私は昨年独立を決意しました。これまで順調に昇進を重ねてきましたが、40歳から50歳という時期を、ただじっと出世の順番待ちをするような生き方ではなく、親から授かった頭と体をフルに使って生きていこうと思ったからです。ところがあと3か月で退職という時に、役員から直接ある魅力的な仕事と役職を打診され、それを受けることにしました。私は当然ながら会社と駆け引きをするつもりもなく、社員が世界中に何万人という大企業でそのような小賢しいことが通用するわけもありません。人が仕事を選ぶのではなく、仕事が人を選ぶのです。だから、いい仕事に選んでもらえるように学び続け、どういう生き方をしたいのか考え抜くことが大事だと思います。ただ単に働く場所を変えても、自分自身が変わらなければ何も変わらないでしょう。不利なことが無ければいいなと願うのではなく、どんな不利な状況でも克服できる力を求めるべきです。それはコツコツと自分自身のレコードを更新し続けるという、シンプルな自分自身との戦いです。どこで働くかというのはあまり本質的な問題ではない。仕事は人生のなかに含まれますから、よく生きることに注力することで、いい仕事もできるのだと思います。
(42歳・男性)