2019年11月22日、約3年の工事期間を経て
渋谷PARCOがリニューアルオープンします。
その4Fと8Fにほぼ日が入ることになりました。
実はPARCOと糸井重里って
古くから、とても深いつながりがあるんです。
もしかするとPARCOがなかったら
ほぼ日は生まれなかったかも?
リニューアルオープン前の渋谷PARCOに、
糸井重里がお邪魔してきました。
ご一緒してくださったのは
スチャダラパーのBoseさんと、夢眠ねむさんです。
前半は、渋谷PARCOの見学レポートを。
後半はPARCOのことを
たっぷり語り合う座談会です。
「PARCOとほぼ日って似てるなあ」なんて、
そんな気になるかもしれない、
全7回をお楽しみください。
- 糸井
- せっかくだから、ここで記念写真撮ろうか。
- Bose
- お、撮りますか(笑)。
- ねむ
- あ、ぜひぜひ。
- Bose
- すごいなぁ、人の数が。
ここで写真を撮りたい人たちの列ができてる。
- ねむ
- ほんとですね。
- Bose
- あ、並ぶんだ。
ここはいま、そういうシステムになってるんだ。
- 糸井
- よし、並ぼう。
- ねむ
- 並ぼう並ぼう!
- (しばし並んで順番待ち。5分ほど経って‥‥)
- ほぼ日
- では、撮りまーす。
はい、チーーーーズ!!
- ほぼ日
- 「忠犬ハチ公」の銅像といっしょに、
かなり珍しいスリーショットが撮れました。
では、みなさん、まいりましょう。
建設中の、渋谷PARCOに向かって。
- 糸井
- 公園通りをゆるゆると。
- ねむ
- やっぱりすごい人ですねぇ。
- 糸井
- きっと、世界でいちばん
有名なスクランブル交差点だよね。
- ねむ
- みんな写真撮ってます。
- 糸井
- おふたりは、
ふだんここを歩いたりはしない?
- ねむ
- そうですね、あんまり。
- Bose
- ぼくは学校が桑沢(デザイン研究所)だったから、
ここはよく歩いてました。
- 糸井
- そっか、Boseさんは桑沢出身だ。
公園通りをまっすぐ行ったところだよね。
じゃあ、通学路だった。
- Bose
- そうですね、よく歩いてました。
- ねむ
- あわわわ(ちょっと人混みにまぎれる)、
ほんと、すごい人ですねぇ。
- 糸井
- 大丈夫? 迷子にならないでね(笑)。
- ねむ
- 大丈夫です、すみません(笑)。
- Bose
- で、
交差点を渡り終わると、TSUTAYAがある。
- ねむ
- どーんと、建ってます。
- Bose
- このTSUTAYAのビルって、
こうなる前は何がありましたっけ?
- 糸井
- TSUTAYAになる前?
‥‥甘栗のお店じゃないっけ?
- ねむ
- 甘栗屋さんは今もありますよ。
ほら、道の向こうに。
- 糸井
- ほんとだ。
個人的にはこの交差点は
甘栗の印象が強いんだよ。
甘栗のイメージがこの交差点を覆っちゃってるの。
もう、ここら一帯が甘栗。
- ねむ
- すごいイメージ(笑)。でも確かに、
こんな一等地で甘栗屋さんって衝撃です。
- Bose
- ちょっと進むと「西武百貨店」。
「西武百貨店」といえば、糸井さんですよね。
- 糸井
- 昔はここが、俺の仕事先だったから。
- ねむ
- 「おいしい生活。」ですね。
- 糸井
- うん。
- Bose
- 暑い日に公園通りを進むときには、
この西武百貨店のA館に入っちゃうんです。
冷房がきいてるから。
- 糸井
- それはかしこいね。
- ねむ
- すごい。通学路に冷房がきいている(笑)。
- 糸井
- 昔は、A館の屋上でイベントやったりしたんだよ。
横尾(忠則)さんの展覧会もやってた。
- Bose
- セゾングループって、
昔からおしゃれなことやるんですよ。
駐車場にラッパーを呼んでライブしたり。
- 糸井
- それは何年ぐらいの話?
- Bose
- 1987年ぐらいかな。もう30以上前だ。
- ねむ
- はあ~、そんなに前に‥‥。
- 糸井
- ところでさ、
いい天気なのはいいけど、暑いよね。
- ねむ
- はい、残暑ですね。
※9月上旬の取材でした。
- 糸井
- わりと暑い日に、工事中のビルの中で
「長袖」になるっていう。
すみませんね、過酷で。
- ねむ
- いえいえ、聞いてましたので。
工事の現場では
「長袖ヘルメット」がルールだと。
- 糸井
- どのくらい暑いんだろうね。
- Bose
- けっこうだと思います。
- 糸井
- そんな中に、
現場の人たちはずっといるんだよなぁ。
- Bose
- ああー。
- ねむ
- あ、あそこ。(立ち止まる)
- 糸井
- あそこ? ええと、「マルイ」があります。
- ねむ
- あの場所に、でんぱ組.incの
CDの広告が
大きく出たことがあったんです。
- 糸井
- そうなんだ、それはうれしかったね。
- ねむ
- うれしかったです。
- 糸井
- あの壁面にバーンと。
- ねむ
- はい。
「渋谷に自分たちの広告が出てる!」って。
- 糸井
- 最高だよね。
- Bose
- ねむさんは、よく渋谷に来てたの?
