ほぼ日の芋煮会。
 
第1回 銀杏BOYZの「本場の芋煮」
── 銀杏BOYZさん、
このたびは、どうぞよろしくお願いします!
銀杏 よろしくお願いしまーす。
── 今日は、ベースご担当の安孫子さんが
「料理長」として
おもに腕をふるってくださるということで。
峯田 はい。山形県民を代表してがんばらせます。


安孫子料理長 はい。お母さんにレシピを聞いて、
家で3回くらい練習してきました。

今日はせいいっぱいがんばります。


ピンクのパーカーを着ているのが安孫子料理長。
── それは楽しみです!
安孫子料理長 それじゃあ、さっそくはじめましょう。
まずは‥‥。

(お母さんのレシピを確認)

「火を起こす」です!
── そこからですか! では起こしましょう。
安孫子料理長 薪をマウントして‥‥うまく点くかな。
── 薪をくべることを「マウント」と。


安孫子料理長 はい、薪をじょうずにマウントしましょう。
で、固形燃料を使って‥‥よく燃えないな。


じゃっかん不安な立ち上がりを見せる銀杏班の火。
── そうですね。
安孫子料理長 ‥‥ま、いずれ燃えるから大丈夫でしょう。
── えーと、それじゃあ次は‥‥。
安孫子料理長 「鍋に酒、しょうゆ、砂糖を入れる」です。
── 汁をつくるんですね。


安孫子料理長 今回は、無理を言って「出羽桜」という
山形のお酒を、用意していただきました。

これはもう、とんでもない地酒なんです。
本当に、ありがとうございます。
── いえいえ。
安孫子料理長 出羽桜、丸大豆しょうゆ、砂糖入りまーす。


── あの、それぞれ、分量は‥‥。
安孫子料理長 ‥‥あ、書いてないですね。

適当で大丈夫だと思います。
あとで修正ききますし。
── はぁ。
安孫子料理長 とりあえず今は
酒としょうゆをほぼ同量、入れました。
── ‥‥それにしても、火、えらい燃えてますね。
安孫子料理長 どんどん次に進みましょう。肉です。
── もうメインキャラですか!
安孫子料理長 以前、うちのドラムの村井のお母さんが
勤めていた
山形牛の名店「佐五郎」のお肉を
今回とくべつに、ご用意いただきました。

本当に、ありがとうございました。


── うわー‥‥ここ、有名なお店なんですか?
ドラム村井 1階が精肉店で2階がレストランなんです。

本当においしいお肉で有名で、
江川卓さんも、ご来店されるようです。
ぼくがわがままを言って、お願いしました。


峯田 細川たかしさんとかも、
山形に来たら食べに行くって聞いたよ。
── それは楽しみですね!
安孫子料理長 それじゃあ、佐五郎の牛、入りまーす!
わさ、わさ、わさ‥‥。


── おおー、佐五郎のお肉が、豪快に入りました! 
‥‥ちょっと火が燃えすぎてないですか?


安孫子料理長 ‥‥燃えすぎてますね。
ドラム村井 ちょっとした火事です。
── 少なくともボヤですね。
安孫子料理長 おかげで、すぐに火が通りました。
ここでお肉は、いったん上げておきましょう。


峯田 あっ。
── どうされました?


ドラム村井 あっ。


峯田 ジョン・レノンだ。
── いや、みうらじゅんさんです。
みうらじゅんさんが登場されました。


みうら どうもー。
峯田 みうらさん、おはようございます。
みうら 食うだけの役で来ました。
一同 ははははは。
峯田 今日は、山形牛を取り寄せてもらったんです。
みうら あれ、村井くんのお母さんとこの牛じゃない。
あのおいしいやつ。
峯田 山形に住んでても、なかなか食えないですよ。
みうら うわー、すっごいなぁ。
峯田 でしょう?


みうら たださ、これ、ふつうに焼いて食ったほうが
うまい肉なんじゃないの。
一同 しーん。
みうら この肉、煮るというより、焼きたいよねぇ。
峯田 さすが、みうらさんだ。
みうら これ、焼いたほうが絶対うまいと思うよ。
安孫子料理長 もう煮ちゃいました。
みうら うわー、すごいことしたなぁキミら。
峯田 もう、この状態で食っちゃおうか。


安孫子料理長 たしかに肉的には今がピークかも。
みうら ははははは。
峯田 これで焼きそばやりません、今日?
みうら ははははは。
ドラム村井 ははははは。
── ははははは。

違う会になりそうなんで、先に進みましょう。
料理長、次はなんでしょうか。
安孫子料理長 えーと
「里芋・こんにゃく・ごぼうを入れて、
 具材が浸るまで水を入れる」

その後、
「里芋が柔らかくなるまで煮る」です。
── なるほど。


安孫子料理長 ちなみに、こんにゃくの「あく抜き」など、
具材の下ごしらえは
飯島さんが、してきてくださいました。

本当に、ありがとうございました。
── こんにゃくは手でちぎるんですね。
安孫子料理長 そのほうが、味がしみやすくなるって
お母さんのレシピに書いてありました。
ドラム村井 ちなみに、山形は
こんにゃくの消費量日本一なんですよ。
── へぇ!
峯田 ラーメンもね。
── こんにゃくとラーメン日本一。
峯田 ぶっちぎり日本一らしいです。
消費量が。
ドラム村井 スリッパ生産量も日本一です。
── こんにゃくとラーメンとスリッパ日本一。
山形県のプチ情報ありがとうございます。
安孫子料理長 これでしばらく、芋が柔らかくなるまで。
── ちょっと待ちですね。
安孫子料理長 で、最後、肉とネギを入れて、できあがり。
── けっこう、すぐできるんですねー。
声 ‥‥ジャーン! ジャーン!
── あ。
声 ジャーン! ジャーン!
峯田 あ。
音 ガン! ガン! ガン!
ガン! ガン! ガン!
── うちの社長が来ました。


