すべての子どもたちは
美しい名前を持っています。
ひとりにひとりずつ、かけがえのない名前を。
しかしながら、その燃える命ともいえる名前は、
しばしば他者によってあっさりと
「まつがわれて」しまうのです。
そんなわけで「名前の言いまつがい」特集。
オフィスで、家庭で、学校で。
さまざまに名前が「まつがわれる」さまを、
どうぞ、お楽しみくださいませ。 |
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昔、私の課に
「戸叶(とかのう)」という人がいました。
その人にある日、
こんな電話がかかってきたそうです。
「すみません。
トナカイさん
いらっしゃいますか?」
あんたはサンタかっ!
と突っ込んだ人がいたかどうかは
なにぶん昔のことなのでよくわかりません。
(ルドルフ) |
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私の名前は
「茂泉」と書いて「もいずみ」と読みます。
クリーニング屋さんで名まえを言った時、
おばさんに何回も聞き返され‥‥。 「おいずみさん?
のいずみさん?
‥‥野ネズミさん?」
言われてみれば似てるかも。
(sheep) |
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昼食から戻ると、
机の上に走り書きのメモが置いてありました。
「○○課マカオ様よりお電話。
折り返してください」
「マカオさま」?
とりあえず折り返してみたところ
「赤尾さま」が出ました。
(だってそう見えたんだもの) |
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丸山という名字ですが、
社内からのメールで 「村山さん」と来たので、
「板屋さん、
メールありがとうございます。
私は『丸山』です」
と返したら、すぐに
「私も『板谷』です」と返事が来ました。
まつがいを指摘するメールで
まつがえるほど情けないことはないですね。
(Tack) |
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私の苗字は、以前
「アルマジロと呼んでしまった」とか
「自分の苗字なのに必ずかむ」と
紹介された「入交(イリマジリ)」です。
電話で名乗るとほとんどの場合漢字を聞かれます。
ある日、会社に
「資料を送りたいので
担当者の名前を教えて欲しい」
と電話があり、名乗ったところ
珍しく漢字を聞かれませんでした。
後日届いた封書には 「入間尻様」の文字が‥‥。
どんな自信をもってその漢字をあてはめたのか、
小一時間問い詰めたいと思いました。
(ちゃあり) |
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息子が生まれ、1ヶ月後の検診の日。
母に頼んで、先に受付で
息子の名前を書いてきてもらった。
検診開始。受付表に書かれた
名前を呼ぶ看護婦さんが、
「え~っと、次の、これは‥‥
かんちゃん‥‥ですか?」
母よ、あなたの孫は「缶」でなく 「岳」という字を書くのだよ。
(ババは林家木久蔵似♪) |
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小2の娘と一緒に出かけた先で
娘のお友達を発見。
娘に教えてあげようと
「ほら、
マンちゃんと
アナちゃん!」
「ほんとだ、マナとアンナだ」
‥‥最近のお子様の名前はハイカラですね。
(そういう問題じゃない) |
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以前うちで飼っていた犬は
次郎という名前でした。
母が次郎を散歩させているとき、
よりにもよって三郎おじさんの家の前で
「三郎! 三郎!
早くしなさい!」
と大きい声で言いまつがえてしまったそうです。
おばさんに
「三郎はうちのお父さんだよ」
と指摘され、
余計恥ずかしい思いをしたそうです。
(かな) |
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息子のつれあいは、
オーストラリア人のジョイディさん。
日常会話の日本語は上手に話せる。
ある日お出かけする前に、
「ジョイディさん、トイレ済ませた?」
と言ったつもりが、
「トイレィさん‥‥
もごもご‥‥」
あまりの失礼な言いまつがいに、
日豪関係も悪化かと
顔が赤くなったり青くなったり。
最後は腹を抱えて笑いました。
(範子) |
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あ、そういうのだったら、私にもありますよ、
なんていう人はぜひ投稿してください。
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やってみると、非常に簡単ですよ。
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どうぞ、よろしくお願いします! イラスト:しりあがり寿 |