おひさしぶりでーーーす! | |
山下さんにはしょっちゅう会ってますけど、 このページでは、ひさしぶりですね。 |
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ねえ〜。 なんとまあ、まるまる5年ぶりの更新ですよ。 |
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はい。 でもあの‥‥。 |
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なんですか? | |
いいんでしょうか、こんな感じで。 | |
なにがですか? | |
いや、だって、最終回をやりましたよね。 | |
やりました。 | |
しっとりしたムードで、海を見ながら、 「みなさんありがとうございました!」と、 ちょっと感動的なムードで。 なのにこうして、のこのこと(笑)。 |
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たしかに。 感傷的なエンディングをお届けしました。 ‥‥でも5年経ったいま、 お伝えしたいこともありますし‥‥。 |
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お伝えしたいこと‥‥。 そうですね、 きっとご迷惑ではないですよね。 |
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そう思います。 | |
では、よろしくお願いします。 | |
こちらこそ、 よろしく、お願いいたします(おじぎ)。 |
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頭をあげてください(笑)。 | |
(頭をあげない) | |
じゃあ、ぼくも。 よろしく、お願いいたします(おじぎ)。 |
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頭の皿が落ちる!頭の皿が落ちる! | |
そういうのはいいです(笑)。 | |
こういうのも久々です。 | |
ちっとも成長していません。 | |
それはさておき、福田さん。 | |
はい。 | |
ぼくは謝らなければなりません。 | |
なにをですか? | |
この更新が、むしろ遅くなったことを。 | |
あ。ああー。 | |
ごめんなさい。 | |
いえいえ。 気仙沼でコーヒーを飲んだのは、 去年の5月下旬でしたよね、たしか。 |
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そうです。 つまり1年前のレポートを これからお届けします。 |
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あれはたのしかったので、 記事にしてもらえるのはうれしいです。 |
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そもそもは去年の11月1日、 「気仙沼のほぼ日」がおひらきのタイミングで カッパとウサギを更新するつもりでした。 |
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はい。 | |
なのですが、かんぜんにぼくの都合で それが間に合わず。すみませんでした。 |
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いえいえいえ。 | |
そうこうするうちに、 福田さんの2冊めの作品集が出ると耳にしまして ならば、出版記念展覧会を TOBICHIでひらいて、 そのタイミングで更新しましょう、と。 |
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そうしたら、あれです。 コロナです。 |
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はい。 残念ながら延期になり、 同時にこのレポートもまた先にのびました。 |
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でも、こうして! | |
はい! こうして!! お伝えできていることを うれしく思います! 「福田利之原画展2020」、 6月26日からTOBICHI東京で開催です!! |
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ありがとうございます。 | |
「お伝えしたいこと」というのは、 このことでございます! |
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ありがとうございます、ありがとうございます。 | |
福田利之、福田利之をよろしくお願いします。 原画展、原画展の開催です! |
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周りのひとたちが こっちを見るのでもういいです。 |
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わかりました。 それでは、まいりましょう。 1年前に気仙沼に行ったときのレポートです。 ぜんぶで4回の連載になります。 |
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4回? そんなに? | |
いろいろあったので、 たぶんそれくらいになりそうです。 さあ、 すでに前置きが長いので、いきましょう! 2019年の5月23日ぼくらは、 気仙沼の駅で待ち合わせをしました。 |
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山下さんは別の取材で 前の日から気仙沼にいたんですよね。 |
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はい。 こちらが、気仙沼駅での出会いの様子です。 |
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ぎこちなく抱き合ってます。 | |
密ですね。いまだったらNGです。 ちなみにこの写真は サユミちゃんが撮ってくれました。 |
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「沼のハナヨメ。」の。 | |
すばらしいマンガ連載でした。 現在は「サユミのノート」とか、 TwitterやInstagramで、 サユミちゃんに会うことができます。 |
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フォローをプリーズ。 | |
1年前のこのときには、 写真の撮影と運転をお願いしました。 サユミちゃん、読んでるかなー。 ありがとねー。 |
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ありがとねーー。 | |
それではここからは、 時間を1年前に戻しまして、 当時の現場レポートでお伝えします。 落ち合ったぼくらが、まず向かったのは‥‥? |
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「まるき」! | |
中華そば「まるき」でした。 ほぼ日のみんなが大好きな 気仙沼のラーメン屋さんです! |
ここから下は、1年前です。 | |
▲「まるき」の駐車場で、車から降りたふたり。 |
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いえい、まるき! | |
(笑)たのしみにしてるなー。 | |
煮干しのダシがサイコーです。 | |
行きましょうか。 | |
行きましょう! | |
あー、走らなくても。 | |
山下さーん、はやくはやくー! | |
ちょっと待ってくださいよ(小走り)、 「まるき」は逃げないんだから。 まったくもう‥‥(店の前で追いつく)。 |
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‥‥‥‥‥‥。 | |
ん? どうしました? ‥‥あ。 |
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‥‥‥‥。 | |
‥‥たまたまきょうから臨時休業。 | |
(沼の奥底から絞り出したような小声で) ざんねんだぁ‥‥。 |
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ざんねんです。 ‥‥でも、よく考えたら福田さん、 これはコーヒーの取材ですよ。 |
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はっ! | |
迷わず最初にラーメンに直行って、 これ、ダメですね。 |
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ダメです。 |
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(ぼくらは正気を取り戻し、正しい場所へ向かいました。 コーヒー屋さんへ。 気仙沼のコーヒー屋さんといえば、 そう、アンカーコーヒーです。 新しくできたお店、 「アンカーコーヒー内湾店」に ぼくらははじめて向かいました) |