糸井 飯島さん、ガンバレー!
銀杏さん、ガンバレー!
── うるさくてすみません。
糸井 いやぁ、どうも、どうも、みなさん。
みうらさんのおかげで、こんなに晴れて。
みうら ぼく「晴れ男」ですからね。
峯田 あ、そうなんですか?
糸井 今日は温度も上げてますよね。
みうら だいぶ上げときました。
一同 ははははは。
糸井 おかげで暑いくらいです今日は。
みうら ええ。出だし、けっこう「くべる」んでね。
はじめちょっと暑いくらいになるんですよ。
糸井 あんたボイラーマンか。
みうら そうなんです。
将来、ボイラー技士しかないと思って。
一同 ははははは。


みうら タクシーの運転手も無理ですから。
糸井 あ、みうらさんタクシーはダメだね。
みうら 免許ないですからねオレ。自動車の。
糸井 じゃあ「歩くタクシー」ってどう?
手を引いて歩くの。都内を。
みうら 介護ですよね、それは。
糸井 「えー、新宿のどのへんですか」
みうら たくさん客拾えないじゃないですか。
一日に、そんなに。
糸井 オレ、もしそういう人がいたら、
まずは話聞くなぁ。


みうら あ、そうですか。
うめ こんにちはー。
── あ、梅佳代さん、こんにちは。
ドラム村井 こんにちは。
うめ いきなり録っとる、この会話までも。
── 銀杏BOYZさんとは、
どういう仲の良さなんですか?
ドラム村井 一回、写真を撮ってもらって
それから仲良くなりました。
うめ そうなんです。
チン中村 あとキッズ携帯つながりです。


── キッズ携帯?
うめ そうそう。携帯がいっしょやってん。
チン中村 まだ、キッズ携帯なんですか?
うめ いまちがうけど。‥‥なんでネギなん。


チン中村 あ、もうちがうんだ。
── ちなみに何色だったんですか。
うめ カエルみたいな緑色。
ドラム村井 そういうつながりもあって、
遊んだことはないですけど、
なんか、通じるものがあるんですよ。
うめ そうなんです。
── 今回、芋煮ということなんですが‥‥。
うめ はい、もうできたの?
── いま、まさに里芋を煮込んでいて、
柔らかくなったら、肉を入れて出来上がり。
ドラム村井 食べたことないでしょ。
うめ 山形で食べたときあるよ。取材に行って。
ドラム村井 うそ! どこ? 山形市?
うめ 山形市‥‥。
ドラム村井 市内で食べたの?
うめ わからん、たぶんそうと思う。
ドラム村井 里芋と、ごぼうと、こんにゃくと、ネギと‥‥。
うめ うん、たぶん。でも、ちゃんと食べてない。
写真撮りに行ったからね。
ドラム村井 そんな味わえなかったんだ。
うめ 家族みたいな人が
とりあえず座れっていうから、座って。


ドラム村井 ははははは。で、食ったの?
うめ 食った。おいしかった。
ドラム村井 山形では、馬見ヶ崎川という川の河川敷で、
毎年秋になると
ものすごいおっきい鍋を使って
芋煮会をするんです。
うめ あ、でっかい鍋が展示されとったよ。駅に。
ドラム村井 それそれそれそれ。それを使うのよ。
うめ あ、そうなんや。
── ショベルカーでかき混ぜるやつですか?
ニュースで見たことあります。
うめ ショベルカー?
ドラム村井 人間の手でかき混ぜられないほど大きいから、
ショベルカー使うの。
うめ 今日それやればよかったのに。
ドラム村井 えっ。
うめ 今日それやればよかったのに。
ドラム村井 ‥‥ごめん、準備不足だわ。
うめ ははははは。飯島さんのほう行ってくる。
<つづきます!>
その1
愛媛にだって「芋炊き」があるぞ。


「みなさん、芋煮芋煮って言いますけど、
 愛媛にも「芋炊き」という行事があるんですよ。
 えっ? ごぞんじない? そうですか。
 じゃあイラストで描きますよ。漫画家ですから。
 話が早いでしょう、そのほうが。
 まずイラストを見て、あとで質問してください。

これが愛媛の「芋炊き」だ! イラスト:和田ラヂヲ

※クリックすると拡大します

 ちなみにですけど‥‥最近、オレ、
 「ほぼ日」に出過ぎじゃないですかね? 本人が。
 他の媒体にはほとんど出ないのに
 「ほぼ日」だけで会える人みたいになってないですか。
 サンジャポのオデヲンさんみたいになってないですか。
 大丈夫ですかね?」

ラヂヲ先生の立ち位置については大丈夫なのですが、
上の「愛媛の芋炊き」については、
みなさん、いろいろ疑問をお持ちになると思います。

そのひとつひとつについて、
次回からの更新で明らかにしていきたいと思います。

どうぞ、おたのしみに!

 
2010-03-12-FRI
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