怪・その3

「忘れると夢に。」

私は、忘れた頃になると夢に出てくる人がいます。
現実の知り合いでは、ありません。


最初に、彼と会ったのは、中学生の頃でした。

私は、何かに追われて逃げている最中でした。
25歳くらいの女性、
50代くらいの男性の三人で逃げており、
私だけこけてしまいました。

捕まりそうになった時、彼が助けてくれました。
2人で廃墟に逃げ込み、何とか助かりました。

次に会ったのは、大学生の頃でした。

小学生の頃の、友達と川遊びをしていると、
一人が、俺の友達を紹介すると、
彼を連れて来ました。

私が成長した様に、彼も大人になっていました。
はじめまして、と挨拶すると、
前にも会ったよと言われ、思い出しました。
その後、彼と一緒に
みんなで川遊びをして終わりました。

そして、最後に会ったのは、
私が社会人一年目の時でした。

私は、夢の中で企業に就職し、
新人研修を受けていました。

始まってから、少し経つと、
2人組の男性が入ってきました。
話を聞いているとどうやら先輩らしく、
一人は私の隣に座りました。

そこで、ちらっと顔を確認すると、
彼と目が合いました。

はじめましてと挨拶をすると、
彼から、
嫌だなー、何回も、俺のこと忘れちゃったの?
この間、みんなで川遊びしたじゃん! と。

あ、ずっと夢に出て来てる彼だと思い出しました。

なぜか、忘れてたと素直に言えず、
「忘れるわけないじゃないですか。
 覚えてますよ、○○君のお友達でしょ?
 この間は、ありがとうございます」
と言ったら
笑顔でよかったと、そこで夢は終わりました。

彼が誰なのか、実在するのかは分かりません。

もし、そこで忘れてたと言ったら、
何か違うことが起きてたのか?
彼の事を、忘れない様にしてからは、夢に出てきません。
(mi)

こわいね!
2014-08-01-FRI