1101
イナカモン外伝、逆襲のサガ。
都会の正体とはなんだろう?

<退院〜痔宅改造計画>

入院から九日目。手術からは一週間。
遂に退院だーーーーーっ!!

と、思ったら。
どうも朝から傷の具合がよろしくない。
ずきずきずきずき、脈打つような鈍い痛みが
お尻を包み込んでいるではないですか。
しかし、退院直前の最後の回診でも、
女医さんは
「傷きれいですー。退院おめでとうございまーす」
さらーりおっしゃる。
じゃあ、まぁいいのか、と思って
荷物をまとめて、タクシーに乗りこみ、
病院にありがとうさようなら。
友達のFちゃんに荷物持ちを手伝ってもらいながら、
一路自宅へ。

が、どうもダメだったのですよ。
どうダメだったのか。
以下、Fちゃんの日記をご覧ください!
(ご本人の了承を得て、転載します)


今日はサガコ退院の日。めでたい!
で、私は図々しくも病院まで訪ねに行った。
荷物持ち、という名目で。
しかし目的は重要なイベントを一目見ようという、
野次馬根性。
重要なイベント、それは・・・

「ウォシュレット購入及び設置」

見たい。設置するとこ、ものすごく見たい。
退院手続きを済ませ、とりあえずサガコ宅へ荷物を置きに。
そしていよいよウォシュレット目指し、
二人で電器屋へ出発。
…のはずだった。
予定では。
病院にいるときからおかしいとは感じていたけれども。
サガコってば、ものすご顔色悪い。
ものすごしんどそう。
え、え、え!?
こんなに具合悪そうなのに
本当に退院してきちゃっていいのっ!?
どう見ても入院してた時の方が元気そうだった。
無理だ。絶対に無理だ。
こんなにぐったりしてるのに
外に出るだなんて死ににいくようなもんだ。
布団の中で彼女の力尽きている姿を見ながら言った。
「…あの、買ってきましょうか?ウォシュレット?」
「ご、ごめんなさい・・・頼んます・・」
「かしこまり!」

そんなわけで、
重たい重たいウォシュレットを担いで、
何度目かの「よっこいしょ」を言いながら、
病人宅へ帰ってきた私。

「戻りましたー。重かったです!」
「え、歩いて帰ってきたの!?
 タクシー拾えば良かったのに!?」
「…………あ。(思い浮かびもしなかった)」


あ、そっか…。
タクシーがあったか。←馬鹿
と、と、とにかく無事(?)、ウォシュレット入手!
ここまでくればあとはもちろん。
設置だ!
「組み立てますよ〜〜(喜)」
嬉々として箱開封。もう、何もかもが嬉しい。楽しい。
お薬が効いて少しは回復した(?)サガコが
ちゃきちゃきとトイレ内で作業開始。
後ろから説明書片手に部品を渡す私。
数十分後。
一気にメカニックなトイレになった。
おかしくて仕方がない。
ひたすら爆笑。
やー、良かった良かった。

これにて本日の作業、終了。
いくらかは元気になったサガコに見送られ、
私は友だちとの待ち合わせ場所へGO!

貴重な体験、ありがとうございました。


え〜、以上のように・・・
他人様に「ウォシュレット」を買いに行かせ、
他人様が楽しみにしてらした設置は
自分でやったワタクシ。

最低じゃないですか!
しかも、飲み会に遅刻させてまで
取り付け手伝わせて・・・。
心苦しいったらない。

でもね、
「取り付け手順を失敗したら、最悪の場合、水浸しに」
とかっていう噂を聞いてたんですもの。
例えば水道管からプシーッ!!っと
水が噴き出したりなんかして、
トイレ仕様の水をFちゃんに引っかけてごらんなさいな。
・・・絶交されるって。
合わす顔なくなるって。

うちのトイレの水ぐらい、
主の(有る痔のぉ!)私がかぶります。


というわけで、
便器にチューするんじゃないかってぐらいかぶりつきで
ちゃきちゃきと21世紀便座を設置いたしました。
二人の息のあった動きの結果、
取り付け工事は三十分で終了。
水漏れなんぞのトラブルは
まったくございませんでした。

そして、奮発して選びに選んだウォシュレット、
TOTOの『アプリコット』はやはり素晴らしかった!
スマートでありながらサイバーなその形状。
操作しやすいリモコン。
微妙な温度調節に、極めつけは「やわらか洗浄」。
これ素敵すぎ!おしりに親切!再発防止!
こーれーでー、今後の快適おしりライフは
約束されたも同然だぜ。
ビバ、ウォシュレット!!

私、次にお金が貯まったら、実家のシャワートイレを
このアプリコットへと買い換えてあげることに決めました。
そしたら、佐賀に帰省した時も気持ちいいもんねー。
働くぜー?
ウォシュレットのために働くぜー?

それにしても、何故か病院に居たときよりも痛むおしり。
先生にメールで相談したら、やはり退院に際しての
荷物を持ったり、たくさん歩いたりっていう
「活発な動作」が傷によろしくなかったそうです。
はぁ〜、完治への道のりは長いなぁ。
とりあえず、ゴールデンウィークを目一杯活用して、
座浴の日々を送ろうと、
決意も新た。
ケツも新た・・・。
ケツも洗った・・・。
・・・。


<つづく>

2001-05-07-MON
TANUKI
戻る