( )があるからおもしろい。
2009-10-19
なにが、どう発見なのかはわからないんだけどさ。
発見したような気がしたんだよ。
65+35=100
って書いてあると、
まったくおもしろくなもなんともなくて、
読む気もしないで通り過ぎちゃうだろう?
でもさ、
65+35=?
だと、ちょっとは読む気がするんだな。
思わず「100!」とか、言いたくなっちゃう。
65+( )=100
って書いてあったとしても、
「ん?」っていうくらいのことは思うしね。
世界でいちばん高い山はチョモランマです。
と書いてあるのは、65+35=100と同じだよね。
世界でいちばん高い山は?
だったら、「チョモランマじゃなかったっけ」と、
少しは読む気になったりする。
さらに、
世界でいちばん( )はチョモランマです。
なんかのほうが、興味をひきそうだな。
クイズにすると、読む気になるのか‥‥。
うすうすそんな気がしていたけれど、
こんなふうに、
おもしろくもないようなことで、
たとえてみるとつくづくわかるよな。
ある事実なり、法則なりを、
完成形で教えてもらうよりも、
いっしょに考えながら、いっしょに見つけるほうが、
人間の興味をひくというようなことなのかな。
完成された人なんているはずもないけれど、
完成されているかのようにふるまう人は、いる。
で、だいたいは、そういう人に興味はわかない。
それよりは、
その人の魅力について、
こっちのほうから考えたくなってしまうような人、
そういう人のほうがおもしろいんだよね。
人ばかりじゃなく、ものごと、みんなそうかもしれない。
さっき例に出したチョモランマにしても、
世界一高い山、というだけで済まない謎が、
感じられるんだよね。
数式の穴あき問題みたいに、
あちこちに穴が空いてるように思える。
そこがおもしろさなんだろうな。
いやいや、チョモランマのことを、
「世界一高い山だろ」と言って、
その段階で「完」にしちゃう人にとっては、
謎なんかなにも残ってないんだろうけどね。
ここ何年か、ずっと予算が少なくて済むからか、
テレビでもクイズ番組が盛んだ。
あれだって、答えを、
問題といっしょに言ってくれたほうが、
「親切だ(笑)」とも言えるよね。
でも、もし万が一、そうやったとしたら、
とんでもなくつまらない番組になるだろうねぇ。
ぼくが、ミーティングやら対談やらが好きなのは、
じぶんにも、相手にも、双方の間にも、
穴埋めを待ってる「謎」が、
しょっちゅうふつふつと湧いているからなんだ。
知っていることを言ってるだけ、
というようなときにでも、
思わぬ「謎」が、ひょいっと顔を出す。
それをじっとみたり、いっしょに見つめたりすると、
おもしろくなるんだよねぇ。
などと、穴だらけの文章を、
今回も読ませてしまって( )。