ここ数ヶ月、
配信でたのしむ演劇が
どんどん増えてきています。
「ぜひ観に来てください!」と
劇場にお客さんを呼べなくなってから
演劇はどうなるんだろう、と思っていたら
その動きが完全にとまってしまうことはありませんでした。
リモート演劇というあたらしいかたちは
演じる役者さんたちもわたしも家にいる、という
いまならでは状況もおもしろく
いち演劇ファンとして
いろいろなコンテンツをたのしんでいます。
でも、目の前でお芝居をみる劇場が
恋しくなってくるのも本音です。
わたしは客席に座っていて
舞台のステージを見ている、
というあの空間が好きなんだと思います。
これは下北沢にある本多劇場です。
学生のころから何度も、
この階段をドキドキしながらのぼって、
余韻に浸りながらおりてきました。
今回おすすめするのは、
この本多劇場での
無観客公演『DISTANCE』です。
6月1日(月)~7日(日)の1週間、
本多劇場で毎日日替わりの
ひとり芝居が公演されます。
そのようすを無観客で配信する、というのが
今回の企画です。
出演者とタイムテーブルも
先日発表されました。
「この人が!」という役者さんもいてワクワクします。
なによりみんなひとり芝居、というのが
とても新鮮です。
▲ こちらのページで拡大してご覧いただけます。
劇場の舞台の上に演劇がかえってくる!
全国で大小さまざまな劇場が
閉まったままになっている今、
あらたな一歩だと感じています。
その時間に本多劇場で
演劇がおこっている、ということが
なんだかじんわりとうれしいのです。
おもしろいものが起きているところには
人が集まると思います。
そして今回はもしかしたら、
劇場の客席数以上の人が
同時にその本多劇場のステージを
見ていることになるかもしれません。
しかもその舞台に立っているのはひとり!
いまのこの状況でなければ、
きっとこんな公演はなかったと思います。
すごいことです。
また下北沢に、本多劇場に、
演劇のにぎわいが戻ってくることを願いながら
公演日は劇場にいるつもりで
自宅の椅子に座ろうと思います。