その6 私とエナガ
エナガでゴハン三杯いける皆さん、こんにちは。
私がエナガのことを気にかけるようになったのは、
2007年2月、散歩中にこの写真を撮ってからです。
▲ぎゃー。
長いシッポにフワフワの小さな体。
表情がキリっとしていて、しかもかわいくて、
なんとなく面白いこの顔をハッキリと認識したとき、
私の中の鳥ランキングでエナガが一位となったのです。
そして昨年の夏。
エナガを本格的に追いかけてみようと決意した私は、
エナガに関する論文をいろいろと調べました。
そして日本におけるエナガ研究の大家、
中村登流さんの「エナガの群れ社会」を読んでしまい、
もう居ても立っても居られない、
今すぐエナガに会わなければ死んでしまう。
とまで思うに至りました。
病気です。
で、我が家周辺のエナガを追いかけてみると、
これが(みなさんご存知のように)異様に可愛らしくて、
おまけに「群れ」として行動を見るようになると、
これまたオモシロカワイクてたまらない。
たとえばこんなシーンはどうでしょう。
▲真面目な顔で押しくらまんじゅう。
▲仲良くブラブラと餌さがし。
こうして私は、この冬ずっと、
我が家周辺のエナガの群れを徹底的に探し、
その移動ルートをgooglemapで記録し、
解析したものが、この図であります。
▲我が家周辺のエナガ冬期群の行動圏。
この図の線1本ずつが、
ひとつの群れの移動ルートの記録です。
数えてみたら112本もありました。
112回も追跡したってことですね。
1回平均30分とすると、だいたい50時間くらいは、
エナガの群れいっしょに過ごしたことになります。
我ながら…ヒマというか…なんというか…。
群れにはアルファベットで名前をつけ、
何羽の群れかを表す数字を付記しています。
たとえばE6は「Eと名付けた6羽の群れ」を表します。
こうして記したルート図を解析した結果、
我が家の周辺には、50羽のエナガが、
5つの群れに分かれて暮らしていることが、
わかったのです。
夕暮れ時、穏やかに暮れ行く森を窓の外に眺めながら、
「あっちのほうに6羽、こっちには10羽、
もう少し向こうには12羽のエナガ達が、
ギュウギュウに並んで眠っているんだなあ…」
など考えると、おなじ場所に生きている仲間、
みたいな(勝手な)連帯感が沸々と湧き上がってきて、
なんともいえない幸せを感じるのであります。
それでは皆さん、また来週〜! |