おさるアイコン ほぼ日の怪談2008
怪・その2
留守電


仕事の当直の晩に
ふと友人の声が聞きたくなり、
彼女の携帯に電話をかけました。

彼女は忙しかったのか、
電話に出なかったので
留守電にメッセージを入れることにしました。

電話を切ったあと、
いつもなら聞き返すこともない
留守電の内容が、
その日は妙に気になって、
私は自分の入れた留守電のメッセージを
聞き返してみました。

「もしもし、私‥‥」

当たり前ですが、
私の声が入っています。
最後の言葉は、

「じゃあね」。

しかし、
私のメッセージが終わった直後に
男性の声が入っていたのです。

「‥‥じゃあね」

40〜50歳くらいの人の声で、
「じゃあね」って。

まるで、
受話器に向かって話す私のそばにいて、
私が「じゃあね」といったすぐあとに
私のそばから
「じゃあね」って
メッセージを吹き込んだみたいに。

背筋がぞ〜っとして、
その留守電は消去してしまいましたが、
これ以降、
留守電サービスは怖くて使えません。

(まりちゃん)

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2008-08-01-FRI