ガンジーさん。
いつ途切れるかわかりませんが
今後ともよろしく。

395.贈り物は。

贈り物ってのは、自分のことと、相手のことと、
両方を考えなきゃできない。
難しいと思えば、難しいし、
うまくいくときには、何も難しく考えなくても、
すっと「いい贈り物」がわたせたりするものだ。

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「おくりもの」

欲しい物が欲しい時にとどくのはプレゼントの醍醐味だね。
身銭をきっては買えないもの、
ちょっと贅沢だなぁ、でもあったらいいなぁ、と
おもえるものがいい。
この情報をつかむにはやはり身近な人に軍配があがる。
ふだんからのつきあいがおしえてくれるからね。
そして親友や友達とよべる取引先などを飛びこして
家族が一番だ。

ガンジーにすこし自慢話をさせてください。
長男の盆暮れのものは
彼の勤務先の上司も、ほぼ日ファンなので
差し障りがあってはまずいので省略するが、
彼の理念はじゅうぶん知っている。
それは家族そしてそれにつながる親族を愛せずして
何で仕事に愛情をそそげようか、というものだ。
ふだんの会話ではなんだかテレちゃって言えないがね、
親子だからわかっちゃう。

美長女も独身時代はよく贈り物をしてくれた。
あったらいいな、とおもうものを
じつに的確にあててしまう。
その思いやりの気持ちがいまの「最高おっと」と
めぐりあえたんだろうとおもっている。
そして次美女の朋姫。
兄妹一番のじゃじゃ馬ながら
この子のプレゼントも意表をついたものだ。
先般のヘリ遊覧飛行もね。
今回の誕生日でもその例に漏れず凄いものだった。

高い物かどうかどうかはわからないけど
結構けだらけガンジーにとってはうれしいものだ。
以上でお聞き苦しい自慢話をおわります。

もちろん読者のみなさまの
あたたかい花々やメールを除外するなんてことは
ゼッタイにできません。
昨年に引き続き今年も花束をいただけるなんて
思っていませんでした。
年々忙しさを増すほぼ日スタッフのみなさんには
お手数のかけっぱなしですね、
ガンジー、この借りは返せそうにありませんので
どうぞよろしく。

身近な人からの贈り物はその品だけにとどまらない。
なにを贈ったら喜ぶだろうか、から始まって、
あちこち見てまわり品定めをする。
暑い日なら大汗をかいてのことだろう。
そんな前後の状況まで想像できる。
朋姫ならデパートでだって値切りにかかるかもしれない。
そんなことが目にうかぶ。

富士山を遠くからながめるのと近くで見るのとの相違だ。
すそのまではっきりとみえる。
その雄大さがわかる。
ほんとうの素晴らしさは近くで見ることだ。
いつも思うけど、
インターネットの素晴らしさはわかる。
でもそればかりに走って身近な人のことを
忘れてはこまるんだ。
当たり前のことのように
身近な人の好意をかろんじてはならないと思うぜ。

親だから当たり前だろう、なんて態度では
いい友達もできない。
親の方も押し付けの気持ちがあってはならない。
たいくつ夫婦を空気のような存在というが
空気ほど重要なものはない。
ありふれた日常で忘れがちなことを
見つめなおそうじゃないか。

商品券の便利さも捨てがたいが
どうもやっつけ仕事のような気がする。
体裁だけの感謝、義理の慣習を
デパートではたくみに利用している。
贈り物はみつぎ物とは違うんだ。
みつぎ物は、ひつぎみたいなもんだぜ、用心しよう。

ガンジー

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考えてみれば、こういうガンジーさんの文章だって、
読者への「おくりもの」のひとつだ。
それが、毎日のことだから、
並大抵のことじゃないんだけどね。

明日も、あさっても、贈り物は届きます。



※『出前ガンジー』あるいは『ガンジー水戸黄門』の
企画について。
ガンジーさんの行脚先を募集しています。
詳しくは9月24日付けの『ガンジーさん』
ごらんくださいませ。

(つづく)

2001-09-18-FRI

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