「文学者の心で科学する」 「文学者の心で科学する」
まもなくはじまるあたらしい講座「ダーウィンの贈りもの I 」は、
ほぼ日の学校はじめての「科学」講座です。

なんだか専門の知識が必要なのでは、と思われそうですが
そんなことはありません。
科学の理論や法則を
知識として学ぶのではありません。

むしろ人の好奇心が自然のふしぎに触れたとき、
その謎に心がどうときめくか。

「ふしぎ」をどのようにおもしろいと感じるのか。

そんな「学び」のたのしさを思い出させてくれる
トークサロンを開きたいと思います。

作家の池澤夏樹さんは、
最新刊『科学する心』のなかで、
「だからぼくたちはファーブルのように、
科学に少し文学が混じるのを好ましいことと思うのだ」
と書いています。

ファーブルは、身のまわりの虫たちの行動に魅せられ、
つぶさに観察研究した『昆虫記』で知られる
19世紀フランスの博物学者です。

その『ファーブル昆虫記』の完訳という偉業を成し遂げたのが、
フランス文学者の奥本大三郎さん。

その訳業については池澤さんも
「日本の読書界ぜんたいの資産」と手放しで絶賛しています。

そんなおふたりに
「科学に少し文学が混じる」とはどういうことか。

それが「好ましい」とはどういうことなのか。

わかりやすく、かみくだいて語っていただきたいと思います。

さらに文学者であるおふたりに、
自然はどのように映っているのか。

ダーウィンやファーブルにはどのように見えていたのか。

文学のこと、科学のこと、わたしたち人間のこと、
話題はどこからきて、どこへゆくのか、わかりませんが、
縦横無尽の「科学」雑談を繰り広げていただければと思います。

ダーウィンとファーブルは対立していたかのように言われます。

ただ、「科学」に混じる「文学」の部分に目を向けたとき
そこには共通するなにかをみつけられるのではないでしょうか。

少人数になりますが、このトークサロンに是非ご参加ください。

ふるってのご応募をお待ちしています。


池澤夏樹さんプロフィール

作家。1945年、北海道帯広市に生まれる。

1984年、文明への懐疑と人間の性を描いた『夏の朝の成層圏』で長編小説デビュー。

1987年発表の『スティル・ライフ』で第98回芥川賞を受賞。

そのほかの著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)、『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)、
『楽しい週末』(伊藤整文学賞)、『静かな大地』(親鸞賞)、『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)など多数。

また、『池澤夏樹=個人編集 世界文学全集』に続き、
『池澤夏樹=個人編集 日本文学全集』全30巻の刊行を開始。

奥本大三郎さんプロフィール

ボードレール、ランボー等、19世紀フランス詩を専門とするフランス文学者。 並行して、幼少期より昆虫採集に親しみ、昆虫関係の著書・訳書も多い。

NPO日本アンリ・ファーブル会理事長。東京大学文学部仏文科卒業。同大学院修了。

主な著書に『博物学の巨人 アンリ・ファーブル』、『虫の宇宙誌』(読売文学賞)、 『楽しき熱帯』(サントリー学芸賞)、『虫のゐどころ』、『パリの詐欺師たち』、 『本と虫は家の邪魔』、『虫から始まる文明論』など。

『完訳ファーブル昆虫記』(全10巻、20冊)を2017年に完成。

虫好きの養老孟司氏、池田清彦氏との共著『三人寄れば虫の知恵』もある。

1944年大阪生まれ。埼玉大学名誉教授。

元の自宅を、昆虫の標本やファーブルの資料を展示する
「虫の詩人の館(ファーブル昆虫館)」として公開している。


ほぼ日の学校

「ダーウィンの贈りもの I」

プレイベント

「文学者の心で科学する。」
日時
2019年5月14日(火)19時開場/19時半スタート
場所
ほぼ日
アクセス
地下鉄銀座線外苑前駅より徒歩3分ほど
参加費用
無料(全席自由)
定員
若干名

応募者が多数の場合は抽選とさせていただきます。
募集期間
2019年4月26日(金)午前11時~5月6日(月)午前11時
当選者発表
2019年5月8日(水)

ご応募いただいた方みなさまに、当選・落選のご連絡を差し上げます。 携帯メールを使用される場合は「ほぼ日」のドメイン 1101.com を 受信できる設定にしていただけますよう、お願いいたします。

※応募期間が終了しました。
池澤夏樹さん最新刊『科学する心』

集英社インターナショナル

本体価格1,800円+税

好評発売中

Amazonで購入する
2019-04-26-FRI