新着「言いまつがい」〜その563〜
かみ、かみ、かみ、かみ、かみ合わない。 かみ合わないから、おもしろい。 言ったあなたが悪いのか。 聴き取るあたしが悪いのか。 とにかく話はかみ合わない。 てなわけで 「かみ合わない会話」の特集です。 ものの見事にすれ違う会話の妙を おたのしみくださいませ。
母と私のかみ合わない会話です。 母「今日帰って来るはず だったのが、 明日になったんだって」 私「へー、そうなんだ」 母「無事に帰って来るといいけどね」 私「大丈夫だよー、大人なんだし」 母「9時ごろだって言ってたっけ?」 私「電話あったの?」 母「電話!?」 ここでやっと、母は スペースシャトルのことを言っていて 私は兄が帰って来るのかと 思っていたことに気づきました。 (ふいづ)
スポーツジムの入り口で、 70歳のご婦人と 受付の女性(19歳)との会話。 「こうもり、どこ?」とご婦人。 「えっ、こうもりがでたんですか?」 「ちがうよ、差すこうもりだよ」 「こうもりって刺すんですか?」 傘のことをこうもりというのは、 もう通じないんでしょうか‥‥。 (おしどり夫婦)
夕べの夫婦の会話より。 夫「広辞苑に出ているこういうのは 70〜80の者ばっかりだなぁ」 妻「う〜ん、歳を取ってから やっと仕事が形になるんだねー」 じーんと感慨深げに黙る。と‥‥。 夫「何が」 妻「‥‥?」 夫「甲子園に出てるような高校は 部員が 70〜80人もいるんだなぁ」 妻「‥‥あぁ」 (右耳から嘘っぱち)
昔カレー屋でバイトしていた頃の 店長とのかみ合わない会話です。 店長は元ホストをしており、 百戦錬磨の女たらしでした。 店長「この前、 彼女と呑みに行ったらやー 後ろの席に前の女がおってやー」 私 「えっ、舞の海!? 舞の海が後ろの席に いたんですか!?」 店長「そやねん。向こうもすぐ気付いて、 俺が女連れやったから 一気に場の空気が重なってやー」 私 「えっ! 舞の海、 機嫌悪くなっちゃったんですか! そりゃま、 店長だけモテてたらね〜。 もしかして暴れたりしました?」 店長「暴れはせんけどやー、 絡んでくる訳でもないけど ごっつ険悪な雰囲気 漂わしとってやー」 私 「マジですか!? おっとりして見えるのに 怖いもんですね〜」 店長「あれ? お前 俺の前の女知ってたっけ?」 私 「知ってるも何も、 舞の海でしょ?」 店長「誰が舞の海やねん! 前の女やー! 誰が猫だましやねん! 誰が技のデパートの 話しとるねん! あほか!」 いい耳鼻科を紹介したる、 とまで言われました。とほほ。 (Fumiko)
お見舞いに行った病院で 「白根さん」を巡る 押し問答があった話がありましたが、 それで思い出した白根ネタです。 修学旅行か何かでクラス全員で バス移動していたときのこと。 見学場所から戻り、 バスが発車する前に先生が 「全員そろってるか〜? 隣の席で、 いないヤツはいないか〜?」 と確認したところ、 「一人足りません!」 「誰だ? いないのは誰だ?」 「しらね〜」 「なんだ、その口の利き方は!」 と、こてんぱんに叱られているときに、 ノコノコ戻ってきたのは 言わずと知れた白根君です。 (ちぇ)
こんな会話のすれ違い、 みなさんにも覚えがあるでしょう? 「かみ合わない会話」に限らず、 すべての「言いまつがい」を 私たちはつねに募集しています。 思い出したらすぐ投稿。それが基本。 下の「投稿する」ボタンをクリックして どうぞお気軽にご投稿くださいませー。 新潮文庫から発売集の 「言いまつがい」文庫版もよろしく。