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400．脳だけじゃダメなんだ。
このごろは、すっかりボディ育てに夢中の
「ほぼ日」ですけれど、
ガンジーさんの今日のテーマも、
脳ばっかりわがままにさせてたらダメダメという話。
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「動機づけ」
整理整頓とひとことでいうが
整理と整頓とは分けるべきだ。
整理とは誰が見てもキレイにととのった状態をいう。
だが専用に使う人にとっては
使い勝手がいいとはかぎらない。
そして整頓とはブタちゃんを生産することではなく
使い勝手を優先することで、
はたから見ればもうメチャクチャなありさまだ。
まるでブタ小屋のように。
それが使う人にとってとても居心地がいいんだね。
使う頻度におうじて物の位置がきまる。
使ったものはおなじ場所にもどす。
突然の停電でもあわてないですむ。
諸君はどっちをえらぶ？
もし前者ならそれは見栄坊といえるぜ。
本は飾っておく物としてつん読人だ。
応接間にしか書籍はない。
それも何十年たってもページをめくった形跡すらない。
そんなご家庭かなりあるんじゃなーい？
活気のある部屋は乱雑だ。
机のうえにはミカンの食いかけがある。
朝だ雨、じゃない浅田飴の缶はふたが空けっぱなし。
となりの飴ちゃんとくっついちゃってとても仲がよさそう。
舐める時ひしと抱き合ったままふたりで出てくる。
雑記帖〈知ってる？）も開きっぱなし。
エンピツが右へ左へとおどっている。
整頓を心得た人は仕事がはやい。
使った物をおなじところへキチンと返すから
次ぎに使う時にまごつかない。
ちょうど槍の名人が
突く時よりたぐる時のほうがはやいのとおなじだね。
名料理人のいる厨房がそうじゃないかな。
見ずとも手をのばせばそれがつかめる。
みず商売ってこれが語源かな？
身体でもおぼえちゃうんだろう。
脳はいちいち指令をださずともいい。
したがって脳もそんな身体を信用しちゃう。
いい関係がうまれる。
ここまでが脳の分野、ここからが体のテリトリー
なんて分けなくてすむ。
おたがいが忙しいところを埋めあって進めるから
早く片づき余力をほかにまわせる。
おろかなガンジーはいつもぎりぎりまで待って
いっきに片付ける方法だった。
Ｂ型ってそうらしいね。
これは脳がすべて段取りして
仕事をやろうとしてるからじゃないかな。
血液はつねに循環してる。
身体が動いてこそ血液は脳へもまわる。
だから脳だけ働かせようったってそうはいかない。
おれだけ何故？ってむくれちゃう。
脳だけが栄養手当てをもらってれば身体のほうが反逆する。
無能有能というがこの能は脳のことと思おうや。
スポーツのはじめにウオーミングアップをするね。
あれをデスクワークにも取り入れよう。
え？もうやってるって。それはどうも、
ガンジーだけが知らなかったことなんですね。
でもね、この連載をやってて散歩をした日はキーがすすむ。
横着してあたまだけで考えてる時はぜーんぜんなんだ。
ひとりで、あっ、たまげた、っておどろいてるよ。
たまには下駄をはいて外にでよう。
極上の玉下駄をはいてさ。
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身体の一部分が脳なんだよねぇ。
内臓系があって、筋肉系があって、
それを管理する神経系として、脳があるわけなんだから、
管理部門がいくら熱くなっても、
本体がついてこないってことなんだろうなぁ。
（つづく）
※『出前ガンジー』あるいは『ガンジー水戸黄門』の
企画について。
ガンジーさんの行脚先を募集しています。
詳しくは9月24日付けの『ガンジーさん』を
ごらんくださいませ。
（つづく）
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