Lesson853
読者の声―踏みとどまる言葉、好転させる言葉
今まさに、
心無いことを言われ傷ついている人、
あるいは、
過去に傷つけられたことが、ふとよみがえり、
そのたびに憎しみがぶり返して苦しい人も
いると思います。
この同じ空の下、現実の中で、
傷ついたり、苦しんだりした読者は、
「どう考えて踏みとどまり、
どう状況を好転させているのか?」
読者の実体験からくる等身大の言葉は、しみます。
現実に一歩踏み出すチカラになります。
今週も「読者の声」を、
「しかえさない」シリーズ、
および、「言葉のおすそ分け」
に届いたおたよりから紹介します!
<わたしの結論>
Lesson852「しかえさない」を読んで
すごく響くものがあったのでメールさせていただきました。
自分も根も葉もない誹謗中傷のようなことをされました。
自分を全否定されるような言葉だと思いました。
「火の無いところに煙は立たぬ」
そういう言葉がありますが
胃が痛くなるほど考えても
夜、眠れなくなるほど考えても
「火」は見当もつかないのでした。
「火」なんて無いのに「自業自得だ」と言うのか
「どれだけ苦しい思いをしたか」
「何を根拠に中傷めいたことをしているのか」
「おんなじ痛みをわからせてやろうか」
何度も何度も思いました。
本当に何度も。
でも、そういう人たちは
「そもそも悪いことをしていると思っていない」
「なんとなくとか軽い意識でしかない
(自分のことじゃないから)」
そういう結論に至ったのでした。
そこまでかなりの時間を要しました。だから、
「しかえさない」ほうがいい。
しかえさなくて良かった。
「よく、しかえさなかったね。」
なんて誰が言ってくれるわけでもないのですが
今回の記事を読んでなんだか少し救われたような気がして
涙がこぼれました。
(dokuro)
<咲かせる、育てる>
9月から子供の事で色々あり、
相手に対してずっとずっと仕返しを思うばかりでした。
仲良しだと思っていた保護者さんには冷たくされ、
悲しい気持ちでいっぱいで何か仕返しを‥‥
と考えてばかり。
苦しくて苦しくて‥‥
この考えに生産性は欠片もなく、
ネガティヴな感情ばかり‥‥
そこで、植物達を育てることにしました。
とにかく綺麗に咲かせる、育てる、を目標に。
土いじりをしていたら、
随分晴れやかな気持ちになれるようになりました。
それまでは、思い出しては波があり苦しかったです。
こんなつまらない気持ちって無駄よね‥‥と
頭では分かってはいました。
土を触って時間が経つことに身を任せようと
自然体にしました。
今随分楽です。
こんな気持ちはみんなあるんだなぁって
読者のお手紙で思い、心強くもなれました。
みんな乗り越えて笑顔の日がたくさん増えて欲しいです。
(K)
<負けない>
私はいま、
どうしたって孤独になってしまいます。
普通にしていても
まわりからいろいろ言われていたり
そして流される人はどんどん離れていきます。
私にも志すものがあり、
競争が激しい中ではありますが
負けずに頑張ろうと思いました。
(yuu)
ズーニーです。
心無い言葉に傷ついているとき、
私だけが酷い目にあっていると思いがちですが、
読者のおたよりを見ても、
大学の授業で学生たちの経験に基づく表現を見ても、
根も葉もない、心無いことを言われ
傷ついている人が現実にいかに多いか気づかされます。
強い人間などほとんどおらず、
言われて傷つくのは同じ、
こんちくしょうと憎しみが湧き上がるのも同じ。
でもそこから、
どう考えるか、次の一歩をどう進むか?
憎しみがぶり返しても、
そのたびに、考え、踏みとどまり、
またぶり返したら、さらに考え、踏みとどまり、
こうして鍛えられていった思考の回路と筋肉を、
その人の「器」というのかもしれません。
今日は、
自分の言葉で、まわりを、環境を、
好転させようとする読者のおたよりを紹介しておわります。
<別れても、彼の言葉が>
最近まで30歳の寿命だと信じていました。
だからやりたいことを目一杯するのだと、
何も伝えずに彼から離れました。
彼はいつも言葉にする人でした。
「無理しても無茶はいけない」とか。
「たとえ2人に別れが来てもずっと一緒に生きたい」とか。
「お互いにあと一歩がんばろう」とか。
「君の病気は必ず治るから」とか。
当時、バカじゃないの?
って思っていたのに、
彼はいつもまじめに言葉にしては
私に伝えようとする姿勢を変えませんでした。
身勝手に彼から離れてからも、
彼の言葉を思い出して行動していました。
すると、不思議と目の前の世界が拓けました。
つい先日私の病気の治療薬が初めて発表されました。
私はこれからも生きられるのかもしれない。
だから今度は自分が誰かに言葉で伝えられるように
生きていこうと決めています。
言葉の力を知っているのだから。
(mayumm)
<今度、歌います>
言葉を発すると空気が発生すると思います。
温かい空気、冷たい空気、しらけた空気など。
職場で、私が部屋にドアを開けて入ってきたとき
何か私の悪口を言っていたな、と
空気の余韻ではっきりわかるときがあります。
お店で口先だけの
「いらっしゃいませ」や「ありがとうございました」は
どういうお店なのか、お客様にすぐ伝わるように思います。
今度、人前で歌を歌う機会があります。
昔の60年代から70年代にかけての
フォークソングを主に
ギターとピアノの弾き語りで披露します。
「どうすれば温かい時間が持てるかな?」
と不安でしたが
歌詞を大切に心を込めて歌えば大丈夫かな、って
思えました。
(Karen)
<空気を変えた言葉>
先日、会社で人事異動があり
進行中のプロジェクトに
途中から参加することになりました。
これまでに目標を達成できておらず、
苦戦中のプロジェクトです。
私は、
「苦戦しているのだから、
魅力に欠ける商品なんだろうな。」と
勝手に先入観を持っていました。
しかし、商品の実物を目にして考えが一変しました。
これは私のような人のための商品だ!
共働きで、小さい子どもがいて、
子どもと接する時間を大事にしたい、
でも今まで頑張ってきた仕事をあきらめたくない。
そんな人が、便利に快適に暮らすサポートができる商品だ!
今は、その魅力を顧客に伝えきれていないだけだ!
感動した熱気そのままに、
プロジェクトのミーティングで
上記のようなことを伝えました。
すると、1人の先輩から手を差し出されました。
「そうなの! すごくいい商品なの!
でも目標が達成できなくて
みんな自信がなくなっていって‥‥
新しく来たあなたが、新鮮な風を入れてくれてありがとう。
V字回復できるように、もう一度やり直してみよう!」
私は素直に感想を口にしただけで
チームの雰囲気を変えようとか
考えていたわけではありません。
でも、自分の子どもや家族を想いながら言葉を発した。
メリットやデメリット、ライバルなど
血の通わない言葉が飛び交ってしまいがちな場で、
「ほんの少しの愛ある言葉が空気を変えることもある。」
職場でも誰かへの愛を持ち続けて
生活したいと思っています。
(はる)
|