ーー |
まずは、出版おめでとうございます!
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田中宏和 |
ありがとうございます。 |
ーー |
これまた、いろんな意味で
とんでもない本に仕上がりましたね。 |
田中宏和 |
そう言ってもらえると作った甲斐がありますね。
でもね、作っているときは
正直言って心配だったんですよ。
ある意味、同人誌じゃないですか。 |
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ーー |
まぁ、そう言われればそうかも(笑)。 |
田中宏和 |
その同人誌臭さをなくすために
姓名判断や社会学者の方に
お話を聞いているんですね。
その流れで今回、「AR」というものを
採り入れてみようということになったんですよ。 |
ーー |
そう、それです!
その「AR」っていうものはなんなんですか? |
田中宏和 |
その前に、この本が
「AR」対応になった経緯を説明すると、
僕がとあるイベントで
このカワダくんと知り合うんですけど、
彼はそこで、この「AR」という技術を使った
デモを披露していたんです。 |
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ーー |
うんうん。 |
田中宏和 |
見ていたら、すごくおもしろいんですよね。
そのうち、
「AR実装本っておもしろいんじゃないかな」
と思ってすぐに相談したんです。 |
ーー |
それはまた、急な話ですね。 |
田中宏和 |
そうしたら
カワダくんのほうも興味を持ってくれたんです。
それが12月の頭。 |
ーー |
12月の頭‥‥。
本の発売日から考えると
明らかに無茶なスケジュールですよね。 |
田中宏和 |
そう(笑)。急に決めたもんだから
出版社にも迷惑かけちゃって。
でも出版社もカワダくんのデモを見せたら
「あ、これはやりましょう」
という流れになったんですよ。 |
ーー |
へぇー、スゴイ。
出版社の人たちも
態度を急変させてしまうほどなんですね。
じゃあ、そもそもの話に戻しますと、
ARってなんなんですか? |
田中宏和 |
じゃあ、説明するよりもまずは
カワダくんのデモを見てもらいましょうか。 |
ーー |
あ、そうしていただけるとわかりやすいかも。 |
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ーー |
はぁー、なるほど。
「ほぼ日」読者向けに簡潔に言うと
決まったページにアクセスして
パソコンのカメラに
「マーカー」と呼ばれる印刷物をかざすと
そのページ内で何かが起こる、
というわけですね。 |
カワダ |
簡単な部分で言えばそうです。 |
ーー |
ふんふん。
それがこの「田中宏和の本」では
どんなふうになっているんですか? |
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ーー |
へぇー。
これまた「ほぼ日」読者に向けて簡潔に言うと
「田中宏和.com」の特設ページにアクセスして
本に印刷されている
「タナカヒロカズ」という部分を
パソコンに接続したカメラにかざすと
特典映像が見られる、というわけですね? |
田中宏和 |
そうですそうです。 |
カワダ |
この場合は「タ」とか「ナ」が
マーカーというわけです。 |
ーー |
なるほど。 |
田中宏和 |
本を買ってくれた人には、もっとこの本を
楽しんでもらえると思うんですよ。
それこそ、隠し扉を開けてから見る
といった感じですよね。 |
ーー |
この本、以上に楽しめますよね。 |
田中宏和 |
僕はね、この「AR」に
「技術が持っている怪しい魅力」を
すごく感じたんですよ。
それこそ「見せ物小屋」みたいな。 |
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ーー |
いかがわしい雰囲気ってことですね。
なんとなくわかります。 |
田中宏和 |
あとは、このカワダくんの人間性にも
惹かれたんです。 |
ーー |
と言いますと? |
田中宏和 |
鼻ピアスを開けていたりしてますけど、
彼、普段はサラリーマンなんですよ。 |
ーー |
え? サラリーマン? |
カワダ |
僕は、ふだんはとある企業で
システムエンジニアみたいなことをやっている
サラリーマンなんです。 |
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田中宏和 |
しかも、なんかシステムの特許まで
持っているんだそうです。 |
ーー |
えぇ、特許?!
鼻ピアス開けているのに特許?! |
カワダ |
(笑)。
で、このARの活動は「AR三兄弟」という名前で
自分の部下たちとやっています。
AR三兄弟の活動としては
システムもつくるし、
イベントプロデュースもするし、司会もする。 |
ーー |
司会(笑)。 |
田中宏和 |
ね? いかがわしいでしょ? |
ーー |
えぇ、いい意味で(笑)。 |
カワダ |
僕は、もともと田中宏和さんの活動は
知ってましたし、興味深く見ていたんですよ。 |
ーー |
あ、そうなんですね。 |
カワダ |
そもそも「同姓同名探し」自体が
別の田中宏和さんの人生を
追体験するという意味では
パラレルワールドだし、
拡張現実に似ていると思うんですよ。
だから、この本のARへの取り組みが
無理なくできたな、と。 |
ーー |
おぉ。
じゃあ、もう両者の相性はバッチリですね。 |
田中宏和 |
やっぱりね、このふたつの共通点は
さっきも言ったように
「いかがわしい」っていうところなんです。
それこそ、僕が最初のころに出会った
田中宏和さんたちは「同姓同名探し」に対して
「ヤバイ活動集団なのでは?」っていう気持ちを
ホントに抱いていたって言うんですよ。
それこそ壺とかハンコとかに繋がるような。 |
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ーー |
アハハハハ。 |
田中宏和 |
そんなニオイが
「AR」からもしてきたんですよ。
どっちも無駄っていう(笑)。 |
一同 |
あはははは! |