ITOI

頭出し:電波少年的放送局の62時間。
いくつになっても、馬鹿は馬鹿。

臨時更新で、その時その時の会話をお届け!
数時間ずつ更新で、木曜深夜の対談をご紹介!!

[2日目の総括。T部長との会話ですよ]
<第1回(24日22時05分更新!)>


室井(滋)さんが昼に入ってきた時の
イトイさんの気持ち、
すごくわかりました。
糸井 そうですよ。
ぼくこの部屋に2日しかいないのに、
部屋を片付けてないって、
なんで怒られなきゃなんないんだ。
それ以外の人がやった部分がほとんどだって!
ほめられこそすれ、いちいち室井さんに
怒られる筋あいじゃないと思うんですよ。
そうですよねー。
・・・ちょっと「怒られ芸」入ってたけど。
糸井 (笑)だんだんねー。
鶴瓶さんもうまかった。
糸井 そうそう。「そやで、ほんまにー」って、
中に入ってきて、鶴瓶さんはおもしろかった。
そうだ、せっかくだから、
Tさん、ソファに座らない?ラクだから。
ええ。
糸井 あ、テレビに字幕が出てる。
「今夜はラブチェアーです。」
かわいいねぇ、字幕を書く子のセンスが。
ライブって、そういうことですよね。
離れた場所で打ち込むわけですけど、
やっぱり、このセンスが大事なわけですね。
スーパーって、つっこみじゃないですか。
うまいつっこみをできるかできないかの
センス、ですよね。
糸井 うん。
突っ込みなんだけど愛情がある、みたいなね。
はい・・・いや、わたしも
あんまりカメラに向かわないから、
あがりますね。
糸井 (笑)それ、味わったほうがいいね。
Tさんいつも、電波少年に背中で映ってるから。
背中がねー、ほんとにもう、
背中はいつも何百回も映ってますからね、
背中にカメラがあると、
逆に言うとものすごく落ち着きますね。

この背中にカメラの
まるいレンズのを感じるだけで、
オールマイティー感、というか。
・・・なんでもできる、っていう。
糸井 (笑)レンズの先端、みたいなイメージに
なってるんでしょうね。
銃口みたいな。
これ背負ってるんだから、
オマエ、どうするのこの野郎、みたいな。
糸井 ひどいことをたくさんしますもんね。
いまこの位置だと何にもできないんですけど、
背中に背負った瞬間、できちゃいますね。
人格変わっちゃう。

テレビ見ている人はわからないんですけど、
取材されている人から見ると、
なんでそんなにキツイこと言ってるのに、
笑顔でうれしそうにしているの?
って思うらしいんです。
糸井 つまりあなたは、
大衆のシンボルになってるんだ。
残酷で、好奇心が強くて・・・。
「殺せ!」と叫ぶコロッセウムの観客のような。
それに対抗するたったひとりの人、
みたいなのが、今日来てくださった
浜崎あゆみさんでしょうねぇ。
あぁー。
あゆの時、ぼく、
ちょうど眠っちゃったんです。
見のがしてしまった。
糸井 それがTさん、って感じがするなぁ。
そういう人もいいと思う。
イッセーさんは?
見ました見ました。うれしかったぁ。
糸井 あそこでイッセーさんの事務所の
森田さんが、
「イトイさんを休ませるために芸をして」
って・・・うれしかったなぁ。
いい話でしたね。
糸井 昨日ちょうどTさんにも言ったけど、
あちこちに、気持ちの通じる人がいるという、
そういうのが時々ありますね。
ただ、もちろん
森田さんがそうだと言うわけじゃないけど、
イトイさんに気持ちが通じる人が、
別のところでは牙をむくことも、
あるわけじゃないですか。
糸井 それはそうでしょうね。
ぼくだって、牙をむくときはむくからね。
「気持ちが通じる」って、
ものすごい微妙なバランスの中で
同じ方向を向いているんでしょうね。
おたがいに声をかけあうわけでもない。

「こっちだよね」「そうだよね」
とか言うわけじゃなくて、気がつくと
「あぁ、おんなじ方向を向いてるな」
と思って、ひとことふたこと、
世間話をするわけでしょう?
糸井 そのとおりですね。
久しぶりに話して、どっちかからか
「俺最近、こういうことを考えているんだ」
って話しだすと、やっぱりな、って。

エーちゃんがアメリカいく時にも、
たしかそうだったなぁ。
「・・・まだ、まわりには言ってないけど
 オレ、アメリカに行くことに、決めたんだ」
って仕事している途中に
電話がかかってきたんです。

「俺もそうだよ」
とか、長いこと話していたら、
「やっぱりな!」みたいになって、
電話がお互い、なかなかとまらなくって、
「イトイ、そういうわけで
 いま、オレ、空港に向かうクルマだから、
 悪いけど電話きらせてくれる? じゃあな!」
っつって・・・。

1時間ぐらい話していたその電話も、
まさにそうで、考えかたが似ていたんです。
「この水が濁っているから、オレは出たい」
「向こうに何かあるかもしれないから
 苦しいかもしれないけど、行きたい」とか。
T あー、なるほど。


(※つづきます。今後ものすごくおもしろくなるよ!!)

このページへの感想などは、メールの表題に、
「電波少年的放送局」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2002-05-24-FRI
BACK
戻る