開催終了
《まさゆめ》
トークセッションシリーズ
期間 | 2020年4月11日(土) - 2020年4月14日(火) |
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場所 | ほぼ日曜日 |
備考 | 4/11(土)14:30〜16:00 4/12(日)14:30〜16:00 4/14(火)19:30〜21:00 |
入場料 | 無料(ライブ配信を行います) |
《おしらせ》
こちらのトークセッションは
新型コロナウイルス感染防止のため
ライブ配信にて
ご覧いただくこととなりました。
配信のアーカイブは残りませんので
リアルタイムでの視聴をお願いします。
※こちらの配信は終了いたしました。
現代アートチーム目[mé]。
アーティストの荒神明香さん、
ディレクターの南川憲二さん、
インストーラー増井宏文さんの
3名を中心としたチームです。
ふだん、なにげなく見ているもの。
見ているようで、見えていないもの。
そんなものを
目の前に提示する人たちです。
たとえば、
昨年末の千葉市美術館での展覧会
『非常にはっきりとわからない』では、
会場全体がビニールで覆われていたり、
作品らしきものが布でくるまれていたりと、
展示の準備真っ最中でした。
軍手をしたスタッフが、
ダンボールを運んでいます。
「まさか準備が間に合わなかった?」
「いったい何を見ればいいのだろう?」と
ひとつ上の階の展示室へ行くと、
やっぱり同じように
展示の準備が行なわれている。
途方にくれて見回すうちに、
ふと気づきます。
もしかしてこの「準備中」のようす、
上の階と下の階で“まったく同じ”
状態になっていないか? と。
そうして注意深く見ていくと、
ダンボールに書かれた文字から
ペンキの汚れ、ガムテープのゴミまで、
上下の階ですべてが同じように作られています。
そのうち自分が何階にいるのかを見失い、
ふだん「すべてを見ていた」つもりが
「何も見ていなかった」ことに気づくのです。
二つの階で、ガラスの割れ方が
まったく同じだったことに
気づいたときの驚き!
ほかにも、
銀座の資生堂ビルの地下にある
資生堂ギャラリーを高級ホテルに変身させ、
その「鏡の向こう側」を作ってしまったり。
家の外壁を繭のように
家の中にどんどん拡張させて
家全体を覆うことで、
鑑賞者が否応なしに信濃の景色と
対峙する空間を生み出したり。
藪を踏み入った場所に、
あたかもずっと昔から
そこにあったかのような池を出現させたり。
(しかもおそるおそる足を踏み入れると、
その上を歩けたり!)
とにかくいつも、
ふだんあまり意識しないままに
触れているもの、感じているものを
目の前に見える形で提示する‥‥
そんな作品を作ってきた人たちです。
profile
目 [mé]
アーティスト 荒神明香、ディレクター 南川憲二、インストーラー 増井宏文を中心とする現代アートチーム。
個々の技術や適性を活かすチーム・クリエイションのもと、特定の手法やジャンルにこだわらず展示空間や観客を含めた状況/導線を重視し、果てしなく不確かな現実世界を私たちの実感に引き寄せようとする作品を展開している。
主な作品・展覧会に
「たよりない現実、この世界の在りか」(資生堂ギャラリー、2014 年)、《Elemental Detection》(さいたまトリエンナーレ 2016)、《repetitive objects》(大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2018)などがある。第 28 回(2017 年度)タカシマヤ文化基金受賞。2019 年は、美術館では初の大規模個展「非常にはっきりとわからない」(千葉市美術館)が話題を呼んだ。
ほぼ日では、
千葉市美術館の展覧会について、
荒神さんと南川さんにお話を伺ったり、
それをきっかけに、このチケットを
ほぼ日カルチャんで買って
展覧会に行くとプレゼントが、
なんてこともいっしょにやりました。
ですから、ほぼ日にとっても
目[mé]のみなさんが
次はいったい何をやるんだろう?
と、動向が気になるアーティストなのです。
そんな目[mé]のあたらしいプロジェクトが
《まさゆめ》。
2020年の東京の空に、
顔を浮かべる、というプロジェクトです。
世界中から公募したなかから選ばれた
実在の「誰か」の顔を浮かべるんです。
いつもの日常、いつもの景色に、
ある日突然現れる顔!
