当時のリエティでは、レストランと言えば
イタリアンのみでした。
その時はなんの不思議さも感じませんでしたが。
食の好奇心の強い私は、
どこか美味しいレストランで食事をしたいと思い、
たどたどしいイタリア語で皆に聞くのですが
皆、異口同音に
「む~、あのレストランも美味しかったけれど、
やっぱりマンマの料理が一番だな、
それじゃマンマの生パスタを食べにおいで」
と言うことになります。
週末は家族が居ない私たちを哀れに思ってか、
決まってお呼ばれでした。
リエティの生活では、レストランで何回食べたかな?
なんてふり返ってみると、
6年間、一度も行ったことがなかったのです。
何回か招待された結婚式は、
他の村のレストランでしたし‥‥。
そうだ!
一度だけレストランに行ったことがありました。
リエティのレストランのコックさんが、
日本に日本食の勉強に3ヶ月行き、
その成果披露で“牛丼”を作り、
友達を招待したいから手伝いに来て欲しい
ということで呼ばれました。
なんとリエティ唯一のレストランでの食事は、
“牛丼リエティ風”でした。
楽しい思い出の一つです。
今になって思うのですが、
トラディショナルなイタリア料理の根源は
家庭のマンマの料理です。
マンマの料理が一番と言える人達って最高に幸せですね。
その味が身体の細胞にまで行き渡り、
それをまた子供に伝えることが出来るなんて、
とても豊かな生活なのだと実感しました。
それでは今回は手打ちパスタです。
家庭によってセモリナ粉を入れたりしますが、
今回はスタンダードの卵麺です。
どうも胃が重いなとか
パスタを軽い味にしたい時は卵を減らし、
お水に少々の塩を入れ練ります。
手と木の棒でのばしますので、
機械で押しのばしたのとは違って
よく見ると麺の表面が少しですがでこぼこしています。
そのでこぼこにソースが良く絡みます。
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パスタ(タリアテッレ)
■材料
卵:一個
小麦粉:100~120g
■作り方
(1)小麦粉をフォンターナ状(泉のような形)にして
そこに卵を入れかき混ぜる。
(2)表面がなめらかになるまでよくねる。
ねったあとは1時間くらい
布巾かナイロン袋に入れて寝かせる。
(3)延ばし始める。
(4)方向を換えながら延ばす。
(5)打ち粉をしながら延ばす。
(6)好みの厚さにする。
(7)両端からのり巻き状に巻き切る。
その真ん中をすくう。
はい!タリアテッレの出来上がり~!
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ソース?
次回は、このタリアテッレにあう
リエティ風ミートソースのご紹介です。 |