怪・その21
「弟の部屋へ」
弟が体験した話です。
受験生の弟は朝から晩まで勉強の毎日。
そしてその日は疲れてか、
電気を付けたまま寝てしまったそうです。
そしてパッと気付くと
何時かはわからないけど夜が更けた頃。
横になったままボーッとしていると
ふと何か気配を感じたそうです。
なんだろうと思い、寝呆け眼で廊下のほうを見る弟
(暑いのでドアも開けっ放しだったらしい)。
しかし経験のある方もいると思いますが、
自分の部屋の電気がついて外が暗いと
真っ暗で先が何も見えないんです。
弟も気のせいかと思い、また寝直そうとした瞬間。
何かの気配が
ざわざわざわと近づいてきたそうです。
見えないんだけど、何かいる!
そう思って目を凝らすもやっぱり何も見えない。
でも気配は確かにそこにある。
そしてその見えない何かが弟の目の前にきた時、
金縛りに襲われ、
体が動かない! と思った次の瞬間、
朝だったそうです。
弟はあれは夢だと思うと言ってます。
出来れば私も夢であって欲しいと思います。
だってその「何か」は確かに
私の部屋から出てきたそうですから。
(くまきち)
2006-08-18-FRI