- ──
- 本日はお集まりありがとうございます。
よろしくお願いいたします。
- 一同
- よろしくお願いします。
- ──
- きょうは新しく発売したばかりの
「ほぼ日のアースボール」を、
みなさんにさわっていただき、
いろんな感想をうかがえたらと思っています。
- 佐々木
- わかりました。
- 寺川
- はい。
- 坂本
- よろしくお願いします。
▲佐々木恭子さん。気象予報士。
気象予報士の資格取得スクールやカルチャースクールで講師も務める。
▲寺川奈津美さん。気象予報士。
NHKやフジテレビなどでお天気キャスターとしても活躍。
▲坂本玲奈さん。気象予報士。
中学三年生のときに気象予報士の資格を取得。現在、筑波大学地球学類の大学一年生。
- ──
- そもそもみなさんは、
「アースボール」ってご存知でしたか?
- 佐々木
- 前のビーチボールタイプは見たことがあります。
ま、見ただけですなんですけど(笑)。
- 寺川
- 私は、すみません。
このお話をいただくまで知りませんでした。
- 坂本
- 私も知らなかったです。
- ──
- ということは、
3人ともアースボールにさわるのは、
きょうがはじめてですね。
- 一同
- はい。
- ──
- ありがとうございます。
先ほど佐々木さんもおっしゃったように、
アースボールの「ファーストモデル」は、
2017年にビーチボールタイプで発売しました。
今回はその「セカンドモデル」で、
見た目やかたちも大きく変わっています。
アプリもバージョンアップして、
いちばんの注目コンテンツは、
地球の「今」が見えるというものです。
- 佐々木
- ええと、その‥‥。
- 寺川
- 地球の「今」が見える?
- 坂本
- なんでしょうか、それは?
- ──
- いま、お見せしますね。
まずはアプリを立ち上げて、
タブレットをアースボールにかざすと‥‥。
- 佐々木
- ‥‥んん?
- 寺川
- えっ、なにこれ? まさか!
- ──
- そうなんです。
これは、宇宙から見た「今」の地球です。
- 佐々木
- うおおおぉぉぉ!!
- 寺川
- えええぇぇぇ!
- 坂本
- それ、すごくないですか?!
- ──
- 現在の地球にかかる「雲」を、
ARでアースボール上に表示しています。
「雲」以外にも「雨」や「気温」も
同じようにごらんいただけます。
▲地球上の「雨マップ」をリアルタイムで表示しています。
▲地球表面の「温度」をリアルタイムで表示しています。
- 佐々木
- うははははは!
- 寺川
- あははははは!
- 坂本
- すごいすごい(笑)。
- 佐々木
- その「今」というのは、
どのくらいリアルタイムなんですか?
- ──
- 最新データは1時間おきに取得し、
随時アプリで更新されます。
- 佐々木
- 1時間?! すげぇ(笑)。
- 寺川
- ちなみに「雨」のデータって、
どういうデータを使っているんですか?
- ──
- 雨のデータは、JAXAが提供している
「GSMaP(ジーエスマップ)」を使っています。
- 寺川
- 「GSMaP」!
本物のデータじゃないですか。
- ──
- 雨のデータはJAXAで、雲と気温に関しては、
世界の気象データを扱う「カスタムウェザー」という
アメリカ企業のものを使っています。
日本の気象衛星「ひまわり」や、
アメリカ海洋大気庁の「GFS」とか、
そういう世界の気象データをカスタマイズして
民間企業に提供している会社なんです。
- 坂本
- そういう会社があるんですね。
これ、雲好きにはたまらないですね。
- 佐々木
- ほんとにすごいと思う。
全球で見ると偏西風の流れとか、
なんとなく想像できますよね。
これ、過去のデータは見れないですよね?
- ──
- 見れますよ。
- 佐々木
- 見れちゃう!
- ──
- リアルタイムだけじゃなく、
1週間分のデータがさかのぼれます。
アプリの下にバーがあるので、
それを指で動かしてみてください。
1時間ごとのコマ送りで、
時間を戻したり進めたりできますので。
▲1週間分の雲の流れは、アースボール上ではこのように見えます。
- 佐々木
- うはははははは!
- 寺川
- こんなこともできるんですか?!
- 坂本
- すごい(笑)。
- ──
- おすすめなのは南極です。
南極の雲を正面から見ることって、
ふだんあまりないと思うんです。
- 佐々木
- まぁ、ないですよね。
- 寺川
- ないない。
- ──
- 南極を正面に向けて、
アプリをかざすと‥‥。
- 佐々木
- うわー、いい!
わかりやすい(笑)。
- 寺川
- そうか、こうなるんですね。
- 坂本
- すごくいいですね。
ずっと見ちゃいます。
- ──
- 雲だけじゃなくて、
気温や雨も時間を動かせられるので、
まずはいろいろさわってみてください。
- 佐々木
- へー、気温も動かせるのか。
気温、ちょっと気になっていたんです。
下のバーを動かせばいいんでしたっけ?
- ──
- はい、下のバーを指で動かして‥‥。
- 佐々木
- ぶははははは!
- 一同
- (笑)
▲アフリカ大陸の1週間の気温の変化。赤色のエリアは気温40℃前後。
- 佐々木
- 見て見て、心臓が動いてるみたい!
- 寺川
- わーー、ほんとだ!
アフリカのほうは一日の寒暖差が、
これだけすごいってことなんですね。
- 坂本
- すごい直感的に使えるんですね。
- 寺川
- よくニュースとかで、
「どこどこで気温が50℃まで上がりました」
とか聞くけど、これなら一目瞭然ですね。
他との気温差が色で見えるから、
異常な場所がよくわかります。
- 坂本
- こんなにパッと見て想像力がわくツールって、
いままでなかったような気がします。
- 佐々木
- とくに全球のデータを見れるなんてね。
日本の天気をやってると、
どうしても視野が狭くなるじゃないですか。
天気図を見るとしても、
せいぜいユーラシア大陸ぐらいまでだし。
これならくるくるまわして見れます。
- 寺川
- 気象の基礎とかも、
ビジュアルから理解できそうですね。
貿易風はこう流れて、
偏西風はこう蛇行してるみたいなことが、
ここからなんとなく見えてきます。
- 坂本
- こういうのを使った
授業があってもいいですよね。
いまって勉強するときって、
基本、平面になるじゃないですか。
教科書をじっと見て、
頭の中で想像するしかないっていうか。
- 佐々木
- そもそもこんなにわかりやすく、
しかも全球でじっくり見ることって、
私たち気象予報士でもあんまりないもんね。
- 寺川
- これがあったら気象予報士試験、
もっと早く受かってたかもって思いました(笑)。