ITOI

頭出し:電波少年的放送局の62時間。
いくつになっても、馬鹿は馬鹿。

臨時更新で、その時その時の会話をお届け!

[鶴瓶さんと、お茶の間的な会話]
<第2回 おこられた>


鶴瓶 このあいだ、ヤクザの人のほうが
きっちりしてるなぁと思ったのは、
このあいだ、ヨメはんと
証明写真を撮ってた時ですよ。

そうしたら、おんなじ位置に
5人ぐらい、その筋の人がいはったんですよ。
そしたら名刺持ってきて、
「サインしてください」って。
モロに、なんとか組、って書いてあるんです。
「こんなところ、いいんですか?」
言いながらサイン書いて、渡しました。

そしたら、そのあとでその人が
文房具屋で色紙を買うてきはったんですよ。
「ごめんなさい、さっきは。
 名刺で、すんませんでした。
 こちらに、もしよろしければ・・・」
丁寧に言いはるんですよ。
どうも親分が買い物をしている間にしないと、
「サインを頼むなんて失礼だろ」
と怒られるらしくって、急いでて。
チラチラしながら。
「怒られるんでしょ?」って聞くと、
「ええ、怒られるんです」。
・・・怒られるんです、って。

で、じゃあこっちもまいてまいて、
一生懸命書いて。なんとかさん、って名前も書いて。
渡したら、
「ごめんなさい、ありがとうございました」
きっちりしてましたで。
・・・あ、巨人が点を入れましたわ。
誰だ、打ちよったの。
糸井 まぁ、いいじゃないですか。
(※この時、巨人阪神戦を放送中でした)
鶴瓶 よくないですよー。
糸井 点離れてるんだし。
1点1点重ねるんですよ。
たまにドームで鶴瓶さんとすれ違ったよね。

・・・あ、トマト食べない?おいしいよ。
(永田農法のトマト)
ちょっと洗ってくるね。
鶴瓶 そんなんもあるんや。
ぎょうさんもろて。
糸井 がぶっていった時に
汁が出るから、気をつけてね。
ま、食ってみてくれい。
鶴瓶 だいじょうぶ。
最近ドームはよく行かれるんですか。
糸井 今年はまだ2回ぐらいだね。
鶴瓶さん、今年は
阪神、観る気になるでしょ?
鶴瓶 今年はね。
・・・ここで寝てるの?
糸井 うん。
鶴瓶 仕事は?
糸井 仕事になんないですね。
やらなくてもだいじょうぶ、
っていうようにしてきたんだけど、
やっぱり、できないですね。
鶴瓶 ・・・このトマトおいしいでんなぁ!
うまい!
糸井 産地とかまわったけど、おいしいよね。
鶴瓶 おいしいわー。
糸井 ・・・あ、人だ! 室井さんだ。
室井 (ブランコで降りてくる)
あー、糸井さん、こんなにいっぱい
ものを持ちこんで・・・。
(※その後「掃除をしなさい」という長い話が展開。
  鶴瓶さんを含め、3人で長々と掃除をする)
鶴瓶 もう、トークする気が失せた。
じゃ、お題だしてくださいよ、しゃべりますから。
糸井 じゃ、「怒られた」だね。
ぼくはだいたい怒られる人生だから。
鶴瓶 うん。
・・・どうもこんにちはー。
言ってください。こどものころ
怒られるということで思い出すのは?
糸井 わりときびきびした怒られ方を憶えてましてね、
よその家の果実を、柿か何かを
ちょっと取っちゃったんですね。
通りがかったのが、父親で。
鶴瓶 柿泥棒をしている息子を見つけたわけだ。
糸井 うん。そしたら・・・。
鶴瓶 厳格だもんねぇ、昔の親は。
糸井 うん。「人のものを盗むな」と
ガッとつかまれたことが、最初に怒られた思い出で。
鶴瓶 あー。
糸井 あとにもさきにも、あれは憶えてますね。
鶴瓶 あのぅ・・・片付けなかったことでは
怒られなかったんですか?
糸井 ないです。
鶴瓶 (笑)それがあかん。

わたしも、そういうことでは、
近所でカエルにヒモをつけて
アメリカザリガニを釣ってたことがあって、
田んぼのウネがつぶれるとゆうことで、
おっさんがものすごい追いかけてきた。
また、憎たらしい顔のおっさんなんですよ。
ヤシタさんってゆうんですけどね。
糸井 (笑)
鶴瓶 今でも憶えてますよ。ショックやったぁ。

うちの小学校の120周年の時に、
わたくし笑福亭鶴瓶として行ったんですよ。
その会長がヤシタのおっさんで・・・。
糸井 (笑)向こうは憶えてた?
鶴瓶 こっちがそんなに
ショックを受けたということを
知らないんですよ。
俺からしたら、なんでこんなやつのために、
って・・・兄貴に頼まれてきたんだけど。

でもそのおっちゃんが、丁寧で。
「先生」って、俺を。
小さいころ殴られたこともあるのに。
調子のいいことぬかしやがって。
糸井 (笑)しょっちゅうやられたんですか?
鶴瓶 やられてましたねー。


(※つづく)

このページへの感想などは、メールの表題に、
「電波少年的放送局」と書いて、
postman@1101.comに送ってください。

2002-05-27-MON
BACK
戻る