その2496
すべての子どもたちは
美しい名前を持っています。
ひとりずつひとつ、かけがえのない名前を。
ああ、しかし、その、
燃える命ともいえる名前は
しばしば他者によって
「まつがわれて」しまうのです。
しかも、どういうわけか
「そんな上手にまつがわんでも」と
つっこみたくなるほど
おもしろおかしい感じで。
そんなわけで「名前の言いまつがい」特集。
誰しも、経験、あるでしょう?
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私の名前は「瞳美(ひとみ)」ですが、
郵便物の宛名が「瞳」「ひとみ」
なっていることがよくあります。
どれも私宛だということは分かります。
しかし、以前通っていた美容室からは
毎度「晴美」様宛になっていました。
こればかりはとても私宛とは思えませんでした。
(同名に会ったのはまだ1人)

わたしの名前は純子です。
ひらがなで書けば「じゅんこ」です。
小学生のとき、
クラスメイトから年賀状が来ました。
「○○じゅうんこ さま」
と書いてありました。
本人に悪気はなかったようですが、
残念ながら次の年から
その子に年賀状は出さなくなりました。
(じゅんこ)

私の名前は「眞枝(まさえ)」といいます。
ほとんど正しく読んでくれる人はいません。
あるとき、新しい健康保険証の名前が
「眞枝子」(!)になっていたので
「子」を自分で消しました。
病院にかかったとき、
その保険証を提出すると、事務の人に
「勝手に消さないでください」と言われ、
「勝手につけ足したのは誰じゃ!!」と
思わず、切れそうになりました。
(普通の漢字にしてほしかった、まえこ)

友人達と大人ぶって
ホテルでディナーを食べようと計画。
私が予約をすることになりました。
ちょっと緊張しつつホテルのレストランへ電話。
つつがなく予約をして、
最後に名前を告げるときのこと。
私「○○じゅんこです」
お店の人「○○ぜんこう様ですね」
私は緊張が解けたのか
名前を聞きまつがわれたのに、
笑いが止まらなくて訂正するのが大変でした。
(ぜんこう)

先日、他部署の上司への電話を取ったので
メモにしてデスクへ残しておりました。
以下、戻ってこられた上司との会話です。
上「ワオさん、って人から電話あったの?」
私「はい、そうおっしゃいました。
  珍しいお名前でしたので
  『ワオ様ですね?』と
  確認させていただいたのですが、
  『はい』とおっしゃるので‥‥」
上「心当たりないんだよね〜‥‥」
と、不思議そうに、
折り返しの連絡をされていたご様子。
しばらくしてから‥‥。
上「ただの岩尾(イワオ)さんだったよ〜!
  しかも、くっきりハッキリ
  『イワオでございます』って言われたよ」
耳掃除が足りないのかもしれません‥‥。
(ハナヲ)

名前を説明する時の最後の手段として
「谷啓の『啓』」
「ハナ肇の『肇』」と説明する方が
いらっしゃいましたが、
私も説明に苦労しています。
結婚して「貞」という字が入る姓になりました。
ダンナからは
「王貞治の『貞』と言えばいい」
と言われましたが、
若い人は王さんのことを知らないことも。
それならと「貞淑の『貞』」と言っても通じない。
最後の手段は
貞子の『貞』です」なのですが、
やはり通じにくいし
怨念がこもりそうで気に入りません。
(楽観者)

私 「ルイ!
   いい加減にゲーム止めて宿題したら」
こども「‥‥」
あっ、間違えた。ルイはウチの犬の名前。
こどもの名前はカズキです。
(ぴぃ)
「名前」にかぎらず、
あらゆる「言いまつがい」を募集中。
さぁ、いまだ、クリックしよう、
「投稿する」ボタンを。
そして、ことのあらましを
適当な長さでタイピングし、
できたところで送信ボタンを押してください。
あれこれ思い悩まず、どうぞお気軽に!
それでは、また明日、お会いしましょうー。

イラスト:しりあがり寿
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2010-12-15
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN