![木村拓哉さんと、美輪明宏さんと、養老孟司さんが リラックスして『ハウルの動く城』を語るテレビCM、 もうご覧になりましたか? 11月16日に発売されるDVDのためにつくられた この豪華なテレビCMはどういう経緯でつくられたのか? そして、予約特典の「1/24 second」とは? 偶然、宣伝をてがけた人が近くにいたので、取材してみました。](images/yodogawa.gif)
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![4 「この映画そのものをあげよう」](images/title_04.gif) |
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『ハウルの動く城』DVDの購入特典、
「1/24second」について教えてください。
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糸井 |
DVDを予約してくれた人に、
なにをプレゼントしたらいいかなって考えたとき、
まず思いついたのが「城」だったんですよ。
『ハウル』を代表するようなものって、
ぼくにとっては
「恋愛」と「城」だったんです。
やっぱり、予約のおまけとはいえ、
「これが『ハウル』だ」
っていうものにしたかったから、
まずは、あの「城」をつけられないかと思った。
ただ、小さなフィギュアみたいなものだと、
やっぱり、『ハウル』の
エキスみたいなものが伝わらないんですよ。
どんなに精巧なものをつくったとしても、
やっぱり、大きさが足りない。
じゃあどうしようということで考えているうちに
「この映画そのものをあげよう」
っていうコンセプトが生まれたんです。
それで、実際に映画館で使われた
フィルムをひとコマ、封入することにした。
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「実際につかわれたフィルム」
という発想は、わりとすぐに?
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糸井 |
早い段階で浮かびましたね。
あの、ぼくはつねづね、
映画っていうものが、
デジタル化していくにつれて
「そこにある」っていうことのすごさを
失っていっているように感じてたんです。
たぶん、この先、そういう傾向は
ますます強くなっていくでしょうし、
ひょっとしたら、フィルムすら
映画館からなくなっちゃうかもしれない。
『ハウル』の予約特典とあわせて
そういうことを考えていたら、
ちょっとノスタルジックに、
「それを、ひとコマください」
っていう気分になったんです。
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それで「フィルムをひとコマ」。
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糸井 |
うん。『ハウル』という映画を好きな人に、
「ひとコマください」の気持ちを込めて
『ハウル』という映画そのものでもある
フィルムをひとコマ、
プレゼントしてあげようと思ったんです。
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あの、確認しますけれども、このフィルムは、
ひとつひとつ、ほんとうに、
上映につかわれたものなんですよね?
レプリカとかではなく?
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糸井 |
ほんものです、ほんものです(笑)。
よく見てもらえればわかるんですけど、
フィルムの端のところに傷がついてるんですよ。
これ、サウンドトラック用のところなんです。
上映していると、そこのところがこすれて、
こういう傷になっちゃうんですよ。
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あああ、ほんとうだ。
これが、映画館でちゃんと回ってたんですね。
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糸井 |
そう。これを特典としてつけるために、
上映されたフィルムを回収して、
丁寧に拭いて汚れをとるところから
作業をはじめてますから。
また、これをキレイに封じ込めるのが
たいへんなんですけどね。
ほら、気泡が入ったりしちゃうから。
まあ、そんな話はどうでもいいんですが(笑)、
実現させるのは、そうとう苦労しました。
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そう考えると、この「1/24second」には、
いろんな意味が込められているというか、
「重み」がありますね。
記念品であり、証拠でもあり、
まさに『ハウル』そのものでもあり‥‥。
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糸井 |
なにに似てるかっていうのを言うとね、
賞をもらった人の楯に似てるんですよ。
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あああ、なるほど。
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糸井 |
「あなたもこの映画を観た人として
この作品のメンバーのひとりです。
おめでとうございます」
って書いてあるんですよ。
ことばでは書いてないですけどね。
見えない文字で、そう書いてあるんです。
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最後に、『ハウルの動く城』で糸井さんが
もっとも印象に残ってるシーンを教えてください。
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糸井 |
ぼくにとって、この映画は
「恋愛映画」なんですよ。
だから、最初の「一目惚れ」の場面が
いちばんステキでしたね。
後半になるにしたがって、
「目が離せない!」っていう
おもしろさはどんどん出てくるんですけど、
観ながら「うわっ!」って思ったのは
ふたりが手をつないで逃げる最初の場面。
「空が飛べるんだ」っていうことと、
「好きになっちゃう」ということが
ダブルで「パン!」ときた、あそこですね。
あそこはぼく、女の子の気持ちでしたから。
「あたし‥‥」って思いましたから(笑)。
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どうもありがとうございました(笑)。
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1/24が作られる過程を映像でご覧いただけます。
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