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ここだー。 | |
おしゃれなお店ですね。 | |
ねえ、すごいきれいな。 | |
おなじみのマークがあります。 | |
店内にやっちさん (アンカーコーヒーの小野寺靖忠さん)の おおきなからだが見えます! |
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入りましょう、入りましょう。 | |
ごめんくださーい。 | |
おじゃましまーす。 おおー、やっちさん! |
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いやー、これはこれは! ようこそ内湾店へ! |
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開店おめでとうございます。 といっても、もうけっこう経つんですよね。 |
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そうですね、去年の11月からなので。 | |
いい雰囲気のお店です。 | |
福田さんが描いたパッケージたちも 元気に活躍しています。 |
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あらためて福田さん、 すてきなデザインをありがとうございました。 |
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いえいえ、うれしいです、使っていただけて。 | |
さあ、テーブルへどうぞ。 | |
はーーい。 | |
コーヒーもたのしみですが、やっちさん、 ぼくらはちょっとお腹がすいていて。 |
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あ、そうですか。 じゃあぜひ、 うちのメカカレーを召し上がってください。 |
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メカカレー? | |
わかった、メカジキのカレーですね。 | |
そうです。 | |
それをください! | |
もちろん、コーヒーも。 | |
ありがとうございます。 しょうしょうお待ちくださいね。 すみませーん。 (とスタッフさんにオーダーを通す) |
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ほんとにすてきなお店で。 ‥‥震災のあと、 はじめて田中前店にお邪魔したことを 思い出します。 |
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2011年の12月でしたよね。 | |
そうですね、震災の年に。 プレハブのお店でした。 |
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田中前店は、もうなくなったと聞きました。 | |
ええ、去年の10月に。 | |
それに変わって、この内湾店ができたと。 すばらしいなぁ‥‥。 |
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(しばし、やっちさんと思い出話をしました。 「あれはおもしろかったですねー!」などと。 新しいお店での思い出話は、 なんだかとてもうれしかったです) |
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スタッフさん | お待たせしました。 |
ほおー、これがメカカレー。 | |
メカジキのお肉がごろごろと。 | |
いただきまーーーす。 | |
(食べながら、おしゃべりの続きを。 メカカレーはとてもおいしかったです) |
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それでですね、やっちさん。 | |
はい。 | |
いまさらではあるんですが、 開店のお祝いを何かと考えまして。 |
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やー、気をつかわないでくださいよ。 | |
福田さんが似顔絵を描くというのはどうだろうと。 | |
似顔絵ですか。 | |
はい、やっちさんの似顔絵。 | |
もちろんうれしいですけど、 いいんですか? こんな大先生に似顔絵をお願いするなんて。 |
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大先生ではないですし、 描くのはかまわないんですが‥‥。 |
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ノートは準備してきました。 福田さん、お願いします。 |
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いっやーーーー、 やめといたほうがええと思いますよぉ。 |
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??? | |
ぼくの似顔絵は、評判がわるいんです。 | |
評判がわるい(笑)。 | |
なんていうんでしょう‥‥正直なんです。 遠慮がない。 たとえば、ほうれい線をしっかり描くとか。 |
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なるほど。 ぜひ、それをお願いします! |
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わかりました。 怒らないでくださいね(描きはじめる)。 |
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怒るわけないじゃないですか。 ‥‥動かないほうがいいですか? |
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いや、ふつうにしていてください。 | |
‥‥できました。 こんな感じでしょうか。 |
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こ、これは! すごいっ!! わははははははは!! |
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すいません、すいません、 ほんとうに悪気はないんです。 似顔絵となるとこうなってしまうんです。 |
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いやいやいやいや、うれしいですよ! | |
ぼくも好きなんです、福田さんの似顔絵。 いい意味で、いい意味でですよ? 小学生が描いたような素直さがあると思います。 |
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もっと見たいですもん。 山下さんも描いてもらいませんか? |
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描きましょう。 | |
(5分ほど経過) |
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‥‥こんな感じでしょうか。 | |
山下さんだ!(笑) | |
いいですよね、たまらないです。 ただ、似顔絵の対象が男性の場合は こうしてたのしく笑えるのですが‥‥。 |
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女性だと? | |
‥‥サユミちゃん、座ってもらっていいですか。 | |
サユミ | え? え? わたし? 描いてもらっていいんですか? |
もう描きはじめてます。 | |
(5分ほど経過) |
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‥‥こんな感じでしょうか。 | |
サユミ | ‥‥うわあああ!(笑) |
評判がわるいんです。 | |
サユミ | ‥‥びっくりしました(笑)。 |
見せてもらってもいいですか。 | |
サユミ | いやですけど(笑)。 |
おおお!! ‥‥これはすごい! |
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▲とくにすごかったので、あとでスキャンしました。 |
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女性の似顔絵は傷つけてしまうことがあります。 | |
あれ? サユミちゃん泣いてない?(笑) | |
サユミ | 泣いてないです! 泣いてないですけど涙が(笑)。 ホクロとか、 ここまで正直に描かれたことないです! |
(他のお客様に迷惑にならないくらいのボリュームで、 アンカーコーヒー内湾店内に笑い声が広がりました。 お仕事の都合があるやっちさんと、 ひとまずこの日はここでお別れに) |
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(このあと、ふたりは海でコーヒーを飲む計画に挑みます! つづきまーす) |