零士 |
うちは、5月25日までは、
「イトイさんの番組を観てきたよ」
と言って六本木スクエアビルの5階、
ぼくのお店のプレイヤーズクラブ・ディオスに
来てくださった時には、
『ホスト王のその気にさせる心理戦術』
・・・いまバカ売れしてる
この本をプレゼントします!
なおかつ、1時間3000円で男の子呼び放題!
ほぼ日をご覧の方にも3人にプレゼントしますので。
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糸井 |
おー!それは、すごい!
postman@1101.com
ここまでメールをどうぞ。3冊さしあげます。
・・・帯を読もう。
「たとえば、トイレから戻ってきた相手には、
思いきりしゃべらせろ」!
おおー・・・。
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沼澤 |
零士さん、これは接客でってことですか?
それともふだんの生活のこと?
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零士 |
いや、通常の、対人関係をつくるうえでの
人の心理を読むという。
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沼澤 |
自分の家に遊びにきたら?
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零士 |
特に女性の場合は、
トイレに行くという時には
リセットをする時間なんですね。
化粧室、というぐらいですから。
なんか自分をリセットするんです。
冷静になって帰ってきちゃうんですよ。
女性は心の中も頭の中もリセットする。
もりあげていっても、ある程度の段階で
トイレに行ってしまうんです。
さっきも行ったばっかりなのに・・・
割と、何回も行く人っていうのは、
興味をしめしてくれているのかな、って。
こちらに対して、
冷静にならなきゃいけないと
思っていてくれているわけですから。
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糸井 |
それって、バッターと勝負している時に・・・
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零士 |
タマ、はずしますよね?
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糸井 |
(笑)そうそう。牽制するとか、変化球とか。
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沼澤 |
牽制でアウトを取るという意味ではない
牽制をするんだ?
彼女のペースに戻りたい、と。
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零士 |
仮に大貫さんでしたら、
交渉をしている時とか、打ち合わせとか、
唯一席をはずせる理由が、
トイレじゃないですか?
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糸井 |
なるほどね。
ぼくから見ると、ホストの体育会系の
軍団な感じが、おもしろいんですよ。
野球部を訪れた時と、
ホストクラブにいる時のホストを見るのは、
だいぶ似ていますよ?
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零士 |
似てますね。
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糸井 |
バッチ来い!って。腰入れろ!と。
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零士 |
どこかでボスキャラがサイン送ってるし。
・・・ちょっとたとえが変かもしれないけど、
宝塚ファンって、
トップの人を応援しないけれども
次にトップになる人を応援するみたいなところが
あるじゃないですか。
あれが好きな人もいると思うんですよ。
人が上にあがっていく様子が好きっていう。
ホストクラブもそれに似てて、
ナンバーワンになりそうな人を応援したり、
ナンバーワンじゃなきゃいけない人もいるし。
ぼくがどうしてナンバーワンになったかと言うと、
男のお客さんが多かったんです。タニマチというか。
たくさん連れてきてくださって。
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糸井 |
こうやってノウハウを喋りながら
仕事ができているというのが、
いまのホストですよね。
昔だったら、秘密にしてるじゃないですか。
なのに、そこにまたお客さんが来るというのが、
かなりちがうよね。
こういうことを話しても
仕事をしにくくならないでしょ?
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零士 |
ええ。
ぼくがいろいろ話していたとしても、
まわりが何を言っても、勝負は1対1ですから。
何人かお客さんがいたとしても
どれがそのチームの華なのか、
お客さんとして中心人物なのかを判断して、
そこにすべてを注ぎ込む。
その1点にはりついていく。
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糸井 |
プロレスのWWFみたいなものだよね。
そこでそう来るか?来た!みたいな。
真剣勝負じゃないとわかっていても、
その味に興奮する。
その場が熱狂的で気持ちがいいことを
目指すわけだから、高度だよね。
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沼澤 |
ホストは演奏者に似てる職業ですよね。
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糸井 |
そっか。ギター弾く表現とか。
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零士 |
ぼくはノウハウ言いますけど、
だませばいいやと思ったら通じないんです。
ノウハウを本気で使って本気で相手に向かう。
本気じゃないと、関係はできないから。
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大貫 |
あ、それはわかる。
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糸井 |
大貫さん、体育会系だから。
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零士 |
・・・あ、それは見てすぐにわかりました。
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大貫 |
まぁ、理屈より行動だけど。
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零士 |
それは、わかります。
ふつうなら、よろしくおねがいしまーす、と
ガーッと出ちゃってもいいんですよ、
何しろ今のぼくはオンタイムですから。
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糸井 |
(笑) |
零士 |
でも、まず最初は気を引き締めて
「どうぞよろしくおねがいします!」
からはじまる。そのあとの会話では、
「あんた行きなさいよ!」みたいな
セリフが出てくるタイプというか。 |
糸井 |
おお、わかってる! |
零士 |
銀座のクラブとか
そういうお店をやられている
昔かたぎのママとかに、雰囲気が似ています。 |
大貫 |
よく言われます。旅館の女将とか。
ダンナは遊んでるけど自分はギュッとしめて
がんばっているようなタイプ、って。 |
糸井 |
その自分は、
「そのままでいたい」の?
「そんな自分はイヤ」なの? |
大貫 |
もう受け入れてます。 |
糸井 |
ほかにはねえよ、って?(笑) |
沼澤 |
だから、こちらとしては
接していてラクなんですよ。 |
糸井 |
そうそう。
大貫さんコワイって
俺らはよく言うけど、
コワイって言えるコワくなさがあるよね。 |