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「ほぼ日刊イトイ新聞の本」が出るよ!

【以前のほぼ日 その6】
 1999年のあけぼの。

こんにちは!!
「もう思い出を、語る馬鹿」も既に第6回目です。

今日は、1999年の年のはじめの
「ほぼ日」冒頭の文章を、紹介しようと思います。
休み後の、キレがあるというか、
書きたいから書いてる、といった感じの
文章のところを、一週間分、抜き書きしてみました。

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1999-01-04

イエーイ。
1週間ぶりの来日です!
1月3日は帰省ラッシュで空港も道路も大混雑、
だと思ってたら、
そんなことなくって、空いてる空いてる!
飛行機が滑走路に着いてから、2時間後には、
ひと気のない青山表参道に到着してましたからねぇ。
あらためて、こうして日本でキーボードに向かうと、
気持ちのスイッチが知らぬ間に
仕事モードに切り替わってることに驚きますね。
め・い・わ・く?
ごめんごめん。まだ休みの人が多いんだよね。
わしもあと200ページ残ってる「屍鬼」を、
読み終えておきましょう。
でも、カラダはまだ休みモードのままだから、
夜になると自然に目が閉じちゃうんですよねー。

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1999-01-05

1年ぶりで休みをとったら、
自分についていたサビとかアカとかが、
取れたような気がするんですけれどね。
こうなってみると、サビとアカの重みがなくなった感じで、
「すかすかに軽くてひ弱なワタシ」になっちゃってます。
ぼくの重みってアカとサビでできていたのかもしれません。
なんて、ややナーバスになっていたところに、
読者の方々から、「円盤版・ほぼ日」の活用法について、
実のあるアドバイスのメールをいただきました。
とてもうれしかったです。
適度に自分たちの意識を高揚させるためにも、
ほらを吹いたり夢を語ったりして走ってきましたが、
ま、けっこう無力なわけでありますよ。
そんなときに、読んでる人のアタマのなかで、
「企画会議」が進められているなんて知って、
ほんとに勇気がでてきました。
あらためて、サビたりアカつけたりしながら、
がんばります。
「正直がいちばんの戦略である」と、信じて。

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1999-01-06

すっかり日常がもどってきましたねぇ。
1月の4日に、ほぼ日常になって、5日にダメ押しです。
どうして、そんなにはっきりわかるか?
ふっふっふ、わかるんですよ。
これは、日本の人々が、テレビ番組表を、
暦がわりに使っているからなんですね。
テレビ番組欄が、特殊なプログラムで構成されていたら、
その日は「ハレの日」で、いつも通りなら「ヶの日」。
1月4日は、夜の番組に、まだ「特別」が残っていたから、
まだ休みは完全には明けていないことがわかる。
で、5日になるとすっかり普通になってるから、
もう正月休みは終わったんだなぁと観念するわけです。
テレビ番組がいつも通りにもどっても、まだ休みの人は、
ずる休みで学校休んで、
しょうがなく教育テレビを観ている子供のように、
軽い罪悪感や、うっすらとした孤立感を感じてしまう。
こういう仕組みになっているようです。
暦や時間を支配するのは昔から権力者の「権利」でしたが、
いまは、それがテレビだっつーことなんでしょうね。

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1999-01-07

前の晩から頭痛があって、こりゃいよいよ来たかと
思っていたのですが、ボーリングをしてるうちに治った。
こういう場合、大事をとって
ゆっくり寝ていたほうがいいのか?
それとも、多少無理をして
活気のある生活をしようとつとめたほうがいいのか?
悩むところです。
ぼくの場合は、たいてい、「徹夜健康法」といって、
チョー無理な夜更かしをします。
そして、カラダが「非常事態」を察知して、
「たいへんだーっ!」と踏んばることに期待するわけです。
おそらく医師や常識ある人々には笑われるのでしょうが、
これが、意外によかったりもして。経験的にね。
決してオススメはしませんが、
やたらに大事をとる人のほうが、
しょっちゅう病気になってる気がしませんか。
ぼくも昔はそっちのタイプだったんですけれどね。

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1999-01-08

いろんな事物が、
人間によって勝手な名前をつけられている。
たしかに、カニクイザルは、
カニを食っているんだろうが、
なにも食っているものの名前で呼ばれなくたってねぇ、
という気持ちはあるかもしれない。
馬糞ウニ、かわいそうだ。
イヌフグリ、どうする?
犬のほうだって恥ずかしいだろう。
スッポンモドキ、自立を禁じられている。
ああ、世界はこのように、できあがっている。
カニクイザルどうしが出会ったときのあいさつって、
「どう、カニ食ってる?」なんでしょうか。
ナマケモノどうしのあいさつは、
「ちゃんと怠けてるか?!」だろうか。
もし人間が天下をとってなかったら、
きっと「イソガシザル」という名前にされたね。
ちょっと今日はぼーっとしてます。

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1999-01-09

とうちゃんっ!お、俺はいま、むやみに感動している!
え〜、偽星飛雄馬です。やる気まんまん偽吉田照美です。
ガッツだぜいの偽石松です。
 ■■■ ■■■
  ● v ●
   (∂∂)
    ‖
  <====>
GUTS ISHIMATSU
    
↑(署名としてご使用になれます>ガッツさん)
あ、そういう話じゃなかった。
とっちらかってます。興奮しているらしいです。
ラフォーレ原宿で横尾忠則さんの展覧会みてきたんです。
だからです。息あがっちゃってます。
このことについては、
これから原稿にしようと思っているので、
月曜日に掲載するつもりですが、
土・日と2日間もあくともったいないので、
ここでとにかくお知らせしておきます。
近くの人は、ぜひ行ってみてください。
別に、九州とか北海道とかから来ても、
無駄なことではない!と思いますけれど。
ほんとに、ぜひのオススメです。
早く行ってくれ、だまされたと思ってでも。

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1999-01-10

日曜日の読者のみなさま、こんにちは。
前々から、日曜や休日に読んでくれる人を大事にしたいと、
しつこく言ってまいりましたが、
おかげさまで、「土曜日曜の購読は半分以下でしょう」
というウワサとちがって、「ほぼ日」に関しては、
土日のアクセスがガクッと減るようなことがない。
コンピュータに詳しくないぼくのような人間が、
家で新聞や雑誌をパラパラめくるようにたのしんでくれる。
そんなシチュエーションを想像しながら、
毎日の編集作業や原稿書きをやっているので、
休日の更新に、つい力を入れてしまうわけです。
しかし、家で読まない人の意見も、よくわかるんですよね。
電話料金が高い。購読料はなくても、電話代はかかるんだ。
でも、これ、ぼくがどうこうできる問題じゃないので、
けっこうじれったいですね。
この電話料金の体系をアメリカなみにしないかぎり、
日本の情報産業、情報文化は遅れるばかりだと、
アメリカ在住の読者から聞きました。
届かないかもしれないけれど、
ちょっと言ってみますか、この場で。
『電話料金を安くしろーっ』頼む、お願い、して!

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この1週間は、2年前のほぼ日の状態を
彷彿とさせる状態が、かなり入ってると思うんです。
通して読むと頭に残るのは、意外と、
「イソガシザル」だったりしますけど。

(つづく)

2001-04-13-SAT

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