その2692
ぼんやりと日常を過ごしている私の耳に、
突然、たいへん違和感のある
フレーズが飛び込んできた。
なんだって? そんなバカな!
私は思わず耳を疑った。疑って、よかった。
だってそれは「聞きまつがい」だったのだ。
言われてみれば、そんなふうに
聞こえないこともないかもね。
お馴染み「聞きまつがい」の特集です。
最後まで、どうぞ、ごゆっくり。
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ある朝、夫が新聞を見ながら
バケツ2個、すごいなー!」
と言った。
「え? 何??
 バケツのどこがすごいの?」
と聞き返すと、
「バケツ2個だよ。
 ツアー優勝したんだ!」
わけがわからず、新聞をのぞき込むと
「伊達公子 優勝!」の文字が‥‥。
(近頃、耳も目も遠い)


電話に出た後輩が、
お笑い水族館っていうところから、
 Aさん宛てにお電話なんですが‥‥」
と首を傾げるので、
とりあえず替わってみました。
いやいや、お笑い水族館はないだろう。
Aさんが転勤したと伝え、
よく話を聞いてみると、
「大洗水族館」でした。
(春巻き)


いつものように運転していると、
ラジオから聞こえてきた一言。
食べにくい納豆を開発しました」
食べにくい納豆!?
そんなものを開発してどうするんだ!?
と、慌てて聞き耳を立てると‥‥
「外れにくいナット」の聞きまつがいでした。
うん、それなら、使い道があるよね‥‥。
(ナット)

昔CD屋さんでバイトしていた時の事。
お客さんが
和太鼓のCDどこにある?」
と聞いてこられました。
でも探しましたが見つからず。
お客さんは不思議そうな顔なので、
他のスタッフも呼び
更に探しましたが
やっぱり店にはありませんでした。
「お客様すみません、和太鼓のCDは‥‥」
と伝えに言ったら
お客さんは大笑い!
「和田アキ子」のCDを探していたそうでした。
それならたくさんありますとも。
(コペ)

職場の上司と昼休みに
近くのレストランへ行った時のこと。
食事中に上司が
ウェイトレスさんの方を見ながら、
「お、かわいい」と言うのです。
その上司は普段そんな話をしないので、
珍しいことを言うなぁと思っていたら、
そうではなく「おかわり」でした。
ここはライスおかわり自由の
レストランだもんね。
(でもちょっとかわいかった)


仕事で、お客様からの電話で
住所を詳細にお伺いすることが多いです。
すごく変わった名前のマンション等、
聞き間違うとややこしいことになるので
建物の名前を伺うときは慎重です。
復唱も欠かしません。
お客様が番地を言い終え、
建物の名前をおっしゃる前に
せっかく慎重を期して
「アルファベットの大文字で‥‥」
と前置きしてくださったのに、
私はそれを聞きまつがって
建物名に突入したものと思い込み、元気に
『ヴァイオレット大森』
 でございますね!」と、
何となく実在しそうな名前のマンション名を
自作の上復唱してしまいました。
お客様のツボに入ったようで、
電話口の向こうでかなり長く
爆笑していただきました。
笑ってくださって、なんだか救われました。
(くろまる)


今から40年近く昔のこと、
小学校の卒業式の予行演習。
「続いて外人のお話しです」
という一言が気になって気になって、
練習のたびに、その言葉を何か
不思議な世界の入口のように聞いていました。
一体どんな「外人」が来るんだろう、
と楽しみにしていて、いざ当日。
お話しされたのは、
ふつーの日本人のおじさんで、
がっかりしたのを覚えています。
今、40年ぶりに冷静に考えて見ると、あれは、
「続いて来賓のお話しです」だったのでは‥‥。
気づくの遅過ぎ‥‥。
(浦島次郎)
「聞きまつがい」「言いまつがい」、
その他、どのような「まつがい」でも、
私たちに送ってください。
ほらほら、恥ずかしがってないで、
「投稿する」ボタンをクリック。
該当するそのエピソードを適度な長さで書いて
できたところでためらわず送信。
鼻歌まじりで、お気軽にどうぞー!

イラスト:しりあがり寿
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2011-06-29
HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN