相双連合(そうそうれんごう)は、 双葉翔陽高校は福島第一原発のある大熊町にある。 この3校は震災による部員数減少などの影響により、 その相双連合の取材をするために、 福島の高野連にうかがって、 ぼくは連合チームを率いる 両方の学校に電話をかけたが、 実際、連合チームは、あちこちのグラウンドを おそらく、取材が殺到しているのだ。 |
相双連合 |
調べてみると福島北高校は、 緑多く、のどかである。 おそらく、歩いて10分ほどと踏んでいる。 |
今日も暑ぅーい一日になりそうですね、 ふと意外な角度に視界が開け、 |
福島北高校だ。そして、相双連合。 |
着くと、相双連合の守備練習がはじまるところだった。 |
いくつものカメラと大きなマイクに囲まれて、 |
資料によれば、相双連合の ほとんどは双葉翔陽高校の部員が占めるが、 つまり、14人+1人+3人の相双連合は、 初練習は5月29日。 |
相双連合の試合前の守備練習を見学していると、 おもなキャラクター‥‥あ、いや、 |
相馬農業高校から参加し、 |
富岡高校からただひとり参加の |
相双連合のキャプテンを務める |
エースは双葉翔陽の林優太朗くん。 |
そして服部監督。 |
この日は開会前の最後の週末。 |
ちなみに、相双連合が守備練習をしているあいだ、 |
守備練習のあと、 |
それで、我ながらどうかと思うのだけれど、 しかし、仮にも取材の腕章をつけ、 |
ああ、いいなぁ、野球はいいなぁ、などという しかしながらみなさん、ぼくも取材をはじめてから イニングの合間にバックネットあたりの日陰へ |
試合は、両チームがそれぞれに |
試合後、ベンチへ戻った選手たちと監督を 富岡高校の中村くんと、相馬農業の八巻くんに、 |
中村 |
八巻 当たり前だけれども、 ほんとは、ふたりともいいヒットを打っているのだから、 ベンチの彼らを見守るあたりの位置で、 |
服部監督 まあ、やれるだけの準備はやれたというかね、 (初戦は喜多方高校ですが、対策は?) 相手がどこであろうと、うまくつながれば (初戦の喜多方戦は、今日と同じオーダーで?) ほかにいねぇべ(笑)! (注目されることに慣れてきて、 それはもう、言ってありますから。 (ほんとに全国からたくさん応援が うん。 |
練習試合のあとは、 |
さすが、高校生。もりもり食べる。 食事が一段落したころ、ふと見ると、 |
監督、ちょっとお話、よろしいですか、 勝利後の校歌のかわりに、 服部監督 そこでちょっとぼくは驚いてしまう。 もちろん、ニュースで知ってはいた。 しかし、毎日通っていた校舎に、 ぼくがつい「あ、入れないんですね」と 服部監督 ああ、そうだ、 しかし、それを知っていることと、 たとえば、自分が高校時代を過ごした校舎を思う。 富岡高校も、双葉翔陽高校も、 校旗だけでなく、さまざまなものが置き去りだろう。 そして、それらの風景が、 自分の家に入れない人たちがいる。 もしも自分が、いま、自分の家に戻れないとしたら。 |
部室に置き去りになっている 服部監督 どちらが勝ってほしいというわけでなく、 服部監督 そうだ。そのとおりだ。 |
最後に、監督はつけ加える。 服部監督 ありがとうございます、とお礼を言って、 たったそれだけの時間だが、 さて、 |
午後の青空に雲が集まってきて、 ぽつん、と降り出した。 |
雨は放射性物質を降らせる可能性がある。 福島大会においても、試合が雨で中断した場合、 監督やコーチが立ち上がり、 ぼくは、落ちる雨粒を感じながら、 すでにそれはやみかけている。 けっきょく、ぼくは先生たちにうながされて |