これはもう、ちょっとした事件です。
ほぼ日曜日では、
この《まさゆめ》を前に、
目[mé]のみなさんとゲストとで
全3回にわたる
トークイベントをおこないます。
《まさゆめ》を前に、
東京の風景や、「見る」ことについて
考えるトークシリーズです。
目[mé]の作品を見たことのある方は、
鑑賞を通じて生まれたたくさんの「?」が
「!」になる瞬間がありそうです。
見たことのない方も、
世界の見方が少しだけ変わる
きっかけになるかもしれません。
各回の詳細については、
以下をご覧ください。
#01 紫牟田伸子✕目[mé]
街と人のつながりのこと
2020年4月11日(土)14:30~16:00
登壇:紫牟田伸子(編集家)、荒神明香(目 [mé] アーティスト)、南川憲二(目 [mé] ディレクター)
第1回で目[mé]とお話をするのは、
編集家の紫牟田伸子さん。
『デザインの現場』や『美術手帖』の
副編集長を経て、「ものごとの編集」に
携わっている紫牟田さん。
街をよくすることに自分が関わること
=シビックプライド
に関する著書をおおく書かれています。
目[mé]が東京で《まさゆめ》を
発表する意味、また、東京という街に
私たちがどう関わっていくのか、
話が広がることでしょう。
[profile]
紫牟田伸子
編集家/プロジェクトエディター/デザインプロデューサー。
美術出版社、日本デザインセンターを経て、2011 年に個人事務所設立。「ものごとの編集」を軸に、企業や 社会・地域に適切に作用するデザインを目指し、地域や企業の商品開発、ブランディング、コミュニケーション戦略に携わる。また、都市と人の関わりの調査・研究も手がけ、編集・執筆を行っている。
主な著書に、『シビックプライド:都市のコミュニケーションをデザインする』『シビックプライド2:都市と市民の関わりをデザインする』(共に共同監修/宣伝会議/2008、2015)、『シビックエコノミー:私たちが小さな経済を生み出す方法』(編著/フィルムアート社/2016)など。
多摩美術大学ほか非常勤講師。
#02 伊藤亜紗✕目[mé]
「見る」ということ
2020 年 4 月 12 日 [日] 14:30~16:00
登壇:伊藤亜紗(美学者)、荒神明香(目 [mé] アーティスト)、南川憲二(目 [mé] ディレクター)、 増井宏文(目 [mé] インストーラー)
第2回のゲストは美学、
現代アートを専門とする
東京工業大学准教授の伊藤亜紗さん。
視覚障がい者の方の世界の見え方などを
研究している伊藤さんと、作品を通じて
「見る」ことをテーマとしている目[mé]。
私たちがふだん見ているものは何なのか、
見ているつもりで見えていないものとは?
「見る」ことの根源を探る時間になりそうです。
[profile]
伊藤亜紗
美学者。
東京工業大学科学技術創成研究院未来の人類研究センター准教授。リベラルアーツ研究教育院。MIT客員研究員(2019)。
専門は美学、現代アート。
もともと生物学者を目指していたが、大学3年次より文転。2010 年に東京大学大学院人文社会系研究科博士課程を単位取得のうえ退学。同年、博士号を取得(文学)。
主な著作に、『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『どもる体』(医学書院)、『記憶する体』(春秋社)など。WIRED Audi INNOVATION AWARD 2017、第 13 回(池田晶子記念)わたくし、つまり Nobody 賞(2020)受賞。
#03 石川直樹✕目[mé]
東京の風景のこと
2020年4月14日(火)19:30~21:00
登壇:石川直樹(写真家)、荒神明香(目 [mé] アーティスト)、南川憲二(目 [mé] ディレクター)
「旅・人・20、写真・師・山」など、
ほぼ日にもたびたび
登場いただいている石川直樹さん。
世界中のさまざまな景色を
切り取る石川さんと
《まさゆめ》で風景を
作品の一部として扱う目[mé]。
二組には「ふだん当たり前にみている景色」
を問い直す、という共通点があります。
今を生き、作品をつくり続ける二組が
劇的な変化を続ける東京の景色について
語り合う貴重な1時間半です。
[profile]
石川 直樹 (写真家)
1977年東京生まれ。写真家。
東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。人類学、民俗学などの領域に関心を持ち、辺境から都市まであらゆる場所を旅しながら、作品を発表し続けている。『CORONA』(青土社)により土門拳賞受賞。
著書に、開高健ノンフィクション賞を受賞した『最後の冒険家』(集英社)ほか多数。
最新刊に写真集『まれびと』(小学館)、『EVEREST』(CCCメディアハウス)など。
《おしらせ》
新型コロナウイルス感染防止のため
ライブ配信にて
ご覧いただくこととなりました。
開始時刻になりましたら、
こちらのページで視聴URLを
ご案内いたします。
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