- ねむ
- 渋谷は‥‥そうですね、
よく行くのは秋葉原なんですけど。
でも、初めて東京に来たときは、
やっぱり渋谷には来ました。
- 糸井
- 夢眠さん、ご出身は?
- ねむ
- 私は三重出身です。
大学受験の為に東京に来た時、
山手線から見える渋谷109を見て、
「おおっ東京!」って思ったのを、
いまでも覚えてます。
- 糸井
- 109っていうのは、
上野の西郷さんみたいな役割だよね。
- ねむ
- ほんとにそうですね。
当時は土地勘がないから、
PARCO、109、マルイが
一個ずつがそれぞれに
すごく遠くにあると思ってて。
実際は近くに集まってるんですけどね。
- 糸井
- 赤い電話ボックスがあります。
- ねむ
- 電話ボックス。
ほとんど使われてなさそうな。
- 糸井
- 赤い電話ボックスって、
公園通りのシンボルのひとつだったんだよ。
- ねむ
- へえー。
- 糸井
- そもそも「公園通り」っていう名前は、
渋谷PARCOができて
この名前になった‥‥ということを知ってた?
- ねむ
- いえ。そうなんですか?
- 糸井
- 「PARCO」っていうのは、
たしかイタリア語で「公園」という意味で。
愛称みたいに「公園通り」と呼びはじめたんです。
PARCOがオープンしたときはまだ
「区役所通り」だった。
- Bose
- 区役所通り。
- 糸井
- あとになって、
「公園通り」が正式な名称になるんです。
建物が、街の地図を変えちゃったんだよね。
- ねむ
- へえ~~~~。
- 糸井
- そして、ああ‥‥ここかな?
やっぱりここだ。
- ねむ
- ここは?
- 糸井
- 今は喫茶店になってるけど、
「ジァンジァン」という小劇場があった。
演劇だけじゃなくて
ライブとかトークとかもやってて。
- Bose
- 「渋谷ジァンジァン」、教会の地下の。
- ねむ
- 名前だけは聞いたことがあります。
- 糸井
- ちいさなスペースだけど、
出てた人たちはすごいです。
ユーミンとか井上陽水もここでやってた。
忌野清志郎、坂本龍一、
矢野顕子もそうだね。
清水ミチコは、たしかここでデビュー。
- ねむ
- す、すごい‥‥。
- 糸井
- よく行列ができてたんだよ。
- ほぼ日
- えーー、みなさん、お話中すみません。
もう、見えています。
前方に、渋谷PARCOが見えています。
- 糸井
- ‥‥おお。
- Bose
- ほんとだ。
- ねむ
- わああ。
- ほぼ日
- 建物の前まで進みましょう。
(一行、進む)
- 糸井
- 外から見ると、けっこうできてるね。
- ねむ
- かーっこいいー。
- Bose
- 大きいですね、思っていたより。
- ほぼ日
- 前のPARCOパート1とパート3が
ひとつの建物になったので。
- Bose
- そっかそっか、なるほどおー。
いっこになったんだ。
- ほぼ日
- PARCOパート1とパート3のあいだには
道路がありましたが‥‥
- Bose
- ありました。
パート1の1階にスペイン坂スタジオがあって。
- ほぼ日
- その道をトンネルのように包んで、
新しいPARCOができます。
- Bose
- 道を残して、建物が上をつなげちゃったんだ。
- ほぼ日
- はい。
ちょうどここから、その道路が見えます。
- Bose
- ほんとだー。
- ほぼ日
- PARCOさんはこの道を、
「ナカシブ通り」と
呼んでいるそうです。
- ねむ
- なかしぶとおり。
- 糸井
- なかなかシブい通りだね。
- ほぼ日
- なかなかシブい通りに、
渋谷PARCOのおふたりがみえました。
本日ご案内してくださる、
渋谷PARCOのプロジェクト責任者、泉水隆さんと、
同じく準備室の手塚千尋さんです。
▲左から、手塚千尋さん、泉水隆さん。
- 一同
- よろしくお願いします!
- 泉水
- よろしくお願いします。
- 手塚
- 暑いと思いますけど、よろしくお願いします。
- 泉水
- では、館内に入りましょう。
みなさん、気をつけてくださいね。
- 一同
- はーーーーい!
(いよいよ館内へ。つづきます!)
2019-11-11-MON
渋谷PARCOにできる2つのスペース、
「ほぼ日曜日」と「ほぼ日カルチャん」について、
くわしくはこちらをご覧ください。
(C) HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN