まずは
「世界の地図帳」について
ほぼ日のアースボールを、
もっと学校での学びに役立てて欲しい。
そんな思いで生まれた「世界の地図帳」には、
ぜんぶで20の地図が入っています。
地球をめぐる自然の成り立ちがわかる
「自然」ジャンルから5つ。
世界に広がる人の営みが見えてくる
「文化」のジャンルから5つ。
そして国々のつながりがわかる
「国際機構・協定」からは
10の地図をご用意しました。
学びのテーマにあわせて、
それぞれの地図を切り替えながら
お使いいただけます。
▲ぜんぶで20の地図が入っています。
「自然」の地図の見どころ
おもな地形
標高(高さ)別に色分けした地図に、
特徴的な地形の地名だけを抜き出した地図です。
通常の地図では他の地名などに埋もれて気づきづらい
河川や山脈などがよくわかります。
▲おもな地形を表示した地図(上の地図)に、
他の地名を重ねてみると(下の地図)、
ガンジス川やインダス川のまわりに主要な都市が
立地していることがわかります。
プレート境界
地球の表面をおおう
10数枚のプレート(岩盤)の名前と、
その境界を示した地図です。
▲黄色が「狭まる境界」、緑が「広がる境界」、
青が「ずれる境界」。
白い点線で囲まれた部分は
大きな地形の変化がおきやすい「変動帯」。
衛星画像に重ねているので、黄色の「狭まる境界」にそって
大きな山脈や海溝などが形成されていることがわかります。
おもな火山と地震の分布
1945年から2019年に起きた
マグニチュード5以上の地震の震源地の分布と、
おもな火山の分布を重ねた地図です。
震源と火山の分布は重なることが多く、
その多くがプレートの境目と変動帯で
起きていることがよくわかります。
▲赤い丸が地震の震源、オレンジの三角はおもな火山の位置。
その分布はプレート境界や変動帯と重なります。
こうしてみると、地球上で地震の起こる場所と起こらない場所は
はっきり分かれていることがわかります。
造山帯と楯(たて)状地・
卓(たく)状地
こちらは、造山運動により
大山脈が発達した「造山帯」と呼ばれる地帯と、
数億年にわたって安定した状態が続いた
「楯(たて)状地」
「卓(たく)状地」とよばれる地帯を
区分した地図です。
▲アルプス=ヒマラヤ造山帯が
ユーラシア大陸を横断しているのがよくわかります。
気候区分
ドイツの気候学者ケッペンが1926年に発表した
気候区分にもとづいた地図です。
中学の社会科でも
高校の地理でも扱うお馴染みの地図ですが、
丸い地球のうえで見ると
また違った発見があるでしょう。
▲赤道付近の熱帯から乾燥帯、温帯、冷帯、
そして極地の寒帯までの5つの気候帯のグラデーショが
丸い地球だからこそよくわかるのではないでしょうか。
「文化」の地図の見どころ
人口密度
それぞれの地域にどれくらいの人が
住んでいるかを示す地図です。
赤ければ赤いほど人が密集しています。
▲世界の人口は2022年に80億人を超えました。
その約6割(47億人)が暮らすアジアは地図のうえでも真っ赤。
ヒマラヤ山脈などの地形が
居住地域をへだてているのもわかります。
宗教
世界中でどんな宗教が信仰されているのか、
という素朴な疑問に答えてくれる地図です。
▲薄茶色(スンニ派)と茶色(シーア派)がイスラム教の分布。
中東・西アジアの宗教というイメージを抱きやすい
イスラム教の範囲は想像以上に広いのではないでしょうか。
言語
世界には7,000を超える言語があるといわれます。
そのなかで歴史的に共通の起源をもつとされる
「語族」とよばれるグループと、
ルーツはよくわからないもののつながりの深い
「諸語」とよばれるグループごとに分類した地図です。
▲国境線や一般の地名を重ねて見ることができるので、
文化の境界と国境線との重なりやずれを見ることもできます。
農業
アメリカ人地理学者ホイットルセーの区分による
農業地域の区分図です。
ホイットルセーは作物の種類だけでなく、
その生産方法、生産性、生産目的などによって
農業を13種類に分類しました。
▲食料の輸出大国・アメリカは、
大規模な企業的・商業的農業がほぼすべてを占めています。
主食
お米や小麦、とうもろこし、いもなど、
日常の食事の中心となる
食べものの分布を示した図です。
日本に暮らす私たちが毎日お米を食べているように、
世界の人は毎日何を食べているのでしょうか。
▲お米を主食とする地域は
東アジアから南アジアにかけて広がります。
そして、遠く離れたマダガスカルもお米が主食です。
「国際機構・協定」の地図の
見どころ
ニュースでよく聞く、試験でも見る、
国際的な政府間組織や協定。
EU、NATO、CIS、ASEAN、AU、APEC、
USMCA、MERCOSUR、OPEC、TPP‥‥
入っているのはどこの国で、
入っていないのはどこの国かが
一目でわかるたいへん便利な地図集です。
国際機構・協定は
地域での協力を目的としていることが多いため、
地図で見ると理解がしやすいはず。
たとえば、こちらはEU(欧州連合)の加盟国。
▲ヨーロッパがひとかたまりとなろうとしている感じが
伝わってくるとともに、
そこには入っていない国があることもわかります。
そしてこちらはASEAN(東南アジア諸国連合)。
▲ASEANも、東南アジアをまとめる役割をになっています。
また、それぞれの機関・協定には、
そもそも何の略称で、
なんのためにつくられているのかを
コンパクトにまとめた解説もついています。
▲OPECの解説画面。
さらに豊かになった
アースボールを
おたのしみください。
このたびのアップデートにより、
「ほぼ日のアースボール」であそべるコンテンツは、
全部で26種類になりました。
気象データがリアルタイムでたのしめます。
月や惑星にも変身します。
世界の朝ごはんやコーヒーやSDGsが学べて、
本格的な地球儀としても使えます。
まだお持ちでないという方、
ちょっと興味が出てきたという方は、
公式サイトをぜひチェックしてみてくださいね。
以上、アースボールチームからでした。