいます。
そういうことが嫌で、
マンガ『cocoon』にいろんな仕掛けをつくったのでした。
もちろん被害者には変わりないけど、
本当に、彼女たちは
「かわいそう」と思って欲しかっただろうか?
砲弾の飛び交う中を必死で走りながら、
戦争反対とか、平和なんて祈っていただろうか?
「走ってる身にもなってみてよ! もう、無理!」
「なんでわたしだけがこんな目にあわなきゃいけないの!」
「私を撃ったお前が死ねって思って死んでいくんだよ!」
「とにかく、私だけは、死にたくない!」
そんな鋭い言葉を想像します。 |